
2025年10月12日現在、最新号は968号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと32号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。
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ハイ、これが18号の表紙です。中央にドーンと鎮座ましますのは、謎の企画「Dairyman’s Catalog 牛もので決める!」に登場する優等生牛育成用模型米国仕様です。
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表紙をめくって最初の広告は、スズキ「CULTUS」です。真っ赤な車ですね。この色、よ〜く覚えておいてください。
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目次です。右ページの広告は、前号同様、ELEHOBY社のMOVIT 939 MEDUSAです。
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で、今号も記事の初っ端は「LINE・・UP」。13ページで9アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、
★全身強化のためのトレーニングツールが米国から!
★受話器なしの新型電話「ダース・ベーダー電話器」登場
★カヌー + ウインドサーフィン = ウイング・セイラー
★気分はDJ! オリジナル・ミニFM局を作っちゃえ
★単純構造のメガネ! これで本当に視力回復するの?
★音痴の人でもスター歌手に変身するカラオケ「天狗」
★雨が降ってもお湯が沸くソーラー給湯システム出現
★国内最高230馬力の凄い奴。「新型フェアレディZ」
★ラフロードもおまかせ! ウインチ付のラジコンカー
「国内最高230馬力の凄い奴。『新型フェアレディZ』」のページなんですけど、メカメカしくてカッコいいですよね。もちろん、フェアレディZ自体もちょっとスペースシップ感があってカッコいいんですけど。で、右下には真っ赤なフェアレディZがいるんですね。まだまだ出てきますよ、真っ赤なクルマが。
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カラー12ページ構成の「スキーウェアはサイエンス」。「苗場へ向かうと、今日も今日とて、ハデハデ・キメキメのファッショナブルスキーヤーで満員御礼。皆さん、板もブーツもウェアも一流ブランドもんで、カッコよいんである。ワッ、お金持ちなのね、と感嘆してしまうんである。(改行)が、拍手喝采、賞賛は残念無念ながら、おあずけ。なぜなら、皆さん完璧に中途半端だから。で、どこが中途半端かといえば、板、ブーツ、ウェアは一級品なのに “小物” に対する配慮が、全然見られないこと。『ほら、そこのお嬢さん。素敵なダウン着てるのに、 一山いくらの見るからに安手のグローブしてたら、手、かじかんじゃうでしょ。それで、目の前のコブをこえようたって、ストックワークがついていかないでしょ』とか『アラアラ、そこのお兄さん、せっかくカレラのゴーグルしてるのに、鼻の天辺は真赤。それじゃ、クリスマスイブのトナカイさんでしょ』なんて人ばっかり。これでは “ボク、一夜漬けのスキーヤーなんです” と、若葉マークを付けて滑っているようなもの。本当のベテラン達は、こんなへマはやらないものなんだ。グローブ、フェイスマスク、それにスパッツなど、人が深く考えないところにお金を使う。しかも、その日その日の山の天候まで考えて、頭の天辺から爪先まで、一分のスキなくコーディネートする。これぞ本物。こういう方には、拍手喝采、大賞賛大会をおしまないね。(改行)そんな本物人が少ないのは、ようはスキーヤーの勉強不足が原因。が、ハッキリ言わせてもらえば、メーカーさんの責任も多少。単価の高いスーツやダウンやパンツは、一所懸命宣伝するのに、小物類は手抜きっぽい。いや、宣伝だけじゃなくて、商品構成だってお粗末なことが多いのだ、とベテランはボヤくんである・・・・・。」というボヤキから始まって、当時の最新スキーウェアを紹介してます。
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「OVERSEAS NEW-PRODUCTS NEWS」なんですが、その前に最初の右ページの広告を見てみましょう。三菱自動車の「Σ(シグマ)」です。注目したいのは、爽やかな笑顔の高倉健さん、ではなくてクルマの色。そう、やっぱり真っ赤なんです。
で、今回、目をつけた記事は「雪中での○○はやっぱりこういうふうにする」です。「MONOマガ編集部の良識が、この1枚の写真にあらわれているではないか。せっかくの女性のおシリが、こんなに小さなカットにデザインされているのだから、MONOマガは女性の裸体を好きではないのだ。読者のみな様は、34ページのカメラ・サポート具の写真より、このおシリのほうが大きくてしかるべきと思っているのに、である。(改行)女性の価値はおシリだけではない、と信じているのである。同じく、若ければいいと信じているわけでもない。このUNDERALLアンダーオールが似合う、30歳すぎの女性こそMONOマガの好みなのである。(改行)ドイツ的表現をすれば〈ボディ・ストッキング〉。全身をくるっと包んでしまう、首までくるパンストと思っていただきたい。スキーヤーにとって、ウェアの重なりは体を動かしにくくするし、外気がそこから侵入する。(改行)問題は○○の場合なのだが、写真のように後のジッパをクルリとはずし、○○する。このジッパ一が従来のつけかたと異なり、おシリのかわいらしさ倍増。なかなか、いいものです。」。好みの話はともかくとして、面白い製品なんでピックアップしました。
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「WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」からは、「これ犯罪者の墓ではありません」です。「このところ景気は上昇指向とのことだが、サラリーマンの実質賃金が下回ったことでも証明されているよう、まだまだ世の中はせちがらい。こんなせちがらい世に生まれた私が悪いのよ、とニヒルな気分になりたいところだが、ちよっと待ってブリーズ! 18世紀から19世紀にかけての大英帝国は、もっとひどかったんですよ。たとえば写真の墓のオリは、死体泥棒よけなんざんすよ。というのも、当時は死体を病院にもちこむと、1体10ポンドで引きとってくれたという。とくにお得意さんは外科医で、“新鮮な死体” ほど、いい値がついたという。 それにしても当時の10ポンドは大金。それにしてもだ、死体をゼニしておまんま食うとは、超のつくせちがらさだね。」という、なんだかすごい話でした。
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モノクロ2ページの「ニューメカニズム入門 第3回 ★音声認識ロボット★ なんでもKI-KU-ZO」。コントロール用ワイヤレスマイクを通じて、「とまれ」「笑え」「前進」「後退」「右旋回」「左旋回」「持ち上げる」「おろす」の8つの動作が可能なんだとか。R2-D2にそっくりだし、ちょっと欲しいです。
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「My Novelty」では、イギリスの百貨店「ハロッズ」のノベルティをカラー5ページで紹介してます。イギリスまで行けなかったので、日本橋三越にあったハロッズショップでかき集めたグッズをいろいろと並べてます。でも、ハロッズショップは閉店しちゃったので、今同じ企画をやるならイギリスまで行かんとね。
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そして、カラー6ページ構成の「Dairyman’s Catalog 牛もので決める!」。最初の右ページが気になる「トワイライトゾーン」の自社広なんですが、前回も紹介してるので、今回は無視。で、リードは「全国のモーモーファンのみなさま!! お待たせしました。モノマガ特選『牛ものグッズ』を御紹介。今日からアナタも牛人間に大変身!!」。面白いんですけど、間違いなく誰も待っていなかったと思います。トビラのイラストはというと、おお、現在『モノ・マガジン』でいちばん長く連載を続けていただいている、みうらじゅん先生じゃないですか。クレジットは「三浦純」と漢字表記になってます。牛がらみのグッズがわんさか紹介されてるんですが、ひょっとしてこれは、みうら先生の持ち込み企画?
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「Dairyman’s Catalog 牛もので決める!」の最後のページから続くのは、特集「USAカタログ カタログでアメリカを買う」はカラー17ページ構成。数えるのが面倒くさくなるくらいたくさんのアメリカの通販カタログをぎっちり詰め込んで、紹介してます。
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モノクロ13ページの特集「痩身術入門」。「世の中シェイプアッププームは尽きないようで、あまり肥満とはいえないお嬢さんまで汗を流して体重調整に余念がないご様子。もっとも、シェイプアップとはもともと身体のバランスを調整してやること。太りすぎでもやせすぎでもない、ベストコンデションに体を保つためのものなんだから、健康生活大いに結構なことである。考えてみれば、単にやせたいと言っても、要は標準的な体格に戻してやるわけで、こんなものは食事と運動のバランスさえくずさなければ、いつも整っているはずである。「だから痩身術とはいってもただやせることではなく、しいていえば整体術のことなのだ。」ということで、あくまでも健康的に痩せるというのがダイエットの本質っていうのは、昔も今も変わらずです。
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最後は表4広告です。トヨタの「新型スプリンターTRUENO(トレノ)」ですね。このクルマもスペースシップ風味がちょっと利いてて、カッコいい。ところで、覚えてらっしゃいますか、このクルマも真っ赤です。4台目です。よっぽど赤いクルマが好きな方ばっかりの時代だったんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。ちなみに、百恵ちゃんが「真赤な〜」と歌って大ヒットしたのは1978年のことでした。
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では、次回の昭和59年1月(19号)をお楽しみに!