Decipher the watch #07
ミリタリーウオッチ(軍用時計)は、過酷な環境での使用を前提としたハードな耐久性と堅牢性、瞬時に時刻を確認できる高い視認性を求められ、開発され続けている。つまり、ミリタリーウオッチを追うことは、腕時計の進化の一端を見ることでもある。世界的に有名な高級メーカー、ロレックス、ブランパン、IWC、オメガ等がそれぞれ独特の機能を持つ時計を生産してきた。ここではロレックスによって作られた各国のミリタリーウオッチの一部をご覧いただく。
写真/WPPアーカイブ 構成/ワールドムック編集部
第1次大戦期のイギリス陸軍の一般用ポケット・ウオッチ。陶製文字盤。G.SはGeneral Service(一般用)を示す。Aの意味は不明で数字はシリアルナンバー。
1940年代。イギリス空軍兵士が使った初期のオイスター・コマンダー。直径28㎜の小ぶりなケースで、手巻きムーブメントを搭載する。R.A.Fはイギリス空軍を示す。
旧ドイツ海軍。パネライのラジオミールと同じケースを採用した。1945年にドイツのギュンター・ハイデン・グループのアタックダイバーのエルンスト・ケラーが使用した。ロレックス・パネライCal.5513搭載。
1940年代。イギリス空軍が採用したオイスター・ロイヤル。耐衝撃性を備える。1939年から46年の管理コードが記され、AMは航空省、6Bはパイロット用を示す。
イギリス空軍。1940年代製のロレックス・オイスター・ロイヤライト。直径30㎜の小型。記号ではなく “ROYAL AIR FORCE UK” と刻印されている点が珍しい。1942年に調達。
アメリカの空挺部隊が採用したオイスター。高精度の手巻き。アメリカ軍の空挺部隊とはっきり判読できる刻印が入っている。
スペイン軍。1950年代。オイスター・パーペチュアル・ターノグラフの初期モデル、Ref.6202。手書きでスペイン軍の文字が刻印されている。
アラブ首長国連邦の軍の紋章が入ったオイスター・パーペチュアル・デイトジャスト。刻印なし。1960年代のRef.1500。直径34㎜のステンレススチール・ケース。
アラブ首長国連邦の紋章が入ったオイスター・パーペチュアル・デイト。政府や軍の高官に国王から贈られた時計とされる。
フランスの海底調査会社コメックス用の1220m防水のシードゥエラー。バックには “COMEX” の刻印とシリアルナンバー。
米海軍が1960年代に採用したチュードルのダイバーズ・ウオッチ。200m防水。ベトナム戦争中の1969年2月にNSWG(米海軍特殊戦闘グループ)2に支給された。
1976年イギリス陸軍に支給された200m防水のサブマリーナー。Ⓣマークも入る。イギリス陸軍を示すW10のコードを付け、矢じりも刻印されている。
イギリス海軍ダイバーに支給された200m防水のサブマリーナー。イギリスの海軍コード0552と矢じりを刻印している。
1969年にアメリカ海軍が採用したチュードルの200m防水のダイバーズ・ウオッチ。USNの文字が大きく刻印されている。シリアルナンバーは入っていない。
1970年代にフランス海軍が採用したチュードルのサブマリーナー。200m防水。M Nはフランス海軍=Marine Nationaleの略。69は支給年を示している。
フランスのコメックスが採用した200m防水のサブマリーナー。ベルトで隠れているが、裏ぶたに “ROLEX COMEX” の大きな刻印が刻まれている。
1970~90年代に製造されたエアキングのRef.5500。バーレーンの紋章が入っている。裏ぶたの刻印なし。
1970年代。GMTマスターの第2世代にあたるRef.1675。アラブ首長国連邦の紋章が入る。バックには一切の刻印が入っていない。
1970年代。オマーンの紋章が入ったシードゥエラー、Ref.1665。610m防水。裏ぶたに特別な刻印はないが、軍の貢献者に贈られた時計とされる。
ペルー空軍。プッシュボタンにねじ込み式を採用した1970年代後期のコスモグラフ・デイトナ。ペルー空軍 “Fuerza Aerea Peru” の刻印。