NISHIKIYA KITCHEN(ニシキヤキッチン)の工場に潜入!  その美味しさの秘密とは!? 【後編】

世界の料理を「カンタン」に。

 株式会社にしき食品が展開するオリジナルブランド「NISHIKIYA KITCHEN」。レトルト食品(注)に特化した会社だ。商品アイテム数(季節限定含む)は約120種類。そのうち約60種類がカレーだ。すべてこだわり抜いた「素材」だけで作られている!!

(注)レトルト食品:品質表示基準(JAS法)、食品衛生法などの食品関連の法律により表示や殺菌方法が定められている。レトルト食品は常温で長期間保存できることから、保存料や殺菌料などの添加物を使っていると思われがちだが、レトルト食品(法律上の名称は「容器包装詰加圧加熱殺菌食品」)には保存料、殺菌料を使ってはならないことが、食品衛生法で定められている。

工場という名の、巨大なキッチン

空港南工場

 こだわり抜いた素材だけで作られるニシキヤキッチンを展開するにしき食品では、月間約400万パックを製造する(岩沼工場、空港南工場あわせて)。2022年11月には、空港南工場に隣接する形で、空港南第二工場が竣工。全工場合計で月間約600万パックの製造ができるようになる。

 空港南工場の敷地は約2万1500平方メートル。鉄骨2階・延べ床約1万5000平方メートルの広さを誇る。仙台空港近郊に位置する空港南工場は最新の設備を備え、こだわり抜いた素材を使用し、製造されたレトルト食品は、厳しい品質管理をクリアしたものだけが、全国へ出荷され、店頭、食卓へと運ばれていく。

NISHIKIYA KITCHENを支える徹底した管理

 工場内は、①計量室 ②製造室 ③充填(じゅうてん)室 ④レトルト室 ⑤梱包(こんぽう)室などに分けられている。また、異物混入をさけるため、社内全体でホチキス・細いクリップ等の使用は禁止されている程の徹底ぶりだ。食の安全を守る惜しまない努力がある!!

原材料の計量
ソースの製造
パウチ充填・具材の計量
異物などを見つけるためにX線探知機に通す
品質チェック(テイスティング)
施設の衛生管理

 計量された原材料は、ソースとなり、別で計った具材と一緒に充填される(牛肉・鶏肉などは、別で下処理されている)。レトルト釜にて、加圧・加熱されたのち、厳しい検査が行われる。何万食と調理されるレトルト食品の品質にばらつきが出ないよう、機械の数値と人の味覚で確認を行う。徹底された品質管理が、「安心・安全・美味しい」レトルト食品を作り出す。

最新のレトルト釜

一台のレトルト釜で4000パック調理ができる
レトルトパウチを一気に加圧加熱殺菌する

 一般的に圧力鍋の原理は、「気圧が低いと沸点が低くなり、気圧が高いと沸点も高くなる」。この作用を利用して高温・加圧で調理する。ニシキヤキッチンのレトルト釜も、基本は同じだが、何千食・何百種類の商品を均一に調理するには、「温度・時間・圧力・冷却」を制御することが必要不可欠になってくる。繊細な温度・圧力は、最新のコンピュータで制御されているが、新商品の場合は最適な調理数値を初期設定しなくてはならない!! ここでにしき食品の職人技が光ることになる!!

梱包・出荷

梱包室全体
箱詰めは機械で

 加圧加熱殺菌され、厳しい最終チェックをクリアしたレトルト食品は、素材の美味しさをぎゅっと閉じ込めたまま、丁寧に機械と人の手を上手に使いながら、梱包・箱詰めされ、全国に出荷されていく。

 NISHIKIYA KITCHENではレトルトパウチを「小さな圧力鍋」と呼んでいる。「小さな圧力鍋」でつくった「世界の料理」をカンタンに自宅で楽しんでほしいと、ひとつひとつ思いを込めて作っているのだ!!

青森県民にも「美味しい」と言わせたNISHIKIYA KITCHENのスープ

 青森県が主催する2022津軽海峡圏縄文Wellness博に、奥津軽は金木町「かなぎ元気村」に参加。大自然の中、ストレスを感じることなくウェルネスプログラム(衣食住縄文人になってみる!!)を堪能。健康に配慮した食事プログラムの中で「NISHIKIYA KITCHEN ふかうら雪人参ポタージュ」を火にかける。ふかうら雪人参は、地元の人間も口を揃えていう、甘くて深みある美味しい人参。焚火で温めれば贅沢なスープの出来上がりだ。

NISHIKIYA KITCHEN
https://nishikiya-shop.com

  • 昭和‐平成‐令和とグルメからファッション、ペット(猫専門)まで幅広いジャンルの情報誌を手掛ける。現在は、執筆の傍ら全国地域活性化事業の一環で、観光・地方に眠るお宝(ギアもの)ご当地グルメを全国旅取材する日々。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。自宅は猫様の快適部屋を目指し、日々こつこつ猫部屋を造作中!!

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