
東京ミッドタウンのアトリウムに、わずか3日間だけ “小さなコーヒーショップ” が現れた。デロンギ・ジャパン(以下、デロンギ)が開催した「The Smallest Coffee Shop at Home –TOKYO Edition–」は、デロンギが誇る全自動コーヒーマシンやエスプレッソ・カプチーノメーカーの実力を、街ゆく人々がその場で確かめられる体験型イベントだ。とはいえ、そこに “店構え” があるわけではない。デロンギが掲げたテーマは「世界で一番小さなコーヒーショップ。それは “家” だ。家庭用コーヒーマシンの技術進化を、アートと体験によって可視化する試みである。香りが立ちのぼる一杯を手に、家庭用マシンの進化を肌で感じる。そんな濃密な時間が、2026年5月末のミッドタウンに流れていた。

世界のカフェ文化を再解釈したミニチュア作品についてのステートメント。アーティスト Simon Weisse(サイモン・ヴァイセ) のプロフィールと、彼が手がけた精密なミニチュアカフェの写真が整然と並んでいた。
ミニチュアが語る “都市とコーヒー” の関係性

映画のミニチュア制作でも知られる サイモン・ヴァイセによる都市模型。 パリ、ミラノ、ベルリン、コペンハーゲン、東京、各都市のコーヒー文化を、数十センチの縮尺に落とし込んだ作品だ。実際のデロンギ全自動マシンが据えられている。





都市のカフェと家庭用マシンが同じスケールで並ぶことで、「カフェの味は、家庭に持ち帰れる」というメッセージが、視覚的に強く立ち上がる構造になっていた。
展示が語ったのは「家庭の1杯の未来」



3台のマシンは、単なるスペック比較ではなく、「あなたの家は、どんなコーヒーショップになりたいか」 という問いを来場者に投げかけていた。道具としての誠実さ(マグニフィカS)、生活の中心に置ける完成度(リヴェリア)、体験の幅を広げる革新性(エレッタ エクスプロア)ミラノのインスタレーションを踏襲しつつ、東京の生活者に向けて “家庭のコーヒー文化” を再編集した展示。その中心にあったのは、「家で飲む1杯を、もっと物語のあるものにする」というデロンギの意思だ。
家に帰って飲みたい、デロンギのおうちカフェ

会場では、来場者が「家に帰ったら飲みたい一杯」をテーマに、5種類のメニューから好みの味を選ぶ試飲体験が用意されていた。





来場者の手に渡るのは、一つの小さな “鍵”。そこには、自分が選んだコーヒーの名前が刻まれている。ホットかアイスか、ブラックかミルク系か? その選択がそのまま “鍵” となり、デロンギの全自動マシンが淹れた一杯へと導いてくれた。

アイスラテをチョイス。自宅で味わう一杯のクオリティが、ここで確かに体感できた。
技術の裏付けを示すラテアート実演


坂口 純さん。
2019年にラテアート競技の世界へ踏み込み、国内大会で2度の優勝を含む数々のタイトルを獲得してきた。現在は「swell coffee roasters」のブランドマネージャーとして、店舗運営から豆の選定・焙煎、バリスタ育成、カフェのアドバイザリーまで、現場とクリエイションの両面を担う存在だ。





使用マシンは、デロンギのフラッグシップモデル「La Specialista Prestigio(EC9355J-M)」。スチームの伸び、ミルクの質感、注ぎのコントロール。プロの技術を “家庭用マシンで再現できる範囲” として見せることで、製品のポテンシャルを明確に提示していた。


「The Smallest Coffee Shop at Home –TOKYO Edition–」は、家庭用コーヒーマシンの現在地を、アートと体験の両面から立体的に示したイベントだった。ミニチュアで世界観を視覚化し、試飲で味覚に落とし込み、ラテアートで技術の確かさを裏付ける。そのすべてが、“家こそ世界一小さなコーヒーショップである” というメッセージに収束していく。さて、帰ってコーヒーでも淹れよう。

































