
2025年10月4日現在、最新号は968号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと32号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。
※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが17号の表紙です。この号では特集「キットの世界」に掲載している、ラックス(現・ラックスマン)のスピーカーキットをドーンとメインにしてます。
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表紙をめくって最初の広告は、「トヨタの最高級FFサルーン 新型ビスタ」です。この角っぽいフォルムにたまらない魅力を感じるのは、やっぱり昭和世代だからでしょうか。ホイールのデザインにも注目です。
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続いての広告は、「KEY COFFEE」ですね。ダンボールのロボットが製品説明をしている体の広告なんですが、当時、ダンボールといえば “あの方” が大活躍していた時期ですね。もちろん今でも活躍されてますけど、要はこのロボットがあの方が作られた作品なのか、時流に合わせて別の方が作った作品なのか、調べてみてもよくわからないワケです。なので、こんな書き方しかできない自分を情けなく思うワケです。
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目次です。右のページは、この当時の『モノ・マガジン』に毎号のように広告が載っているELEHOBY社のMOVIT 939 MEDUSAです。「センサーに制御される本体は、4本の足によってささえられ、音に反応して上体をユラユラとゆり動かしながら前進します。しばらく前進した後、自動的にストップ」だそうです。
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で、今号も記事の初っ端は「LINE・・UP」。11ページで9アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、
★ヘミングウエイも愛用したウェア「ウッズ」秋の新作
★工具整理に革命! 万能ツールホルダー「スパンジャー」
★高嶺の花 “CDブレーヤー” に僕たちの手が届いた!
★スイス生まれのマニクイックは便利なホビーキット
★スポーツ&レジャーのニューアイテム “簡易通信機”
★サバイバルを本気で考えるとナイフはこうなるのだ
★秋の夜長を愉しむ懐かしのグッズ・ピラミッドパワー
★気分はイタリア・・・ベスパのそっくりさんフォーカス50
★スピーカーがピンナップになってもいいじゃないか
最後の「スピーカーがピンナップになってもいいじゃないか」って、見出しだけ読んでもなんのことやらわからず、とってもシュールなんですが、以下がそのページになります。

なるほど、コルクボードと合体した薄型スピーカーのことでした。
そんなことより、右ページの自社広が気になりませんか。「あの[UFOと宇宙]がスーパーミステリー・マガジンも変身して再登場!」とあります。その名も「不思議・不可思議・スーパーミステリー トワイライトゾーン」です。とりあえず左下にある文字を拾っときます。
◎[今月の強力特集]米空軍のUFO調査プロジェクトチーム “ブルーブック” の全貌
◎特別レポート・2色刷 ハイチの生きるしかばねゾンビーを求めて
◎読者の質問になんでも答える 心霊相談室(毎月12頁特集)読者体験ミステリー
◎カラースペシャル 地底都市のベールを剥ぐ
◎カラースペシャル 異星人の残した謎の物体
いいですねぇ。今度倉庫を引っ掻き回してみますんで、出てきたら番外編として紹介します。お楽しみに!
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「SUPER GOODS」は「エンジニアでもなければ建築家でもない、まして構造計算にコンピューターの力を借りたりはしない。頼れるのは、研ぎすまされた自分の造型センスのみ。正しいフォルムを追求すれば、機能的に優れ、構造強度もぴったりのテントが出来る、とひたすらに信じて独自の世界を切り拓いた男がアメリカにいた。画家と彫刻家を天職とするビル・モスがその人。彼と部下が支えるモス・テント・ワークスは、文字どおり全米のテント市場を席巻しつつある!」ということで、メイン州ミガンチクック河畔にあったモスのテント工場を直撃取材をカラー8ページで展開。なかなかいい感じのページ構成なので、全部載せときました。
ちなみに2020年には、MOSS TENTS BRANDのDNAを継承すべく、MOSS JAPAN INC.が設立されてます。
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「OVERSEAS NEW-PRODUCTS NEWS」は、「影ある女を好まないカメラマンに」という記事。「ストロボ撮影をするとどうしても影ができる。被写体の後にできるこの影は、 いかにも影のある女の影をひきずった人生をというものを感じさせるのである。 夜に撮影したのだ、という証拠にもなってしまう。(改行)そこでこのリマ・ブリッツRIMA BLITZは、被写体の周囲にストロボの光を拡散させるコンバーターだ。被写体を15cmから150cmの範囲で等しく照らし、上下・左右50度以上の角度をカバーする。すべての35ミリ1眼レフの溝付台座に合うキット付き。要するに左右に広がった目だと思えばよろし。 若手製品デザイナー、ジョン・ロー氏の開発したもの。香港の誇りだ。」だそうです。今のカメラマンなら、「あれがある」とか「こうすりゃいい」で済むんでしょうが、黎明期はみんながいろんなことを工夫してたんですよね。
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「WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」からは、「モノマガ大好きのロボット犬」をピックアップ。「本誌のデビュー以来、人気上昇中のロボット犬 “アーファー” 君。どうしてもその “正体” を知りたいとのたってのご要望に応じての再登場。製作者はロンドンのコンピュータ技師スチーブ・ブルックスさん(29才)。主要コンポーネントに利用された材料は、まず頭部がソーダー・サイフォン、 胴体はシチュー鍋で、脚は電機掃除機の部品。腹部に仕込んだコンピュータ装置で、ワンワンと吠えたり、妙なる電子オルガンのメロディを流したりの大サービス。デジタル時計もあるので “動く時計” も演じる。ドッグフーズのかわりにネジやボルトを食べる、というのは、もちろん冗談。このほかプログラムしだいで芸もする。これだけの仕掛け、全部しめてざっと75万円。製作日数は約9ヵ月。もっとも、余暇を利用しての話で、延べ日数はもっと少ない。このアーファー君の人気に気をよくしたオーナーのブルックスさん。 現在さらに一回り大きいロボット犬の設計中。いつ完成するかは不明だが、2代目は芸も細くなるはず。完成したら、直ちにモノマガに連絡ある予定。」とのこと。すみません、前回の登場、見逃してました。次回は見逃さないようにがんばります!
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「My Novelty」では、「いいことあるぞ!」でお馴染み、ミスター・ドーナツのノベルティを紹介してます。80年代ということで、てっきり原田治さんのグッズが見られるかと思いきや、ミスドの治さんグッズの登場は1985年でした。
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続きまして、「激走ツーリング・レポート 最新バイクギアをテストする」です。カラー10ページで北海道を「広い広い」と言いながらツーリングしつつ、ウエア、グローブ、ブーツ、ラゲージ、タイア、カメラ、時計、etc…バイク旅を楽しくするさまざまなギアを検証してます。
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それでは、この号の特集「キットの世界」です。前半はカラー16ページで以下をラインナップ。
◎飛行機 世界で一番高価なキット飛行機 “イーグル号”
◎飛行機 車よりも安い! 価格148万円 “クリクリ号”
◎ヨット 高価なヨットも自分で作れば安くなる “K420クラス”
◎バイク カウルがついて公道も走れる “Black Joke 50 E”
◎家 気分はシルクロード! 価格65万円の “パオ”
◎オーディオ 音の入口から出口まで自分で作る “ラックス・キット”


そして、モノクロ5ページで「キット考現学」、12ページで「今、日本で買えるキットもんカタログ」と続きます。「キットもんカタログ」では、オーディオ、ハウス、家具、楽器、科学教材キット、フィッシング、ホバークラフト、ハングライダー、飛行機、自転車、時計、オルゴール、望遠鏡、カメラ、プラネタリウム、ライト、工具、サングラス、ナイフ、熱気球、風力発電、グルメなどなど、実にバラエティー豊かに紹介していて、今見ても楽しくなってきます。
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左ページの「どうしていままで、なかったの! レストランのヤキソバ新発売!」は、表3広告。「日清中華焼きそば炒炒(チャオチャオ)」です。カップ麺の焼きそばですね。「焼く」という要素がひとつもないのに「焼きそば」というところに引っかかりつつも、おいしいとは思っています。
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最後は表4広告です。チタンっていいもんだというのが、一般的に浸透し始めた時期なんでしょう、チタン一択推しの腕時計、CITIZENの「SPORTE GS」でした。
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では、次回の昭和58年12月(18号)をお楽しみに!