
「monoという名のタイムマシン 43年前に創刊、昭和58年11月のモノ・マガジン(17号)」でもちらっとふれましたが、昭和58年(1983年)10月に弊社、ワールドフォトプレスから『UFOと宇宙』改め、不思議・不可思議・スーパーミステリー『トワイライトゾーン』が発刊されました。しかし、この本がなかなか残っておらず、とりあえず、なんとか昭和59年(1984年)4月号を見つけることができた次第。そこで、今回は「monoという名のタイムマシン」の番外編として、この貴重な『トワイライトゾーン』を紹介したいと思います。
※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが表紙です。「魔女バベッタ来日・特別号」とあります。写真の女性は、もちろん魔女バベッタさんです。魔女というと、ちょっと怖い気がしますが、バベッタさんが使うのは黒魔術ではなく、白魔術。つまり、悪い魔女ではなくて、いい魔女なんですね。
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表紙を捲るとドーンと目に飛び込んでくるのが、付録の「魔女バベッタのデザインによる魔法ステッカー」。「アメリカ最高の魔女バベッタは、来日を記念して本誌愛読者のために、白魔術の魔法円を特別にあみだしてくれました。この魔法円は、大宇宙と大自然のパワーを利用して第3の霊眼をひらく驚異的なものです。4月13日夜8時より放送の、フジTV『金曜ファミリー・ワイド “これが世界の心霊だ!”」の中で、魔女バベッタがこのステッカーを利用して魔力をテレパシーで送りますので、大切に保存しておいてください。」とのこと。テレビとの連動企画だったんですね。当時、いかに話題を呼んでいたのかがうかえます。
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付録のステッカーを捲ると目次です。気になるタイトルが並んでますね。適当に見繕って、順繰りに紹介していきましょう。
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まずは「神が人間の身体に乗り移る ハイチの知られざる宗教ヴードゥー教の実態」。右ページの写真のキャプションは「女ははだしのまま燃えさかる炎の中に立っている。トランス状態になっているため、顔には痛みに痕跡すら現れていない。ヴードゥー教の神がこの若い女に乗り移り女の魂を騎馬している」。左ページの写真は「祝福かそれとも生死にかかわる危険か——ヴードゥー教の信者にとって、人形はそのどちらをも意味している。ここでは生きている者達が一族の死者を召集し、食べ物を備えて気持ちを鎮めている。」。
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「幻覚サボテンを食べた現地人が見た世界 メキシコ・インディアンのドラッグアート」はカラー4ページ構成。幻覚サボテンというのはペヨーテのことで、和名は鳥羽玉(うばたま)。アメリカ・インディアンを中心に治療薬として使用されてるようですが、日本では麻薬に指定されてますから、当然使っちゃダメですよ。
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「カリフォルニア州ロングビーチにつながれた “灰色の幽霊船” の謎 クィーン・メリー号に集まる幽霊たち」もカラー4ページ構成。幽霊が写った写真は載ってませんが、そう言われると船内の写真が不穏に見えてきちゃいます。
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「アメリカ現地ルポ(第3回) UFOは地殻の断層線に出没!」はモノクロ6ページ。この分野では大御所、あの矢追純一さんが原稿を書かれてます。なんで、リードだけでも紹介しときます。「地殻の断層地帯では、なぜUFO事件が多発するのか? ヘリでパトロール中の警官がUFOと遭遇した事件を取材するため、米南東部のノースカロライナ州に出向いた筆者は、その地域一帯で奇怪なUFO事件が続々と起こっていることを知った。地殻の断層線の近くに住んでいて、自ら何度も怪光現象を目撃したという地元のUFO研究家は、幻覚や自然現象ではないと断言して、それを証明するデータを筆者の目の前に次々と提出したのだ。」。
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モノクロ15ページの「20世紀の魔女事件」。6つの事件を扱ってるんで、その見出しをずらっと並べときましょう。
PART1[超能力をあやつる恐怖の魔女キャロル]空中に椅子や灰皿を飛ばすという21歳の女性キャロル・コンプトンは、幼女を焼き殺そうとして、いまイタリアで裁判にかけられている。
PART2[怪火を発する恐怖の少女ローダの魔力]カナダの呪われた13歳の少女ローダは、みずから青い火を発して次々と火災事故を起した謎の特異体質人間だった!!
PART3[黒魔術の呪殺術で20人を殺した魔女ウラ]一昨年12月、西ドイツで20人の男たちを呪い殺したという悪魔の女司祭ウラが警察に連行され、その正体があばかれた!!
PART4[白魔術の魔女クラブで行われた秘密儀式]ロンドン郊外に実在する白魔術集団《ガリナの寺院》で行われた魔女の入信儀式と秘密の魔法術が、初めてカメラに捉えられた。
PART5[生後6ヵ月の新魔女ビィクトリアの秘密]ロンドンに住むリースター夫妻は、最初から魔女にするために子供を出産。生後6ヵ月で魔女入信儀式を行ったという。
PART6[惨殺された美少女ベルナデットは魔女か]スイスの山村で惨殺された17歳の美少女ベルナデットは、悪魔の牧師ストッカーに利用された悲しい犠牲者だった!!
ずいぶんと物騒な言葉が飛び交ってます。ご容赦ください。
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今度は打って変わって、カラー9ページで「愛を高める魔法術」。白魔術の魔女バベッタさんの秘技が大公開されてます。
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特色1色で6ページの投稿企画「読者体験ミステリー」。読者が体験した世にも不思議な怪奇現象、心霊現象などを紹介してます。なんだかすごい内容なんだよな、ということで、これも見出しだけ並べときます。
◎私は地球人とオリオン星人の間に生まれた人間
◎不思議な図形が見える?!
◎オレンジ色のUFOを目撃中に怪現象
◎祖父霊のたたりで孫が発熱
◎スキー場で見た恐怖の雪女
◎墓石に呪われた一族
◎トンネルで消えた奇怪な現象
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「世界の異能科学者 進化論の定説に挑戦したP・カンメラー博士」はモノクロ5ページ。こちらの原稿は、高明なUFO研究家の竹本良さんです。せっかくなので、リードを引っ張っときます。「1926年、1人の生物学者がオーストリア山中でピストル自殺を遂げた。実験に天才的な能力を発揮した異端の科学者、パウル・カンメラー博士は、当時の科学界最大のスキャンダルの中で、悲劇的な生涯を自らの手で閉じたのだ。獲得形質の遺伝という彼の衝撃的な業績は、批判者のいうとおり偽造にすぎなかったのだろうか?」。
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そして「独占連載 米軍ブルーブック・ミステリー④ 海軍情報部とCIAが試みた異星人とのテレパシー交信」は、モノクロ6ページ。「“君はUFOに偏見をもっていないか?” 米空軍公式UFO調査機関の責任者フレンド中佐はCIAと海軍情報部のメンバーに呼び出されまずこのように質問された。UFO目撃者は頭がおかしい。当時はこうした考えが一般的だった。ところがCIAと海軍情報部の人間がUFOを目撃してしまったのだ。それも、海軍中佐が異星人とのテレパシー交信で彼らの目の前に呼び寄せたUFOを!」というレポートです。
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特色1色で13ページ、とにかく不思議・不可思議・スーパーミステリーな小ネタが盛りだくさんな「ZONE WORLD & DOMESTIC NEWS 不思議世界大公開」。ホントに盛りだくさん過ぎるので、「UFO遭遇で被害と損害賠償」という記事だけピックアップしときます。「UFOに遭遇して体に異常を来たした、とアメリカ政府を相手どり2000万ドル(約44億円)の損害賠償を求める訴えが、1月15日テキサス州ヒューストンの連邦地裁に提出された。(改行)訴えを起こしたのは、ベティ・キャッシュさん(54歳)、ビッキー・ランドラムさん(60歳)、ランドラムさんの孫コルビー君(10歳)の3人。訴えによると、3人は昨年 9月2日の夜、ヒューストンの近くを車で走っているとき、UFOらしいものに遭遇。それ以来、キャッシュさんはガンを悪化させ、ランドラムさんは白内障にかかり視力をそこない、コルビー君は夜うなされて極度のノイローゼ状態に陥っているという。(改行)3人は、UFOを見たとき、軍のヘリコプターが取り囲んでいたので、政府の秘密兵器に違いないと判断して訴えを起こしたのだが、アメリカ政府は「そんな事件は知らない」と主張しているとのことだ。(岐阜日日新聞1月23日)」。
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そして、次号予告です。次号でもバベッタさんが大活躍のようです。
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表4はヒランヤの広告。いまでもいろんなところで売ってるようですが、この頃の大ヒットぶりには敵わないでしょう。なんだか、いろんなところでいろんな人が「ヒランヤ、ヒランヤ」言ってる時代でした。
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楽しんでいただけたでしょうか。また別の号が発掘できたら、紹介したいと思います。
 



































