
今年4月に開幕したEXPO 2025 大阪・関西万博。なかでも一際注目を集めるのが、芸術作品が結集したイタリアパビリオンだ。
「芸術が生命を再生する」をテーマに掲げ、MCAスタジオ・マリオ・クチネッラ・アーキテクツ社(Mario Cucinella architects)が設計を手掛け、まるでルネサンス時代の理想都市のような美しい建物を、見事に現代的に解釈し構築した。

そのパビリオン内の空間装飾を手掛けたのが、メイド・イン・イタリーの最高品質を誇るマテリアルブランドである「ALCANTARA®」だ。

イタリアパビリオンは、中世イタリアの理想都市をモチーフにした空間で構成され、人々が交流する広場、屋上のイタリア式庭園、そして来賓エリアが設けられている。
パビリオンに入るとまず広がるのが、建物の玄関に当たるイタリア式回廊(Portico)。そこには、ALCANTARA®が手がけた、鮮やかな赤色「アルカンターラ・ロッソ」に彩られた劇場カーテンがかけられ、特別な空間を美しく演出している。

ゆったりと揺れるカーテンの間を通り抜けると、さながら聖域のような五感に訴える没入型の空間が広がる。文化的遺産であるファルネーゼのアトラス像や、ルネサンス期の芸術家・ミケランジェロの彫刻「復活のキリスト」など、世界的に貴重な美術品が展示され、来場者は間近で鑑賞することができる。


さらに特別会議室は、砂丘を思わせる「デューン」カラーのALCANTARA®でデザインされたパーティションで装飾され、レーザー加工によって特別なしつらえが施されている。素材に刻まれた模様は、トーン・オン・トーン効果でイタリアパビリオンのロゴを表現し、建築全体を貫くテーマであるアーチのデザインも取り入れている。

「劇場のカーテンは、イタリアの典型的な劇場やローマ風のシアター、18〜19世紀の音楽堂に使用されていたような、象徴的なカーテンの雰囲気を再現しようと考えて、開発しました」
「特に色彩にこだわり、美しいけれど色褪せることのない濃厚な赤色「Rosso(ロッソ)」を採用しました素材は厳しい条件下でも使うことができ、耐久性も高く、清掃もしやすいので、長く使うことができます」と嬉しそうに話してくれたのは、アルカンターラ社のエウジニオ・ロッリ(Eugenio Lolli)社長兼CEO。
「日本の暖簾に着想を得た、パーティションは、ロゴを全面に打ち出し、触れたくなるような柔らかな質感を実現しました」と嬉しそうに話してくれたのは、アルカンターラ社のエウジニオ・ロッリ(Eugenio Lolli)CEO兼会長。
イタリアパビリオンの空間装飾に、マテリアルのトップブランドとして名高いALCANTARA®が採用されたことを記念して、記者会見が開かれ、EXPO 2025 大阪・関西万博イタリア政府代表のマリオ・ヴァッターニ大使、アルカンターラ社のエウジニオ・ロッリCEO兼会長らが登壇。イタリアと日本の文化が出会う場所として、アルカンターラとのパートナーシップが紹介された。

「イタリアパビリオンにおけるアルカンターラ社の参加は、実験精神、メイド・イン・イタリー、そしてデザインといった、イタリアならではの創造性と起業家精神を、体現しています」
「万博という世界的な舞台で、イタリアの卓越性と絶え間ない革新の物語を伝えるものです。アルカンターラ社は、私たちが万博で示したイタリアのイメージを完璧に表現しています。それは、伝統と新技術を融合させ、常に未来を見据える国の姿でもあり、日伊連携の代表的な姿ともいえます」
「イタリア製品は、質の高さが重要です。これは都市国家として発展してきたイタリアの歴史を物語るもので、異文化を取り入れながらも、都市ごとに切磋琢磨して発展してきました。そこで重要となったのが品質への強いこだわりであり、アルカンターラ社にはそうした理念が根付いているのです。パビリオンを訪れて、トップレベルの品質を実感してください」と語る、EXPO 2025 大阪・関西万博イタリア政府代表のマリオ・ヴァッターニ大使。
さらに、アルカンターラ社のエウジニオ・ロッリCEO兼会長も語る。

「EXPO 2025 大阪・関西万博という名誉ある国際イベントに参加できることを、私たちは大変誇りに思います。アルカンターラ社にとって、これは素晴らしい機会です。長年にわたり多様な用途に対応し、メイド・イン・イタリーの価値のもとで、伝統と革新を結びつけてきた当社の素材の美しさを世界に発信できるからです」
「万博2025総合委員会やマリオ・クチネッラ・アーキテクツ社といった国際的な機関とのパートナーシップは、ALCANTARA®が文化、芸術、技術分野におけるイタリアの卓越性を伝える重要な媒体であるという確信をさらに深めるものです」と話すエウジニオ・ロッリ氏。
「“芸術が生命を再生する” というテーマに共感すると同時に、見て触れて体験することで、人生が変わるような空間を演出できることを嬉しく思います」とも語る。

ALCANTARA®と芸術・デザイン界との深いつながりを象徴するように、イタリアのキネティックアートを代表するアルベルト・ビアージ氏(Alberto Biasi)の作品も展示された。
ビアージ氏は、白、水色、黒のALCANTARA®の「細片」を用いて、動きと光の効果を生み出す「ディナミカ・オッティカ」(視覚的ダイナミクス)の3つの作品を制作した。
イタリアンパビリオンの魅力は、こうした美しい室内装飾や展示はもちろんのこと、建築家のマリオ・クチネッラ、MCA(マリオ・クチネッラ・アーキテクツ)が手がけた、パビリオンそのものの存在もある。
会見では、MCAスタジオ・マリオ・クチネッラ・アーキテクツ社のプロジェクト・ディレクターを務めるジョバンニ・トログ(Giovanni Trogu)氏がビデオ配信で登場し、イタリアの伝統を感じられるパビリオンの構造やデザイン、有機的なフォルム、再生可能な素材などについて語った。

「まずイタリアパビリオンは、中世のある絵からアイデアを得たました。理想都市は、ルネサンス期の完璧な都市プロポーションの理論的概念を表現するものとして、15世紀頃に発展した絵画のテーマです。未来の理想的な都市とは、どのようなものかを考えながら、プロジェクトを進めました」

「劇場の入口に広がるのは、イタリアの劇場をイメージした、ALCANTARA®のカーテンです。別世界に足を踏み入れるような体験となるよう、空間の中と外を区切ることができるカーテンを採用しました。音も遮断してくれる機能的な役割も果たします」と話すジョバンニ・トログ氏。
ALCANTARA®は、“メイド・イン・イタリー” を象徴する優れたブランドでありマテリアルとして、世界中から人気があり、その洗練された質感と優れた機能性は、高級車の内装として愛用されていることでも有名だ。
独自の技術により生み出された画期的なマテリアルは、革と比べて約30〜40%軽く、丈夫でありながら通気性にも優れる。その汎用性の高さから、近年は自動車のみならず、プライベートジェットやヨット、モーターサイクル、ファッション、アクセサリー、インテリアデザインおよび室内装飾、家電など、様々な分野の一流ブランドにも選ばれている。


2021年に始まったレノボ・グループとのコラボレーションにより、「Motorola RazrUltra 60」の外装に、ALCANTARA®を採用。上質な肌触りと、高性能デザインを兼ね備えた、ラグジュアリーモバイルフォンだ。(日本未発売)
また様々な国際機関、大使館、グローバルイベントとの協力はもちろんのこと、世界中のアーティストや美術館との連携を深め、クリエイター、建築家、デザイナーが創造性を表現するための素材も提供している。
また、アルカンターラ社の強みは、世界に先駆けて2009年から、カーボン・ニュートラル認証を取得し、生産活動から排出されるCO2を測定、削減、補償することで目標を達成していることにもある。
サステナブルなマテリアルは、全ての活動において、テクノロジー、機能性、感性、多様性、そして持続可能性への取り組みと結びつくことで、今後様々な製品への活用が期待できる。
これらの特性とサステナビリティという視点からの絶え間ない取り組みにより、ALCANTARA®は、現代のライフスタイルにおいて真のアイコンといえるだろう。
こうしたALCANTARA®を始め、イタリアパビリオンでは、イタリアが世界に誇る古典的かつ現代的な芸術作品、デザイン、職人技などに触れることができる。
まるでイタリアを旅しているかのような感動的な体験は、イタリアと日本の新たな交流の場として、来場者に心躍るひとときを与えてくれるだろう。是非この機会に足を運んでほしい。
