カナディアンイースト アーデイン デラックスⅡ ブラック

例年よりも圧倒的に涼しかった今年の夏。とくに関東近県の地域は8月後半から現在まで涼しくて過ごしやすかったため、色々な場所でキャンプができた。さまざまなテントを持っていて、なかでも超軽量でULに分類される山岳テント(狭いのも好き)が好きだが、たまにはツーリングに特化した広いテントで秋の夜長を過ごすのもイイ。雨が降ってきてもタープが要らないくらい前室の広いカナディアンイーストのアーデイン デラックスⅡブラックは、落ち着いたカラーリングも相まって、ひっそりとソロキャンプするには最適だ。今回はこちらの偏愛っぷりを語りたい!

私は、カナディアンイーストのアーデイン デラックスⅡブラックを愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?
カナディアンイースト(Canadian East)は、日本のスポーツ・アウトドア用品総合メーカー「ゼット株式会社」が展開するブランド。カナダ東部の人々の「大自然と共鳴するライフスタイル」をコンセプトに、さまざまなサイズのテントを展開している。 特に老舗テントメーカー「ogawa」とのコラボによる黒を基調とした「モノトーンキャンピング」シリーズは、高い居住性と機能性、かつ洗練されたデザインになっている。
「カナダ東部を貫くセントローレンス川やアルゴンキン国立公園、ナイアガラの滝などの豊かな大自然、カナダ経済の中心地で摩天楼輝くカナダ最大の大都市トロント、北米内で最も古い歴史を持つユネスコ世界遺産の城郭都市ケベックシティーなど、カナダ東部には自然と都市が混在し、そこで暮らす人々は大自然と共鳴するライフスタイルを持っています。私達カナディアンイーストは、彼らのオーセンティックな生き方アウトドアライフスタイルを提案します。」とはオフィシャルサイト談。(カナディアンイーストオフィシャルサイトより引用)

名作「アーデイン」のDNAを継ぐ、漆黒の存在感
今回のアーデイン デラックスⅡブラックは、ギア好きの読者ならピンとくるかもしれない。このテントのベースになっているのは、老舗ブランドOgawaが手掛け、ツーリングキャンパーやソロキャンパーの間で伝説的な人気を誇った名作「アーデインDX」だそう。前後を非対称にした前室の絶妙な構造、1人での設営のしやすさ、そしてどんな悪天候でもびくともしない絶妙な居住性のバランス。当時のキャンパーたちが「究極のソロ・ツーリングテント」と絶賛したフォルムである。そのレジェンドモデルを、カナディアンイーストが持つ「モノトーンキャンピング」の思想で現代に蘇らせ、オールブラックへと昇華させたのが、この「アーデイン デラックスⅡ ブラック」だ。
ブラックベースであるため、周囲の風景を一切邪魔することなく、どこか洗練された都会的な色気が漂うのである。光の当たり方で表情を変えるマットな黒地のフライシートは、まさに男の秘密基地にふさわしいほどセクシー!

実際にフィールドに連れ出し、設営してみると、このテントが長年愛されてきた理由が手に取るようにわかった。まず、前室の使い勝手が圧倒的だ。ソロテントにおける「前室の広さ」は、雨天時や夜間キャンプの快適性を左右する最も重要な要素と言ってもいい。
設営して気づく、計算し尽くされた空間設計
モーターサイクルのキャンプツーリングの際は、軽量な山岳テントに前室をタープで足す、小川張り(まさにOgawaがネーミングの由来)をするライダーが多いが、アーデイン デラックスⅡは前室が広いので、それをする必要がない。通常のクロスポールを袋状になっているスリーブに入れ、立ち上げた後、もう1本縦のポールを追加することで前室空間をぐっと前に押し出し、広大なスペースを確保しているからだ。

ライディングギアや雨や汗で濡れたブーツ、ヘルメット、大型のシートバッグを置いてもまだ余裕があるほど。ローチェアを置き、小さなテーブルを置けば、雨が降ってきたって前室だけでゆったりとコーヒーを淹れ、本をめくることもできる。フライシートの開閉バリエーションも豊富で、日差しや風の向きに合わせて表情を変えられるのもニクイ。

インナーテントに入ってみると、大人2人が十分に寝られる広さがある。カップルやご夫婦で寝るのにもちょうど良い。ソロならまさに贅沢な大空間。シュラフを広げ、脇に撮影機材や着替えのバッグを置いてもまったく狭さを感じない。天井高も適度に確保されており、着替えや内部での移動ストレスも感じさせない。
オールブラックがもたらす「遮光性」という静寂
「黒いテントは夏場に暑いんじゃないか?」よく聞かれる質問だが、私の懸念をあっさりと覆した。「ブラックコーティング」がもたらすメリットの方が遥かに大きかったのだ。
このテントの生地は、強い日差しを強力にブロックしてくれ、強烈な太陽光の下でも、内部に入るとまるで木陰に入ったかのように一気に体感温度が下がる。朝方、東の空から昇る太陽の眩しさで強制的に起こされることもない。漆黒の生地が光を遮断してくれるおかげで、ロングツーリングの疲れを癒やす、深い眠りを約束してくれる。

もちろん、風通しの面でも抜かりない。前後の大型メッシュパネルと、効率的に配置された天井部分の大きなベンチレーション(換気口)によって、内部の空気は常に循環する。黒だからこそ熱を逃がし、空気の流れが計算し尽くされており、結露の発生も最小限に抑えられている。見た目の美しさだけでなく、実用性としての「ブラック」なのだと再認識した。
信頼のフレームワークと、タフなディテール
モーターサイクルでのソロキャンプにおいて、悪天候への備えは絶対条件だ。山沿いのキャンプ場では、夕方に突風が吹くこともあれば、夜間に激しい雨に見舞われることもある。アーデイン デラックスⅡのフレーム構造は、質実剛健。強度の高いアルミ合金製ポールがしなやかに曲がり、強風をしなやかに受け流す。ポリエステルのフライシートは高い耐水圧を誇り、縫い目にはしっかりとシームテープ加工が施されているため、激しい雨がテントを叩きつける夜も、中にいれば守られているという確かな安心感がある。
ファミリー用やオートキャンプ用のテントに比べればコンパクトだと思うが、山岳テントや1kgを切るULバックパッキング向けのテントやタープが全盛の昨今、総重量が3.76kgはやや重い。収納サイズも通常の山岳テントの3倍くらいあるので、モーターサイクルのキャリアやシートバッグに積載するには多少の工夫が必要だ。

とはいえ、このアーデインデラックスⅡブラックは、ルックスも無骨で、知的で、どこまでもスタイルにこだわりたい大人には最適なテントだ。次の週末、この漆黒の秘密基地を連れて、まだ見ぬ景色を探しに行ってみてはいかがだろうか。
Ardein DX-II BLACK(アーデイン デラックスⅡ ブラック)
| 価格: | 5万3350円 |
| スペック | |
| 総重量: | 約3.76 kg(付属品除く) |
| 付属品詳細: | フライ : 約 1.14 kg インナーテント : 約1.39kg ポール : 約0.88kg その他ペグ類 |
| 素材: | フライ部分ポリエステル75d(耐水圧1,800mm) インナーテント部分 ポリエステル68d(耐水圧1,800mm) メインポール素材 アルミφ8.5mm フロントポール素材 アルミφ8.5mm |
| 付属品: | 張り綱、アルミペグ、インナーテント、収納袋など |
| サイズ: | 130 × 100 × 210cm(最大2人用) |
| 収納時: | 52 × 20 × 20cm |
| Color: | Black |
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