ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑 33


デザイン性の高い激飛び軟式一般用バット

SSK MM18 トップバランス

 草野球は2018年、今から3年前。12年ぶりに軟式野球ボールが変わり、以前のA号球より硬くなった。以後、M号球という規格となる。これは、世界的に浸透している硬式ボールに近づけるためだとか。プロ野球選手、または海を渡って日本人メジャーリーガーを出すための狙いがあるらしい。今回は、その新しいM号球が球場の柵を越え、どでかいホームランが打てる激飛びバット、SSKのMM18の偏愛っぷりを語りたい。

バッターボックスの後ろの方に立っている筆者

 私は、SSKのMM18を愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

 SSK(エスエスケー)は、「野球するならSSK」のCMで馴染みがあり、私より上の世代の野球好きならご存知のことだろう。1946年に、京都で佐々木恭三氏がピンポン球や襟などを扱う運動具店をたった1人でスタート。その後、立体裁断の野球用ユニフォームを開発し、礎を築いた。創業以来、利益の一部を社会に還元するという理念があり、児童福祉施設の子供たちを甲子園に招待する「あすなろ野球大会」を開催したという話は感動的だ。

 ユニフォームだけでなく、合成ゴム底の野球用スパイク、補給面に凹点を補給面に施したディンプルグラブなどで世界的なヒット商品を輩出し、躍進していく。

 ここ最近では、野球だけに留まらず、デンマークのサッカーブランド「hummel(ヒュンメル)」やスウェーデンのアウトドアブランド「Fjallraven(フェールラーベン)」との代理店契約を締結し、日本での生産販売を開始。2014年にはドイツのアウトドアブランド「Schöffel(ショッフェル)」と契約。スポーツだけでなくアウトドア全般のラインナップになっている。
 
 そんなスポーツビジネスも成功し、革新的な技術を投入したSSKから、満を持して登場したバットがMM18である。最初に書いたように軟式ボールの12年ぶりの変更に対応した複合素材(ウレタンとFRP素材)バットである。M号球は、以前のA号球よりもバウンドが低くなり、飛距離がUPし、硬式ボールにより近い打球になった。かつてあったB号球という中学生用のサイズは無くなり、大人と同じサイズを使うことになる。そのため、軟式から硬式への移行がスムーズになる。もちろん、ボールが硬くなったということは、当然ヒットバイピッチ(死球)は以前よりかなり痛い。

こちらが以前使っていたSSKのハンターマックス

このMM18出会うまで私が愛用していたバットは、ハンターマックスという同じSSKの物で、打球部にバンビーコアという凸凹の素材を利用することでボールを飛ばすものだった。

赤い色が好きなわけではなかったが、85cmがこの色しかなかった。

 85cmの750gだったが、ミドルバランス。バットのヘッドではなく、グリップ側にバランスがあるので、バットコントロールしやすく、鋭いゴロヒットを量産できるというコンセプトだった。また、耐久性が高く、打っても劣化することなく、打ったあとキンッという金属音が手に残る打感も嫌いではなかった。M号球に変わってもヒットやホームランを打っていたが、数年前にMLBではフライボール革命が流行。ゴロよりもボールを上げるほうがヒットの確率が高くなるという理論で、ホームラン狙いのバッターが増えてきたこともあり、トップバランスの新しいMM18に買い換えたのである。

上がミズノのビヨンドマックスレガシー、下がSSKのMM18。どちらもトップバランス。他に各メーカーともミドルバランスも出ている。

 このバットを購入したのは今年の2月だった。じつはもう一つ候補にあったのはミズノのビヨンドマックスレガシーというバットだ。草野球のバットは、このビヨンドマックスによって変わったと言っていい。今から23年前の1998年に自ら草野球チームを作り、その時にチーム用に購入したのが、2代目ビヨンドマックス。たしか当時25,000円くらいだったと思う。打球部には今と同じようにウレタンのゴムを採用していて、柔らかく、ボヨーンという音とともに打球が飛んでいく。軟式ボールの変形を抑え、抵抗なく飛ばすという革命的なバットだった。ビヨンドシフトという外野の守備位置を下げる作戦もあったほど。

 それまで主流だったアルミ、超々ジュラルミン、カーボン、木、竹などとは次元の違う飛距離になったのだ。特に、パワーヒッターは顕著だった。

 MM18のほうがビヨンドマックスレガシーよりもやや発売日が早く、その時に18mmという分厚いウレタン素材を使用することで飛距離がアップするというコンセプトだったのだ。ところが、レガシーは20mmとさらに分厚いウレタン素材で出してきた。2mmではどのくらい変わるかは正直分からないが、レガシーは万人が打てる印象だ。自分もたまに使用するが、根っこに当たってもヒットにしてくれるのはありがたい。

 では、どうしてMM18にしたのか。

グリップテープの上に文字があり、MADE IN JAPANとある。

 1番の理由はMM18の全長が85.5cmだったこと。レガシーよりも0.5cm長い。私が好きなメジャーリーガーが34インチの86.36cmを使っていて、それを突き詰めたときに、身長が関係しているのかもしれないと思ったから。試しに知り合いの86cmの長いバットを振らせてもらったらしっくりきたのだ。

グリップの感じも好きなミルウォーキーブルワーズのクリスティアンイエリッチというメジャーリーガーのシグネチャーモデルの木製バット。ルイビルスラッガーというブランドのもの

 そして、もう一つはグリップが細かったということ。レガシーはグリップエンドまで若干テーパード(広がり)がかかっていて、太かった。MM18にあるもともとのグリップよりもさらに細くするために0.5mmにグリップテープを変えたが、それでは力が入りづらくなり、その後、こちらの1.1mmに落ち着いた。1番太いところはどちらも直径6.9cmだ。全体的にはもう少し細いほうが好み。6.8でも良かったかもしれない、そのほうがミスショットを減らしてくれるからだ。

 最後は日本製であること。画像にあるようにMADE IN JAPANなのだ。ちなみに、レガシーは中国製。
日本の技術を駆使した日本製品ならば、と製造国にこだわってみた。

SSKのロゴマークも控えめで、デザインされているのがいい。

デザインもシンプルで良かった。軟式大人用のバットはカラフルなものが多いなか、落ち着いていてい、どんなユニフォームでも合わせやすい。この点はビヨンドマックスレガシーも同じようなデザインになったので、変わらないところだが。

グリップエンド部分のこのロゴもいい。どことなく高級感がある。
バットのヘッドの部分が傷が目立つ。

 強いて言うと、ヘッドの部分は改善すべきところ。バットは打ったあと放り投げるものなので、ヘッドの部分が地面に叩きつけられることになる。そこの部分の傷が目立ってしまうのは残念だ。エイジング、または勲章ということで自分に言い聞かせているが。(レガシーの方はヘッドキャップが傷つきにくい上に、傷も目立たない素材だった。)

 あとはウレタンバットの宿命である耐久性。だんだんと飛距離が落ちていくのは仕方ないが、可能な限り長く使えるようにしてくれたら嬉しい。

 とはいえ、このバットにしてから柵越えが簡単に打てるようになったのは間違いない。今年はすでにフェンスオーバーは3本。年内にあと何本打てるのか。あのエンゼルスの二刀流スラッガー、大谷翔平選手の気分を味わっている。


SSK MM18

ジャンル
一般軟式FRP製バット
スペック
83㎝/700g
84㎝/720g
85.5㎝/750g
価格
49,500円

「MM18」スペシャルサイト https://www.ssksports.com/baseball/mm18/
お問い合わせ https://www.ssksports.com/contact/

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山下晃和(akikazu yamashita)
  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net