編集長のイチオシ!【大特集:スモールカーの王道】
魅力ありすぎの三代目カングーはなぜオイシイ⁉


ルノー カングーは、フランスでは「はたらくクルマ」である小型商用車という位置づけ。日本では、初代から小粋なMPV(マルチパーパスビークル)として支持されてきた。日本向けは3代目になっても観音開き式ゲートを備え、黒樹脂バンパー仕様を特別に導入する。

文/塚田勝弘

商用バンとして基本設計されたカングーを乗用として使う理由は何だろうか。日本にもハイエースやキャラバンなどを遊びグルマとして使う人は多い。一方で、先代カングーとサイズが近いタウンエースやNV200を乗用として使っているケースは、キャンピングカーなどを除き、あまり見かけない。

初代カングーがウケた理由は、「日本でも取り回ししやすいサイズ」、「それでいて荷室は広い」、「走りも想像よりもしっかりしている」のほか「フランス車である」という印象もあったはずだ。日本向けの仕様や多くの特別仕様車を送り出してきたルノー・ジャポンの努力もある。日本屈指のオーナーズイベントに育った『カングー ジャンボリー』も開催してきた。

カングー ジャンボリー開催決定! 本国から関係者が来日すると、乗用使いされているカングーに驚くそう。同車が一堂に集うこのイベントは、ルノー本国のホームページに掲載されたことも。昨年は1783台のカングーが集結した。今年は10月15日、お馴染みの山中湖交流プラザきららで開催される。

カングー ジャンボリー開催決定! 本国から関係者が来日すると、乗用使いされているカングーに驚くそう。同車が一堂に集うこのイベントは、ルノー本国のホームページに掲載されたことも。昨年は1783台のカングーが集結した。今年は10月15日、お馴染みの山中湖交流プラザきららで開催される。

3代目も両側スライドドア、観音開き式のダブルバックドア、広大でフラットなラゲッジなどの伝統を継承している。なお、本国のワゴン仕様のテールゲートは、この横開き式ではなく上開き式。さらに、樹脂製のブラックバンパーの設定もないという。日本でカングーが支持されている理由である観音開きのバックドアを採用し、道具感のある黒バンパーを日本向けに特別に設定しているのだ。

歴代モデルと同様にリヤはスライドドアで先代よりも操作感が軽くなったのが朗報。リヤとバックドアともに手動式で電動機構はない。

新型は初代よりもふた回り近く、先代と比べてもひと回りほど大きくなった。最小回転半径は、2代目から0.5mも拡大している。それでも前方、左右の視界は良好で、取り回しは苦労するほどではない。

ただし、日本の道路や駐車場事情を考えると、これくらいのサイズ感がストレスなく扱える限界だろう。一方で、サイズの拡大は堂々とした外観だけでなく、美点であった居住性や積載性をさらに向上。キャンプに出かける相棒としては、最高の1台といえる。

新型で見逃せないのが、アダプティブクルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備が採用された点。趣味グルマとして高速道路を使って遠出する機会も多いはずで、ドライバーの疲れを大幅に軽減してくれる。

黒バンパーとハーフキャップ付スチールホイールの組み合わせは、「クレアティフ」と「ゼン」。最上級仕様は、ボディ同色バンパー。

黒バンパーとハーフキャップ付スチールホイールの組み合わせは、「クレアティフ」と「ゼン」。最上級仕様は、ボディ同色バンパー。

頭上や後方が狭くても開けられるダブルバックドア。小柄な人でも腕を伸ばさずに操作でき、閉める際も上開き式ほど力を要しない。

頭上や後方が狭くても開けられるダブルバックドア。小柄な人でも腕を伸ばさずに操作でき、閉める際も上開き式ほど力を要しない。

7インチセンターディスプレイは、「ゼン」をのぞき標準。スマホ連携機能により、ナビや音楽などのアプリも使える。前席はサイズが大きく、座り心地は上々だ。後席はお馴染みの3座席独立式。

フロントにCシェイプのデイタイプランプを、テールにもCを象ったシグネチャーランプを採用。前後ランプともにLED化され、視認性と先進性を高めるとともに、省エネ化にも寄与している。

ルノー カングー/車体本体価格384万円~
(問)ルノー・コール (電話)0120-676-365
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  • モノ・マガジン&モノ・マガジンWEB編集長。 1970年生まれ。日本おもちゃ大賞審査員。バイク遍歴とかオーディオ遍歴とか書いてくと大変なことになるので割愛。昭和の団地好き。好きなバンドはイエローマジックオーケストラとグラスバレー。好きな映画は『1999年の夏休み』。WEB同様、モノ・マガジン編集部が日々更新しているFacebook記事も、シェア、いいね!をお願いします。@monomagazine1982 でみつけてね!

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