ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑 39
自転車の積載能力が格段にアップするゴリラくん!dom Gorilla Cage 2


新型コロナウィルス感染拡大が起きた昨年、移動手段として自転車が改めて見直され、外で遊ぶキャンプやアウトドアが一気に拡がった。その両方の魅力がぎっしり凝縮されているのが自転車キャンプである。今回は、普段乗っているクロスバイク、マウンテンバイク、グラベルバイクの積載量が拡張できる夢のようなアイテムdomのGorilla cage 2の偏愛ぷりを語りたい。

私は、dom(ディーオーエム)のGorilla cage 2(ゴリラケージツー)を愛している。

なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

ここ最近の自転車ブームは、コロナ禍における一時的なものだが、アウトドアやキャンプブームは右肩上がり。ファミリーキャンプだけでなく、仲間で集まるグループキャンプやお一人様のソロキャンプなど多角化されているのは周知のとおり。自転車キャンプはまだまだマイナーではあるものの、一気に落ち込んだ観光業、飲食業、交通事業の経済状況を回復させるためには自転車キャンパーの増加が貢献する可能性を秘めている。

(ほとんどコンビニしか寄らない)ロードバイク乗りより荷物を積載している分、スピードが遅く、観光をメインとし、地元の食堂やレストランを利用し、公共交通機関を輪行で利用し、宿泊の際は地元の野菜や肉をテン場で焼いて、地ビールをたしなみながら焚き火をするといった行動をするからだ。そんな自転車キャンパー向けの至高なるパーツがゴリラケージなのである。

dom(ディーオーエム)というブランドは、2007年に台湾南部の高雄で設立された。働いているスタッフ全員が自転車で通勤していて、サイクリングが大好きだとか。昨今、世界中にありふれている「ハイテクすぎるデザイン」に疑問を持っていた。domの哲学では、基本に立ちかえり「スマートだがローテク」であることをモットーにし、ボトルケージの代わりに付けられるケージ、自転車用キャリア、バッグなどのユニークなサイクルアイテムを製作。日本ではKUWAHARA BIKE WORKSが輸入代理店になっている。

こちらがゴリラケージ1を使用していたグラベルロードのTHOMPSON

じつは、2の前に発売されたゴリラケージ1をずっと愛用していた。これはGorilla Clip(ゴリラクリップ)というアタッチメントを付けると寝袋や椅子などをフロントフォークに装着できるすぐれものだ。もともと上の2つ画像を見比べると分かるが、THOMPSONの自転車にはフロントフォークという前輪が付いている部分にダボ穴(ネジ)が無い。よって、ボトルケージのようなネジありきで装着するパーツが付けられない。そこで、救世主ゴリラクリップの登場。こちらはタイラップで巻いて付けるタイプなので、ネジが要らないだけでなく、自分の取り付けたい位置に装着できる。自転車のツーリングの際は、下部にあればあるほど重心が安定する。

このようなネジが付けられる穴をダボ穴という
左がゴリラケージ1、右がゴリラケージ2

THOMPSONのグラベルロードは舗装路では速かったが、キャンプツーリングとなると不利で、ホイールベースが短く、太いタイヤが入らなかったため、キャノンデールのTOPSTONE4を自転車キャンプ用に増車。その際に、ゴリラケージ2の存在を知り、こちらに移行。1はベルクロバンドの本数が多く、底面がない。2は太いベルクロバンドが2本になり、さらにしっかりとした底面があるため、重いものもキッチリ固定できる。

ゴリラケージ2にテントを積載したらこうなった。余裕の積載力。左にテント、右に寝袋。

上の画像のようにテントも積載できたのは素晴らしい。1はあまり重いものや大きいものは少し揺れる印象があったが、2は固定力が格段に上がっている。試しにいろいろな物を装着してみた。

国産ブランドのNANGA(ナンガ)のミニマリスム180という0℃対応で325gという世界最軽量寝袋。これは1の時もよく装着していた
こちらはパーゴワークスのニンジャテントという1.5人用くらいのテント。重さが1.6kgで細いのでこちらも難なく装着可能
こちらはモンベルのドライシームレスダウンハガー900 #3ロング。0℃対応で、645g。横幅があるのでギリギリだが装着できた。ベルクロベルトを長いものを使えばさらに太いのもいけなくなさそう。
じつは1番うれしかったのがこちらのモンベルのムーンライトテント1型だ。1.7kgと軽量だが、ポールが56cmでとにかく異様に長い。バッグに収められないので外付けできるのは最高だ。
ハンドルの上から見た感じ

左にはモンベルのムーンライトテント1型(1.7kg)、右にはモンベルのドライシームレスダウンハガー900#3ロング(645g)を装着させたが、ハンドリングにそれほど影響がなかった。右の寝袋のスタッフサックにまだ余裕があったので、中にヘッドランプなどを入れておけばクッション材代わりになって良さそう。左右の重さも限りなく近くなるはず。

フロントフォークに装着したゴリラクリップ

画像のゴリラクリップは1も2も装着できる共通サイズ。さらにモンキーケージというこれよりも小さいケージも装着できるとのこと。キャンプなどの道具ではなく、サイクルボトルを付けたい人はモンキーケージのほうがいい。前述の通り、ダボ穴がなくてもタイラップで巻きつけるタイプなので、クロスバイクでも、マウンテンバイクでも、グラベルバイクでもなんでも付けられるのはありがたい。フロントフォークだけでなく、トップチューブやダウンチューブといったフレームの真ん中にも付けられる。(膝が当たらないようにセッティングするには、多少工夫が必要になるかも。)

ゴリラケージの装着側

このケージが丸ごと取れるのもいい。本来ならば、ボトルケージをフォークに残したまま寝袋やテントだけを取り出してキャンプするのだが、こちらはケージごと取れるので、まるっとテント内に入れられるだけでなく、キャンプをしない普段使いや通勤通学で乗る時は簡単に外せて便利だ。

フロントフォークに二つのケージが付くことで、キャンプ道具や積載物が一気に増える。さにデザインもスタイリッシュなので、本当にお気に入りだ。これでまた、今冬も沖縄やんばるグラベルキャンプツーリングに出かけたい!


dom Gorilla Cage 2

価格 3850円(1つ)
重量:約128g
最大積載量:2.5kg
サイズ:23 x 13.1 x 7.5cm
素材:PA(ファスナー部分はナイロン)
カラー:Black

ホームページ: https://www.kuwahara-bike.com/gorilla-cage2
お問い合わせ:KUWAHARA お問い合わせフォーム 
https://www.kuwahara-bike.com/contact-us

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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