
「2025年日本国際博覧会」(以下大阪・関西万博)は2025年4月13日から10月13日までの184日間、大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で開催中だ。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。その大阪・関西万博も後半戦。3月にmonoWeb編集部は、まだ開催をまつ会場の取材を行った。それから6ヵ月、活気あふれる会場を再度取材、目指すは「ロボットエクスペリエンス」だ。

大阪・関西万博の「ロボットエクスペリエンス」は、未来社会の一端を体験できる注目の展示プログラム。人とロボットが共生する社会をテーマに、接客・調理・移動・コミュニケーションなど、さまざまな役割を担うロボットたちが実演を通じて登場している。
山善「ロボットが撮るんです。」展

ものづくり商社のリーディングカンパニーである山善(本社:大阪市西区)のトータル・ファクトリー・ソリューション(TFS)支社は、2025年9月1日(月)~15日(月)の15日間、2025年大阪・関西万博の未来社会ショーケース事業における「スマートモビリティ万博」の一環として実施される「ロボットエクスペリエンス」にて、『ロボットが撮るんです。』展を実施中だ。
単なる技術紹介ではなく、「ロボットと共に生きる社会」

山善トータル・ファクトリー・ソリューション支社
技術サポート部 谷口 文晶さん
生活、学校、工場、物流、農業、至るところでロボットやAIは活用され、技術と創造力が融合した新しい時代を迎えていく中で、山善ブースでは人協働ロボットを活用した自動撮影システムを使い、“あなただけの今しかないこの瞬間”を切り取る1枚を新次元撮影でご体感いただけます。
協働ロボット「TECHMAN」

カメラが標準搭載され、簡単にプログラミングができることが特長。また、AI が搭載されたシリーズは、画像を用いたディープラーニング※が可能となり、組立や搬送だけでなく部品の種類ごとの選別や傷・汚れなどの不良品検出にも使用されている。
※人間の脳神経回路を模倣した多層構造のニューラルネットワークを用いた機械学習の一種。大量のデータからAIが自動的に特徴を抽出し、学習する技術。

本展示では、一般的に “工場や生産現場で動く機械” と考えられている協働ロボットの概念を覆し、「自動撮影システム」を通じて、ロボットが生活やエンターテインメントと融合する未来像を紹介。
ロボットが “映える” 写真を撮る時代へ

富士山や浅草雷門など10種類の名所画像が登録されたカードを専用の読み取り部分にかざしたらスタートだ。

ランダムに選ばれた背景にあわせて、ロボットが最適な位置にアームを動かし、カメラアングルなどを自動で調整。

一瞬で人物と背景を合成して撮影。その場に立っているような画像を作り出してしまうぞ。


万博来場の記念として残したい「映える」写真を撮影し、プリントした写真を来場者に無料プレゼント。来場者には、「ロボットと共存する社会」のイメージを、体験を通じて、楽しみながら実感できる内容だ。
技術の裏側


協働ロボットの未来市場(協働ロボット)は、労働人口減少という社会課題に対する解のひとつとして注目されている。人間と同じ空間で安全に作業できる特性から、2033年には世界市場が3兆円規模に達すると予測される。山善TFS支社は、TECHMANをはじめとする協働ロボットを多数取り扱うエンジニアリング商社であり、製造業の自動化を支える存在だ。
名称:『ロボットが撮るんです。』展
場所:大阪・関西万博 「ロボット&モビリティステーション」内
広さ:約30㎡ ※同会場内、他ブースと共同展示
実施期間:2025年9月1日(月)~15日(月)の期間内
毎日AM9:00~PM9:00
※来場者の状況を鑑みて、短縮の場合あり