ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑114 街ではファッションとして活躍し、里山ではハイキングに活躍する二刀流シューズ

Saucony(サッカニー) SILO TREKKER S(サイロ トレッカー エス)

冬も登山やハイキングなどが好きで、昨年は2月の厳冬期に縦走登山でテント泊をしたほど。山に行かなくても、里山のトレイルランニングや公園散歩にも出かけるようにしている。街での生活をしていると緑が多い自然に身を置きたくなるからかもしれない。そんな時にオススメのシューズがSauconyのSILO TREKKER Sだ。街でもフィールドでも最適なファンクションを持ちながら、ファッションとしても美しいアート作品的なシューズに感動。こちらの偏愛っぷりを語りたい!

私は、 Saucony(サッカニー)のTREKKER S(トレッカーエス)を愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

サッカニーは、1898年に米国ペンシルバニア州カッツタウンで創業された老舗アスレチックブランドの一つだ。ブランド名とロゴマークは、創業当時の工場の近くにあった Saucony Creek(サッカニー クリーク)に由来している。アポロ計画の月面靴の製作にも携わった高い技術力を持ち、80年代の名作「ジャズ」などでランニングシューズ界を席巻した。現在も、ファッショナブルで機能的なシューズブランドとして世界中で愛されている。誰もがランニングへアプローチでき、自己表現を称賛し、より良い世界を創造することで、最高の人生を送れるように鼓舞し、貢献するためにあるというのがブランドフィロソフィーだ。

こちらがサイロシリーズのトレッカー エス。美しいデザイン!

見た目の野暮ったさが、一周回って「粋」

こちらは、今回サッカニーが世に出したSILOシリーズの中でもトレイルシューズ寄りのTREKKER S(トレッカー エス)である。一見して、これはゴリゴリの機能靴。流線形でキラキラなハイテクスニーカーとは真逆をいく、タフで無骨な佇まいなのがいい。履き口が高くミッドカット風になっていて、小石や小枝が入りにくく、登山用のゲイターのような役目がありつつも、伸縮性のあるニット素材が足首に優しくフィットし、ここが唯一未来的なデザインを演出してくれているように思う。アッパーは、耐久性の高いフルグレインレザーで、はじめの履き入れこそ硬さがあるものの、履いていくうちに馴染んでいくのもレザーブーツと似ているところだ。そして、その配色もまた絶妙に“野暮ったい”感じがいい。僕が愛用しているカラーは、パイン(松)というグリーンカラーを基調としつつも、トゥやサイドの補強パーツに、少しくすんだベージュカラーが差し色として入っている。

都会の公園歩きや軽ハイキングやファストハイクにもいい仕様になっている。

昨今のファッションシーンでは、機能性を重視した「テックウェア」や「ゴープコア」が定着している中で、トレッカー エスが持つ、ある種の「真面目さ」や「素朴さ」は、逆に新鮮。過剰なデザインがなく、全てのディテールが「トレイルで必要だから」という理由に基づいている。その実直さこそが、かえってコーディネートに奥行きとリアリティを与えてくれるのだ。僕は、トップ画像のように、ALLYOURSのロングコート、ジョンスメドレーの緑色のタートルネックニットにグレーのワイドパンツを合わせて、メガネをかけて、モードな感じにしてみた。実物を見ると本当にデザインがいい。

足入れした瞬間に、世界が変わる

また、このシューズは見た目だけではない。サッカニーの真骨頂は、やはりそのランニングシューズメーカーとしての「履き心地」にあると思う。トレッカー エスは、足を入れた瞬間に包み込まれるようなフィット感がある。これは、前述のとおり、足首のニット素材によるもので、甲にかけての一体感が尋常ではない。登山靴のようにガチガチではなく、非常に柔らかくなっているので、トレイルシューズ特有のホールド感がありながらも圧迫感は一切なし。

歩き出すと驚くのが、そのソールの安定感とグリップ力。さすが、Vibram®のMegaGripだ。

サッカニーのトレイルランニングシューズである Exodus 4 から受け継いだ、アップデートされたツーリングに柔軟性の高いPWRRUN PBミッドソールが採用されていて、昨今流行りの反発素材をもりもりに入れ込んだランニングシューズまでフカフカではないが、地面からの衝撃を確実に吸収し、長時間の歩行でも足裏に疲れを残さない。また、アウトソールは、Vibram® MegaGripになっていて、深いラグ(溝)と多方向に刻まれたブロックパターンは、まさに地を掴む感覚といってもいい。舗装路から、ぬかるんだトレイル、岩場まで、あらゆる路面で信頼できるグリップ力を発揮する。キャンプやハイキングで、バックパックを背負って不安定な斜面を歩くときであってもなんら問題ない。一歩一歩が安定し、足元の不安がないため、景色や会話に集中できるのだ。

トレイルランニング用のバックパックを背負って、頂上に着いた時。足に疲れが残っていないのに感動。

神宮前の原宿にフラッグシップショップを構える

ある程度ファッションについてのテクニックは使いつつも、トレッカー エスはデザインがいいので街ファッションにもアクセントになる。デニムやコーデュロイパンツでもいいし、アウトドアファッションに振ってもいい。グリーンのフーディーにスウェットパンツのセットアップ、頭にNEWERAのDPW別注キャップを合わせたのが下記の画像。実物を見たい、もしくは、試し履きしたい方は、渋谷と原宿の間くらいの明治通り沿いにあるサッカニーの路面店に行くことをオススメしたい。地下にSILO シリーズが全種類あり、トレッカー エスも置いてあるので是非手にとってみてほしい。素材感の素晴らしさも分かると思う。

お店の入口はこのような感じ。Saucony HARAJUKU FLAGSHIP 東京都渋谷区神宮前 6-18-14 JS 神宮前 PROPERTY 1F / B1F
地下にSILOシリーズのコーナーがある。営業時間は、11:30〜20:00

僕にとって、このトレッカー エスはアウトドアシューズというカテゴリーでありながら、ファッションとしても抜群におしゃれなので非常に使いやすいのだ。カフェに行く時も、自転車移動の時も、山に行く時もこれ一つでこと足りてしまうから。とくにこれからの季節は、朝晩が冷えて霜が降りることもあるため、泥道にも強いVibramソールが心強い。次は、千葉の鋸山にも登ろうかと思っているところ。兎にも角にも、こいつがいれば街でも山でも最高の週末になることでしょう!

Saucony SILO TREKKER S

価格:4万700円
スペック 
サイズ:22cm-30cm
カラー:PINE/SAND(着用カラー)、BLACK、MAUVE/SHALE
重量:432g(片足28.0cm)

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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