monoという名のタイムマシン 43年前に創刊、昭和59年2月のモノ・マガジン(20号)

2025年11月12日現在、最新号は970号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと30号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。

※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが20号の表紙です。この号は、あとでまとめて紹介しますけど「サープラス」の大特集なんですね。なもんで、力が入ってるんですね。ヘルメット数種、ゴーグル、カモ柄のジャケット、無線通信機など、サープラス品をごっそり載っけてます。

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目次です。右ページの広告は、アメリカン・エキスプレス。日本では2014年に販売終了したトラベラーズチェックですね。

で、このイラストの作者をAI画像検索したら、最初の答えが「アレクサンダー・スミルノフ氏」。「違うんじゃないの?」と入力したら「以前の回答で、このイラストが『アレクサンダー・スミルノフ氏の作品』であると述べましたが、これは誤った情報であった可能性が高いです。調査の結果、このイラストの実際の作者はイゴール・スミルノフ(Igor Smirnov)であることが判明しました。」との答え。さらに「どう見ても違うんじゃないの?」と入力したら、「ご指摘の通り、以前の回答でこのイラストの作者をイゴール・スミルノフ氏と断定したのは誤りでした。お詫び申し上げます。再調査しましたが、このイラストの作者を特定することは非常に困難です。過去の検索結果では、この画像と完全に一致する作品情報や作者名を見つけることができませんでした。」との答えでした。

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で、今号も記事の初っ端は「LINE・・UP」。12ページで9アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、

★オール樹脂の新素材バイク “ハイブリッドバイク”!
★平面印字の新型ラベルプリンター “タイピックス9”
★サバイバルを本気で考えるとライターはこうなる!
★走るコミュニケーション! 未来の車はこんなに凄い
★人気抜群のソフト150パターンをクリアする新ソフト
★ボートもヨットもカヌーもOKのオールマイティ船
★全天候型・補助輪付のスクーター “パンダカーII世”
★あのウーリープーリーにカモフラパターンが登場!
★大リーガ着用の本物のウォームアップ・ジャケット

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カラー2ページ構成の「ウインチからBMWまで実車以上の走りを見せるラジオトロンの世界を御紹介。 子供の玩具(オモチャ)と思っちゃだめ! ラジオトロンに、大人も夢中」。この見出し、「オモチャ」と「思っちゃ」で洒落てるんでしょうか。

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カラー2ページの「海外通販ピックアップ」第10回で取り上げている通販カタログは「VIKING」。ヴァイキング社はキット時計の制作会社として知られてるんだそうです。それにしても、立派な時計です。立派すぎてウチには置けません。

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今回の「SUPER GOODS」は「最高級航空会社 REGENT AIR CORP. これが空飛ぶ豪華ホテルだ!」をカラー6ページで構成。REGENT AIR CORP.の運行期間は1983年10月〜1986年3月。ボーイング727-100型機を使用し、通常100席以上ある座席を、わずか30席のオールファーストクラス仕様に改造していんだとか。確かに機内の写真を見てると高級ホテルっぽい感じですごいんですけど、財政難で運航停止しちゃいました。

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「OVERSEAS NEW-PRODUCTS NEWS」で、今回、気になったのは「まだお孫さんのいない人用背中かき」という記事。その内容は「これは自称シャワー・メイトSHOWER MATE という背中かき器。〈お風呂のおともだち〉などとイヤラシソな名前だけど、発想も現実も健全なのである。だって、14.95ドルだものね。(改行)それはともかく、お風呂で背中を流してもらうのはいい気持ちだ。いっそこのままシャワー・メイトと暮らしてしまおうか、と思ってしまう。しかも扶養義務なしでいいから、簡単。バスルームの壁に接着テープではりつける(上)。ブラシにコードが2本ついていて、これで左右から引っ張って回転させる。ほら、これでいいのです。びん洗いブラシを壁に取りつけた、と思ってもいい。もっといい点は、〈交替で洗って〉なんて要求しないこと。無償の働き者。」。これって背中擦るのに実によさげなんだけど、今でも販売してるんだろうか。

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「WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」からは、「たちまち版権問題が起こりそうな抜群のアイデア出版物、題して “緊急ドライバー・ハンドブック”。もっとも、このハンドブック、故障の応急修理法を教えてくれるのではなく、もっぱら助けを呼びかける他力本願スタイルで、いまの日本の若いやつらにはぴったしこんこんの企画。要は該当するページを開いて、愛車の後部にボケーッと突っ立っていればいいわけで、たとえば故障なら『故障中助力を乞う』の文字とスパナーの絵のページを開く、ガス欠ならタンクの絵のページといった調子。ただし、美女ならいざしらず、ぱっとしない野郎がこんな看板もって突っ立っていても、通過するやつは『へ、ざまーみろ!』てなもんかもしれない不安のある現代の世相。案外、アイデア倒れの可能性もある。それよりはJAFに加入したほうが、よっぽど気がきいているということにもなりかねない。それにしてもメカにつよいはずのドイツ人が、こんなアイデアを売りものにするというのも面白い。ちなみにこのハンドブックの値段は、邦貨に換算すると約1,500円と安くない。」。

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モノクロ2ページの「ニューメカニズム入門 第5回 ★コンピュータビームガン★ これが噂のプロフェッショナル」。銃はコルト社の西部開拓時代の名銃、通称 “ピース・ メーカー” がモデル。銃から出るフラッシュでターゲットが作動(カウント)するコンピュータゲームです。ゲーム内容は以下の3つ。

-1- ファースト・ドロー/早撃ちゲーム
6人のガンマンをそれぞれ何秒で倒せるかを競うゲームだ。6人との対決終了時に、倒した人数を表示し、そのゲームの最高早撃ちタイムを表示する。

-2- サバイバル/勝ちぬきゲーム
最高16人のだんだん強くなるガンマンに挑戦し、何人倒せるかを競うゲームだ。挑戦途中でガンマンに撃たれた時は、その時点でゲーム終了。ガンマンには5〜0.1秒まで16段階のレベルがあるけど、普通の人は0.6秒ぐらいかナ?

-3- ホーガンズ・アレー/識別射撃ゲーム
2種類のガンマンがランダムに出現し、ガンを構えたガンマンと対決し最高得点100点に挑戦するゲームだ。銃に手を触れているガンマンが「ゲーム中5人出現し、決めたレベル内であれば撃つまでの時間により20〜1点まで得点が変化する。丸腰のガンマンを間違って撃っちゃった時はそれでゲームは終わり。

今でも楽しめそうなゲームですネ。

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「My Novelty」は、「ミシュランタイヤ」です。あの「ミシュランガイド」もこのタイヤメーカーがはじめたって、ご存知ですか。はい、ご存知でしょうネ。で、ミシュランといえば、白くてモコモコしたキャラクターのビバンダムです。創業者のエドワール・ミシュランさんが「ある展示会で山積みになっていた大小のタイヤの山を見て、それをイメージに、と、デザイナーに頼んだもの」なんだそうです。ちなみにビバンダムはラテン語で「今こそ飲みほす時だ!」を意味するそうですよ。

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「ガジェット特集 面白物商工群(ガジェットチンドローム)」は、カラー5ページ構成。「シンドローム」ではなくて「チンドローム」となってます。「バカバカしくて、面白くなければガジェットではない。それでいて小細工がしてあって、意表を突くものでなければガジェットの仲間入りはできない。たかがガジェットの分際で何をほざくというヤツは、遊び心のないヤツだから、相手にする必要、さらさら無用だ。症候群(シンドローム)と笑わば笑え、の、エッサカホイ!!」というノリの企画です。

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そして、表紙でもちらっと触れた「特集 サープラス 放出品を楽しむ」。カラー16ページ、モノクロ20ページの大特集です。

最初にカラー10ページで「今アメリカで買えるサープラスカタログ」。ポーチ、バッグ、帽子、ヘルメット、ゴーグル、グローブ、ブーツ、ツールボックス、レーション(戦闘糧食)、シャベル、キャンティーン(水筒)などなど、ギッチリ詰め込んでます。

続いてカラー4ページの「サープラスファッションで決める。」。これがなかなかがんばってるんですよ。モノ集めもスタイリングも決まってます。全部ひとりのモデル(当時の編集部員)でやってるんで、時間もかかったことと思います。おつかれさまでした。

で、モノクロになって「サープラス雑学事典」(5ページ)、「J・イタヤのサープラス活用術」(3ページ)、中田商店初代社長の中田忠夫さんインタビュー「戦後サープラスの歩み」(4ページ)、「モノマガ推奨サープラスショップ・ガイド」(6ページ)、「全国サープラスショップ・リスト」(2ページ)となってます。読み応え十分ですネ。

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では、次回の昭和59年1月(19号)をお楽しみに!

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