
2025年9月10日現在、最新号は966号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと34号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。
ちなみに昭和58年(1983年)9月の出来事はというと・・・
◎大韓航空機撃墜事件
です。
※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが15号の表紙です。この号は「LINE・・UP」に掲載している、緊急避難マスクの「スモークファイター」。ブロアーユニットがより多くの酸素を送り込み、燃えにくいものも完全燃焼させてしまう「ジップストーブ」。長さ40センチ、直径3.5センチの「IG-200 フレキシブル・ヴューワー」などを色々並べてます。
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表紙をめくって最初の広告。「やっさん」こと、横山やすしさんと、ご子息の木村一八さんが白でバッチリ決めてます。昭和の時代のパソコンですから、機能的なことを言ってもしょうがないと思うので、ここでこの東芝「PASOPIA7」にラインナップされたPCゲームのタイトルを並べときます。
「ウルトラ4人麻雀」
「野球拳」
「こいこい」
「パッキングス」
「詰将棋」
「15パズル」
「コスモトラベラー」
「フルーツパラダイス 」
「コンバットタンク」
「スーパーインセクト」
「トラ!トラ!トラ!」
「大阪の陣」
「バルチック艦隊を追え」
「ドアドア」
「マリチャン危機一発」
「ベジタブルクラッシュ」
「キャノンボール」
「爆弾男」
「ザ・スパイダー」
「かえるシューター」
「ヒヨロファイター」
う〜ん、実に80年代なラインナップです。
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目次です。右のページは、服部セイコー(現・セイコー)の「スピードマスター」の広告です。キャットコピーは「秒速70mのサーキットでは、5/100秒計測可能のアナログ(針式)クォーツ クロノグラフが必要だ。 左目の視力5/100秒。」。カッコいい。
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で、今号も記事の初っ端は「LINE・・UP」。13ページで10アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、
★見えない所も見えてしまう・・・? ファイバースコープ
★画質鮮明、音質極上、これが噂のHiFiマックロード
★強力火力で生木も焼やす!サバイバルストーブ登場
★防煙マスク・スモークファイターで火災から身を守れ
★ミリタリーケース入りのヘビーデューティステレオ
★2シーターの華麗なスポーツカー・CRXがデビュー
★世界初!耐熱110℃のカーステレオ専用テープがこれだ
★ヘビーなオイルライターがあってもいいじゃないか
★街の話題はもう冬!最新型スキー板テレマークに注目
★ちょっと気になる戦場のガラクタ達を御紹介しよう
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続きまして、通販ページ「HEALTHの通信販売 一般ルートではちょっと入手しにくい業務用品大即売会」です。当時の若者たちには人気があったのかもしれません。あったような気もしますが、無かったのかもしれません。売れたのかもしれず、売れなかったのかもしれず、今となっては分かりません。
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「海岸通販ピックアップ」で紹介しているのは「FIREWORKS UNLIMITED CATALOG ’83」。アメリカNo.1の花火商のラインナップ、実に楽しいです。Tシャツとスタジャンにも注目です。
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「OVERSEAS NEW-PRODUCTS NEWS」で気になった記事は「絶対欲しい! ロボットは独身者の忠実な友」。 R2-D2もどきのフォルムをしたロボット、その性能はというと「彼の名前はRB5X。マス市場用のインテリジェント・ロボットだ。〈スターウォーズ〉の登場で、ロボット族はかなりのイメージ・アップを果たしたそうで、産業用とか代替労働力のみならず、人間の友にまで公認された。名前もR2D2に似せて、RB5Xとなっておりやす。まあるい頭が愛らしい。(改行)彼の体におさまっているのは8キロバイトのマイクロプロセッサで、これが人間の声を理解するのだ(16キロにも変換可能)。プログラミングはごく普通のホームコンピュータでかまわない。RB5Xの設計者はアップルIIを使ったそうだ。(改行)ソナー・センサーも内蔵しているので、障害物を避けて歩くことができる。最初のうちは放っておくとあちらこちらにゴツンゴツンとぶつかっているが、 そのうちにセンサーの特性から記憶して、判断しながら歩くからおもしろい。空腹になれば自分で壁の差しこみを捜して、自分でバッテリー・チャージをするから健気だ。将来設計の部分が多く所有者が自分で作りあげてほしい。$1195から。」。後半の「空腹になれば自分で壁の差しこみを捜して、自分でバッテリー・チャージをする」ってとこがスゴイですね。
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「WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」からは、「お尻に帆かけてフッピドゥー!!」とという何のことだかさっぱりわからない見出しの記事です。記事の始まりも「この写真を見て、なんだか分かる人がいたらたいしたもんだね。」となってます。「ヒントは、いかにも怪しげな恰好の◎◎◎◎あたりからでも、飛び出してきたようなオンナのひとが手に持つ、コントラバスの弓。このひと、べつに気がふれたわけではなく、驚くなかれ正真正銘、れっきとしたミュージシャンなのであります。(改行)このほどロサンゼルスで華々しくコンサートを開いて、切符を買わされたひとびとの耳と目を驚かせたのが、スペース・ミュージックの第1人者といわれるコンスタンス・デムビーさん、というのが写真のオンナのひとなのです。写真のオブジェは “鯨の帆” と呼ばれる楽器でありまして、 その名のとおり、帆を張ったストリングを、弓でキーキーとこすって音を出すわけですが、これが一体どういう音楽になるのか、というのは残念ながらわかりません。マァ写真を見るかぎりでは、奏でるアホに聴くアホーっていうとこだけど、いるんだよね、アチラにはこの種のゲージュツカが。ホントこういうモノがまかり通るアチラが開放的なのか、日本という国がまだまだ音楽に関しては後進国なのか。イロイロ賛否両論はございますが、どんなモノにでも興味を示す、好奇心旺盛なアチラの方の気質には、ホトホト感心させられますナァー。いやまったく・・・・。」ということでした。
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「PEOPLE & SHOP」では、新宿駅東口マイシティ(現・ルミネエスト)の2階にあった「ワッペンクック」さんを4ページで紹介。ワッペンだけで1200〜1300種も置いていた店で、オリジナルワッペンもオーダーできました。今よりもワッペン好きの人がたくさんたくさんいた時代です。
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「フィールドコンポでひねもすのたりのたりかな」は、デンオン(現・デノン)のフィールド・コンポ「Doing」をモノクロ2ページで紹介してます。リードは「夏だから、夏っぽく暮らそうよ。フィールド・コンポで、ピチピチお肌のあの娘とのたりのたりのBGM。」。いいですね、のたりたいですね。
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「My Novelty」の第5回でクローズアップしてるのは、デンマークのオーディオ・ビジュアル製品メーカー「B&O(Bang & Olufsen)」です。高級ブランドのノベルティだけあって、デザインがシックです。
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「FACTORY REPORT ナイフのふるさとを訪ねて」では、今も岐阜県関市にあるナイフメーカー「ガーバーサカイ」さんを訪ねてます。世界で愛されるナイフメーカーですね。一般の工場見学は「一切ダメ」だったところを、うまいこと交渉して取材させてもらってます。カラーで4ページです。
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そして、カラー19ページでお送りするのが、今号の特集「PCゲーム完全ガイド ここまで来た! PCゲームの世界」です。めくってもめくっても2次元的なゲーム画面が並んでます。平べったい感じですけど、今となっては味わい深い。
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最後に紹介するのは、モノクロ16ページの「IDEA GOODS ヒラメキで一発当てれば億万長者!!」。「考えてみれば、身のまわりにあるものは全て、誰かのアイデアによって生み出されたものである。モノマガジンに載ってるものは全てアイデア商品だということもできる。ほんのちょっとしたヒラメキから、思いもつかなかったような製品が生み出されたり、偶然生まれたり、モノが誕生する裏側のエピソードは、どんなものでも面白いものだ。なにかモノを生み出してみたい。誰もが一度や二度は発明家を夢みたことがあるのではないだろうか。(改行)よくエンピツに消しゴムをつけて儲かった話とか、ふたまたソケットで大当りした話とか耳にするが、どうやら発明への道はきびしいもののようだ。億万長者はムリとしても、なんとかものにする方法はないだろうか(改行)アイデアを生み出すにはどうすればいいのか、また製品化するにはどうすればいいのか、今回は、モノを生み出す側に立って発明家をめざしてみよう。」という内容です。発明王、ドクター中松のインタビューも載ってます。
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では、次回の昭和58年9月(15号)をお楽しみに!