ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑113 キャンプにも登山にも作業にも使えるアウトドア用ヘッドランプ

PETZL(ペツル) ティカ

だんだんと日が短くなり、キャンプの時間も夜が楽しくなる季節。テントやタープの設営、シングルバーナーや焚き火を使ったキャンプ料理、インフレータブルのマットレスに寝袋の準備など両手を使うシーンが多いので、この時期は明るいヘッドランプがマスト。夕暮れ前に頭に付けておけば、安心安全にもつながる。自転車キャンプやモーターサイクルキャンプにも最適な軽くて強いヘッドランプPETZLのティカ。今回はこちらの偏愛っぷりを語りたい。

私は、 PETZL(ペツル)のティカを愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

ペツルは、おもにヘッドランプやヘルメット、クライミング、登山、レスキュー、高所作業などに使われるギア(ハーネスやロープなど)を製造しているフランスの老舗メーカー。現在は、フレンチアルプスに本社がある。職人であったフェルナンド・ペツル氏が、アッセンダー(ロープ登高器)を大量に製造したのが、1968年のこと。その後、「Produits Fernand Petzl(フェルナンド・ペツル製品)」として販売され、1970年にブランドが誕生。登山用品の生産をはじめ、ケイビング用のライトの技術を活かして、1973年に世界初の登山用ヘッドランプを世に送り出した。

ペツルとの出会いはアドベンチャーレース

僕にとってペツルとの出会いは、20年以上前のアドベンチャーレースだった。アドベンチャーレースとは、3人ないし4人(そのうち女性をメンバーに入れなくてはならない)でチームを組み、3日間くらい山の中を走り回ったり、MTBに乗ったり、クライミングをしたり、リバートレッキングをしなくてはならない競技だ。国内外ほとんどのレースにヘッドランプが必携装備になっている。僕はそれまでヘッドランプを使ったことがなかったため、当時、渋谷にあった某アウトドアショップで店員さんにオススメしてもらって、手に入れたのがペツルの製品だった。今のようなLEDが主流ではなかったのでハロゲンタイプのモノで、予備電池を大量にジップロックに入れて持ち運んでいたのを覚えている。確かな技術と信頼性で、レース中は、雨の日も風の日も行く先を照らしてくれた。

それもそのはず、ペツルは、高所作業やレスキューといったプロフェッショナル市場においても、世界をリードしているブランドなのだ。

上から身支度ポーチ、ペツルのティカ、キャリーザサンのLEDランタン。この画像を見たら小さくてコンパクトなのが一目瞭然。

今年の夏に、ペツルの中でもアウトドア愛好家に大人気の軽量ヘッドランプであるティカがリニューアル。もちろんLEDだ。こちらは単4乾電池(3本使用)だけでなく、別売のリチャージブルバッテリーも使用できるようになっている。(※ティカコアには、はじめから付いている。)

LEDがメインストリームになってからは、以前のように何本も電池をジャラジャラ持ち歩かなくても、数日間の山行や自転車キャンプツーリングなどであれば問題なく使い続けることができるようになった。(※コアバッテリーは単体では5060円で販売している)

アルカリ電池3つで32.1g。右のCOREバッテリーが22.2gだったので、約10g軽量化できる

リチャージブルバッテリーのコアであれば最大450ルーメン

最大光量は350ルーメン。コアバッテリーを使用した際は450ルーメンまで明るくなる。カタログスペックを追いかけるなら、もっと明るいライトは存在する。しかし、登山やキャンプなどで使う場合は、十分過ぎるくらい。重さは電池使用時94g、コアバッテリー使用時84gと非常に軽量。自転車キャンプや縦走登山などの極力荷物をミニマムにしたいアウトドア旅の際も嵩張らないのがいいのだ。

電源をオフにしたらしばらくこのように光っているので、テントないでも行方不明になることが少ない。
大雨でもまったく問題なく使用ができるIPX4(全天候型)仕様。画像のように開け閉めもラクで、しっかりとした作りになっている。

ティカの4つの特徴

また、ティカの真骨頂は、その配光にある。ワイドな光で足元を照らし、適度なスポットで遠方を見通すことが可能。ペツルが培ってきた技術が生み出す光は、極めて自然で目に優しい。もう一つのポイントは、蓄光リフレクター。ライトを消した後、フェイスプレートの縁がぼんやりと光る。真っ暗なテント内や、ザックの中で、どこにあるかがすぐ分かるのがいい。さらに便利なのが「ロック機能」。スイッチを長押しするだけでロックされ、ザックの中で意図せず点灯し、バッテリーが空になるという致命的なミスを防いでくれる。さらに、白色光の弱モードでは110時間使用でき、赤色光でも60時間点灯し続けてくれるのは安心感につながる。

収納袋がそのままランタンシェードになっていて、キャンプサイトを優しい光で包んでくれる。

収納袋がランタンシェードになっている

さらに嬉しいのが収納するときの袋のギミックだ。透けるほど薄くて強靭なリップストップナイロン製で、ランタンシェードの代わりになるのでテント内で室内灯として使えるよう、やさしい光軸にしてくれるのもいい!読書をしたい人にはもってこい。

自転車旅でも、縦走登山でも、夜間セクションのあるトレイルランニングでも、静寂を楽しむキャンプでも、光の魔術師とも言えるペツルのティカがあれば、秋の夜長を楽しめること間違いなし!

ペツル ティカ

価格:5280円
スペック 
明るさ:350 ルーメン(ANSI/PLATO FL 1)コアバッテリーを使えば450ルーメン
重量:94g(コアバッテリーを使えば84g)
ビームパターン:ワイド
電源:単四アルカリ電池3本(付属)、リチャージャブルバッテリー『コア』(別売)
対応電池:アルカリ、リチウム、ニッケル水素
認証:CE
耐水性能:IPX4(全天候型)
保証:5年

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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