「NISHIKIYA KITCHEN」(ニシキヤキッチン)レトルトカレー。“世界の料理を「カンタン」に。”こだわりを守り続ける「素材」と「出会い」【中編】

2014年発売以来、不動の人気「レモンクリームチキンカレー」

株式会社 西木食品

2022年6月17日、直営店6店舗目となる東京ミッドタウン店「NISHIKIYA KITCHEN」グランドオープン。
その西木食品(現、株式会社にしき食品)は1939年(昭和14年)83年前に創業者、西木寛一氏により仙台市に産声を上げる。当時は佃煮や豆腐などの総菜を主に製造・販売をしていた。1952年(昭和27年)に株式会社化し事業を発展させいく。1975年(昭和50年)レトルト食品の製造を開始。この新しい事業の立役者となったのが、現、代表取締役会長兼社長の菊池 洋(きくち ひろし)氏だ。80年代90年代新工場の竣工、販路の拡大。また、2011年の震災には、困難を乗り越え操業を再開している。人との出会い、想い、力が、にしき食品を支えているのだ!

株式会社にしき食品 代表取締役会長兼社長 菊池 洋 氏

従業員約430名(2022年現在)を率いるその人が、菊池 洋 氏である。1949年(昭和24年)生まれ。山形大学工学部卒業後、凸版印刷株式会社入社。ここでレトルト食品関連のプロとなる。西木食品にレトルト殺菌機をセールスに行き、西木 陸雄 氏(当時、西木食品二代目社長)と出会ったのもこの頃だ。工学部卒、熱血営業マンは、後の西木食品の未来を切り開く人材になる。
1981年、西木食品入社。「素材へのこだわり」「人との出会い」が今も基本理念だ!

代表取締役会長兼社長 菊池 洋 氏 (東京ミッドタウン店レセプション会場にて)
26歳(昭和50年)当時の菊池氏
レトルト殺菌機導入の時

そんな菊池 洋 氏には忘れられない出来事がある。1969 年(昭和 44 年)に、スキー部の夏合宿で登った鳥海山でレトルトカレーを仲間と一緒に食べたことだ。山頂付近の残雪の上で食べたカレーは格別なものだったに違いない。ちょうどその時、アポロ 11 号が月面着陸に成功したと携帯ラジオから流れていたと菊池洋氏は語る。レトルト食品時代の幕開けに、後の菊池洋氏の羅針盤がレトルトへの方向を指したのかも知れない。

2021年(令和3年)「にしきや」から「NISHIKIYA KITCHEN」へ。コンセプトは“世界の料理を「カンタン」に。”

PB商品製造が主力であった「にしきや」から、そこで養ったノウハウを基に、本当に美味しいカレーを作ろうとNB商品開発に着手する。「NISHIKIYA KITCHEN」の立ち上げである。巷はコロナ一色だったが、リモートなどライフスタイルが変わっていく中、レトルト食品のニーズが追い風になる。どんな状況下でも菊池 洋氏の「前に」の精神がいい風を呼び込む。商品名・パッケージ・直営店店舗デザインまで、斬新なほどにリニュアルする。そのプロジェクトに賛同した人物がいる。相鉄グループ・中川政七商店などのブランディングや、くまモンを手掛けた「good design company 水野 学 代表」だ!ここでまた人との出会いがある。

レトルト食品は「手抜き」?では作れない!

この一皿に「こだわり」と「人」がつながっている(写真:ケララフィッシュ)

素材は厳選されたもの、スパイスが日本で流通していないなら、栽培・製造までしてでも味にこだわる、譲れないところだ。時おり商品を手に取る人は、「レトルト食品は手抜き料理」「非常食」と思いがちだが、作り手は手を抜くどころか徹底的に「手を極める」「主食」なのだ。化学調味料・着色料・香料は一切使用せず、素材のおいしさをいかし作りこむ。それが「NISHIKIYA KITCHEN」流だ!!
商品を手にする人に「世界の料理を「カンタン」に。」を提供する。

「NISHIKIYA KITCHEN」のこだわり食材


「にしき食品」が使用している水は、蔵王山系と甲子旭岳水源のものを、専用浄水システムで塩素を排除した“純度の高い水”。塩素を取り除くことで、素材本来の味わいを生かしている。


NISHIKIYA KITCHENが使う塩は「シママース」「アルペンザルツ」「沖縄の海水塩 青い海」の3種類。料理の性格に合わせ、これら3種類の塩を使い分ける。


圧力をかけて丁寧に油を搾り取る「圧搾製法」を採用。圧搾法の油脂は、ヘキサンを使う抽出法に比べて脱色や脱臭の工程が必要ないため、菜種本来の風味が高く料理に上品な風味を加える。(一部商品を除く)

カレーは、国内ではなかなか手に入らない食材「生カレーリーフ」「パニール(チーズ)」を、蔵王の契約農家・酪農センターと共同開発、それを惜しみなく使い、味を追求する!

「NISHIKIYA KITCHEN」美味しいカレーを求めて

インド
2010年(平成22年)から10年間毎年本物の美味しさを見つけに行脚する!市場、クッキングスクール、レストラン、家庭まで視察に行く!時には厨房にまで入る。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、五感を使う!

「NISHIKIYA KITCHEN」ごちそうレトルト。

NISHIKIYA KITCHENの小さな圧力鍋。
カラフルな色と可愛いロゴ。セカンドバック・リュックに入れて、どこにでも持っていける「世界の料理」。
この小さなレトルトパウチの中には、こだわり抜いた世界中の素材と、美味しさへの思いが詰まっている。

最後のレシピは、人の「笑顔」だ!!

【後編】ではNISHIKIYA KITCHENの製造現場など紹介

レトルトの常識を覆すNISHIKIYA KITCHENのカレー

世界の料理を「カンタン」に。こだわりのカレーを自家製チャパティで食べてみた。インドではナンよりもこのチャパティが一般的(家庭)に食べられている。全粒粉だけで作るチャパティ。百聞は一食に如かず…

NISHIKIYA KITCHENチャパティレシピ
https://nishikiya-shop.com/column/160

封をきった瞬間に始まるカレーの世界。じっくり煮込まれたルーが滑らかに溢れ出す、レトルトの認識が変わった瞬間だ。スパイスと素材の旨味が溶け込んだカレールーが、一つ一つの食材を包み込んでいる。インドに渡航したことがないが、ケララフィッシュは、スパイシーでピリッと、追いかけるようにまろやかで、かすかに甘い、コクのある味が楽しめる!!一番人気不動のレモンクリームチキンカレーは甘めのテイストで、子供から大人まで楽しめる。最初から最後まで美味しいコクが楽しめるカレーだ。ガーリックシュリンプカレー、ザ・大人のカレー!海老の香り風味が爆発。コクと辛さのマッチングが癖になる。180gを3種類、540g完食。この味はレトルトの常識を覆す逸品だ。全種類走破したくなるNISHIKIYA KITCHENのカレーだ!!

【会社概要】
会社名:株式会社 にしき食品
所在地:〒989-2421宮城県岩沼市下野郷字新関迎265-1
代表者:代表取締役 菊池 洋
設立:1952年3月
事業内容:レトルト食品の製造・販売
資本金:3000万円
URL :https://www.nishiki-shokuhin.jp/

NISHIKIYA KITCHEN 東京ミッドタウン店
〒107-0052東京都港区赤坂九丁目7番4号 東京ミッドタウンガレリアB1
TEL.03-6447-4555
開店時間/11:00〜21:00(L.O.20:00)
定休日/東京ミッドタウンに準ずる

  • 昭和‐平成‐令和とグルメからファッション、ペット(猫専門)まで幅広いジャンルの情報誌を手掛ける。現在は、執筆の傍ら全国地域活性化事業の一環で、観光・地方に眠るお宝(ギアもの)ご当地グルメを全国旅取材する日々。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。自宅は猫様の快適部屋を目指し、日々こつこつ猫部屋を造作中!!

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