monoという名のタイムマシン 昭和59年8月のモノ・マガジン(26号)

2026年3月3日現在、最新号は977号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと23号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。

※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが26号の表紙です。真ん中にドーンと載っているのは、赤津孝夫さん(A&F創業者・会長)の「フィールドレポート 宇宙と大地の対話 スカイウォッチングはドラマなのだ」にちらっと登場するブリンクマンのオスラムランプとパワーパック。カラーリングがキュートですね。

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目次です。右ページの広告は、ELEHOBBYの「ムービット・ナビウス」です。

「ディスクに白と黒のマークでメモリーされた動きの指令を、赤外線センサで読み取りながら動作する賢いロボット。ディスクのます目を黒くぬりつぶすことにより、前進、右旋回、左旋回、停止など、あなたの思い通りにロボットをコントロールすることができます。書き込まれた動作が一度終わると、おなじ動きを再びくり返します。」だそうです。

で、「ナビウス(NAVIUS)」という言葉がどういう意味なのかなぁ、とAIさんに訊いてみるとふたつのラテン語を組み合わせた造語なんだとか。

Navis(ナヴィス): ラテン語で「船」を意味します。ここから派生した言葉には、英語の Navigation(航海・誘導)や Navy(海軍)があり、いずれも「進むべき方向を定める」という概念を含んでいます。

-us(ウス): ラテン語で「〜の者」や「〜の状態」を表す際に使われる典型的な語尾です。

意味の融合:「船(Navis)」と「私たち(Us)」、あるいは「航海する(Navigare)」というニュアンスが重なり、「私たちを正しい方向へ導く船(先導者)」という強いメッセージになります。

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で、今号も記事の初っ端は「LINE••UP」。12ページで10アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、

★ガリバーさんに使わせたいジャンボボタン・テレホン
★ファッショナブルなバイクウェア「ストラーダ」登場
★久しぶりです! T. HONDAのロサンゼルスみやげ
★音楽タイムをキープするサウンドプロデューサー!
★アメリカで流行の妊娠テスター「YES/NO」登場
★テープ7巻まとめて面倒見る! のロボティL-7
★あのS800にそっくりなパロディ原付カーAD-S50
★独身男性に贈る電気不要洗濯機「プレスクリーニー」
★スイスの名門ビクトリノックスに新タイプが追加!
★ホビーの進化を象徴するロボテック・シリーズに注目

んっ!? と気になるのがアメリカの妊娠テスターの記事。当時はこんなものまで紹介してたんですね。アメリカの最新情報ってことですね。ネットも何にもなかった時代なんで、こういう情報も貴重だったんだと思います。

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カラー8ページ構成「ハロッズ大研究」。ロンドンの老舗デパートメントをクローズアップし、各階のフロアマップまで入れて、徹底紹介してます。で、よくよく見ると、本文とキャプションのQ数(文字サイズ)が一緒です。要するに本文の文字サイズがすごく小さいってこと。文字数が多くなって原稿がたくさん書けていいんですけど、年寄りの目に厳しいレイアウトです。

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海外通販ピックアップ」のページ、今回は「DAY-TIMER CATALOG」という文房具の通販カタログ。なんですが、通常の文房具をなんでも載っけてるワケじゃなくて「忙しいビジネスマンの時間とお金を無駄にしないための文房具」を厳選して載っけてるようです。なんだか「24時間戦えますか」のリゲインのコマーシャルを思い出してしまいました。

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OVERSEAS NEW-PRODUCTS NEWS」では、「夜間のサイクリングはラジオを聞きながら」をクローズアップ。

「自転車のヘッドライトに、ついでだからラジオも組み合わせてしまいました。という程度のことなので、あまり大きな声で大きなスペースを取って言うほどのこともないようだ。(改行)しかし、写真を見るとどこがラジオなのやらサッパリわからない。このわからなさが、いいのである。すれちがう人が、(オヤッ? ラジオの音がするようだが・・・)と思ってくれれば大成功。ダイヤルとボリューム選定は、ライトの裏つまりあなた側でこちょこちょやれる。(改行)もち論、ライトはライト、ラジオはラジオとして動いているので、ご安心。ライトには3ボルト、ラジオは9ボルトのともに乾電池を使用する。まあ、母屋のライトよりも多量のバッテリーを使うというあたりに、このラジオの隠された本性があらわれていますけれどもね。(改行)大きさは23×10センチ。こんなに小さくても、一応はウエスティングハウス製だ。」

この原稿の冒頭にもあるように、そんなに大した記事じゃないのでクローズアップすることもなかったんだけれど、最後の「一応はウエスティングハウス製」というところに目がいってしまって。ちなみに現在の日本語表記は「ウェスチングハウス」。どうでもいいんですけど。

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WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」で、今回、ちょっと気になったのは「これこそほんとのチェアーマン」という記事。

「ウェールズ芸術会議が主催した “現代肖像画展” で、最も話題を呼んだ作品が写真のチェアー。どこかで見た顔と思いきや、これぞまさにいまは亡き中国の大人物毛沢東主席。なんでまたあの偉大なる毛沢東をチェアーにしたかというと、主席のことを英語では “チェアーマン” ということから、これがほんまのチェアーマンともじったわけ。それにしても無気味で、ユーモラスで、あの大人物の雰囲気そのままですな。これを中国に寄贈したら、いったいどのような反応が生ずるか、ちょいとばかり興味しんしん。いかに現代化に目覚めたとはいえ、とつじょ西側の軟弱な風俗を「精神汚染の源泉」といきまくお国柄、やっぱり怒るでしょうな。ヘタをすると国交断絶にまで発展しかねない、といったことも考えられますですね。ほんならいっそのこと、台湾へ贈ったらどんなものですかな。いや、あそこでは税関に引っ掛かって上陸を拒否されるでしょうな。いちばんいいのは、やっぱり日本。どこかのワンマン会長が「わしもチェアーマン、これはわしのチェアーにいいぞ」とかなんとかいって、1000万円くらいぽんと出すかもしれませんな。そういえば、バクチのテラ銭稼ぎでノーベル平和賞を買いとろうとした、善行をやたらと宣伝したがる会長さんもいましたな。あのおっさんならわしのチェアー作れと注文くれるかも。」

なんだかよくわかりませんが、やっぱり「一日一善」って大切ですよね。

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My Novelty」はカラー3ページ構成。今回は日清食品。カップヌードル、U.F.O.、どん兵衛などなど、印象深いTVコマーシャルがたくさんたくさんありましたが、ノベルティプレゼント絡みでのCMでも面白いのがたくさんありました。中でもウォーキング・カラオケのCMの小林克也さんの絶唱が忘れられません。

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そして、「特集 マイコン」です。マイコンというと、今ではマイクロコントローラ(CPU、メモリ(ROM/RAM)、I/Oポートを1つのチップにまとめた小型の演算・制御用コンピュータ)と思われがちですが、当時はパソコンのこともマイコン(マイコンピュータ)と呼んでたんですね。要するにパソコン特集です。カラー16ページ構成。その内容は、

●見開き扉「迷わず選べ!! 今やマイコンは僕らの必需品」でスタート
●マイコンっていったい何だ?(2ページ)
●MSX VS BASIC(2ページ)
●パソコンカタログ 本格的にマイコンをやるならこれ! ゲームだけがマイコンじゃないのだ(4ページ)
●MSXカタログ 統一規格のパソコン “MSX” にはビギナー向けの簡単機種がズラリ揃う(4ページ)
●ソフトカタログ マイコンを買ったら次はソフト! あれこれ迷っちゃう読者に贈る保存版ソフトメーカーカタログ(4ページ)

てな具合になってます。

で、各見開きに入るイラストを全部みうらじゅん先生が担当されてるんですが、これが架空のロールプレイング・ゲーム「ゴジラ略奪作戦」の解説になってるのが面白いところ。映画館の前で発見したゴジラ人形を略奪するというのが大筋。発見→計画→実行→難航→復活→梱包→運搬→→大成功というゲームの流れなんだそうです。最後に「その後のゴジラ」というゲームも近々発売予定と書いてあるんですが、全部嘘です。

しかし、この号の出たほぼ8年後の1992年、ゴジラスーツ盗難事件が実際に起きたのを思い出す人もいるかもしれません。東宝撮影所より、キングギドラの首と撮影用ゴジラが共に盗まれたという事件です。その後、奥多摩町で発見され、無事に返還されたということなので、よかったです。

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続きまして、モノクロ15ページで「特集 東京土産品型録」。ここでもみうら先生が「みうらじゅんの東京土産物の図」というイラストを描かれてます。先生のマイブームには「いやげ物」とか、モーニングの連載で「カスハガの世界」なんていうのもありますから、ここに描いていただいたのは実に適任ですよね。で、特集自体は東京タワー、新宿新都心、歌舞伎座の3のエリアの土産物を紹介してます。

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表4の広告はトヨタのセリカXX(セリカ ダブルエックス)。のちのスープラです。イラストはフジサンケイグループのシンボル「目玉マーク」でお馴染み、吉田カツさんです。下にある「見つめるたびに、熱くなる。」というコピーにマッチした実に力強いタッチにシビれます。

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では、次回の昭和59年9月(27号)をお楽しみに!

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