monoという名のタイムマシン 昭和60年9月のモノ・マガジン(39号)

2026年7月20日現在、最新号は986号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと14号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。

※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが39号の表紙です。真ん中で光輝いているのは、「総力特集 ニューヨークを買う ニューヨークは巨大なオモチャ箱だ!!」で紹介されてる、その名も「アストロノーツ・ライト」。宇宙飛行士を模ったライトですね。胸の辺りからコードが伸びてるとこが特徴的。これって、日本円で約1万5000円とあるんですけど、安いんだか、高いんだかよくわかりません。

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目次です。で、右ページはカシオ計算機の「カシオワード HW-100」の広告です。当時のワープロはどんな機能だったんでしょうか。箇条書きになってる部分を抜書きしときます。

●自然な話し言葉でスラスラ打てる、口語文章入力方式。
●企画書、レポートなどの表作成に欠かせない、作表機能。
●全体の文書の構成がすぐわかる、A4約1ページ分のレイアウト表示。
●別売の増設RAMパック〈RM-8〉装着で、A4約5.5ページ分の文書を記憶。
●右よせ、センタリング、半角・倍角文字など豊富な編集機能。
●電源をOFFにしても文書が消えない、メモリー保護機能。
●幅広い用途に利用できる、豊富な特殊記号を内蔵。

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で、今号も記事の初っ端は「LINE*UP」。13ページで10アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、

プライベート・ファイヤーマン 消防署のほうから来ました、個人消火器?
ランボーナイフII 健全な肉体と精神は、頑強なランボーナイフからつくりださせる? 正義はナイフ。
ヤマハ軽量ヘッドホン ヘッドホンも小型軽量、デザイン時代。
1937年・復刻版ジッポーライター ライターのベストセラー商品、“Zippo” の復刻版。コレクター垂涎の素がこれ。
カズウェル・マッセー化粧品 想いは遥かアーリーアメリカ。ノスタルヂック化粧品で夢を見る
腕時計型メーズ “ウォッチーイット!” 対痴漢用催涙ガス発射。これで私もスーパーレディ。甘い言葉も恐くない。
ジョン・レノン・オルゴール もちろん曲はスターティング・オーバー。
ビクター・スピーカーシステム 三次元的娯楽AVサラウンドなのだ
カモフラージュ・ジャケット&パンツ 都会は乾いたジャングル、迷彩服が似合う
イスズ・ビッグホーン・4ドア新登場 スポーツワゴンタイプの4ドアモデル

この最後の「イスズ・ビッグホーン・4ドア新登場」は、4ページで紹介されてます。「LINE*UP」で過去にないボリュームです。今でも四駆マニアから高い評価を得てるこのクルマ。1981年に発売で、初期は商用車登録がメインだったようです。が、この頃はすでに「マルチパーパスカーの雄、ISUZU・ビッグホーンのロングボディ車が4ドア化され、また全車に5速トランスミッション(OD付き)が装着されて登場した。より乗降性居住性が向上し、街においてもアウトドアにおいても幅広い使い方が楽しめるマルチWD “ビッグホーン”。スポーツカーやハイソカーにはない新しいジャンルをもつクルマとして今、注目されている。」といった具合です。

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OVERSEAS NEW PRODUCTS NEWS」では「THE FAMOUSE FRILLED LIZARD GOES TO SILVER STATUE 銀製エリマキトカゲはもう走らない」という記事ををピックアップ。

「写真を見て“ぷっ”と吹き出してしまった人、あなたはもう感覚の古い旧石器人だ。流行遅れだなんて笑ってはバカにされる。今やエリマキトカゲは昭和時代の庶民生活史に、しっかり名前が載るほどの立派な歴史上の人物になっているのだからね。(改行)その偉業を記念したわけではないが、オーストラリアではこんな銀製の置き物を作っている。オドガード・ジュエリー社という宝飾の専門会社で、なかなか細工がきれいだ。エリマキトカゲ君の全身がキラキラ光って、往時の栄光をしのばせるではないか。ご希望のかたには、18金製も特別に作れますとか。(改行)大きさは102 × 85 × 50ミリで、重量約92グラム。デスクトップの飾りにいかがかな、コアラ、カンガルー、エリマキトカゲなどオーストラリアの珍しい動物たちを、その国の人たちは心から誇りに思っているのである。単に流行現象だなどと、笑わないで。」

特にお若い方々にとっては、本当に何が書いてあるのかわからないと思うんで説明しときますと、あったんですよ、エリマキトカゲのブームが。この号が出た前年の1984(昭和59)年のことです。まず、クイズ番組「わくわく動物ランド」で紹介されて一気に注目を集め、続けて三菱自動車「ミラージュ」のTVCMに起用されたことで爆発的な人気に。写真集をはじめ、おもちゃ、ぬいぐるみ、文房具、シールなど、ありとあらゆるエリマキトカゲグッズや歌なんかもいろいろ作られてたんですよ。でも、ブームはあっという間に収束。それを踏まえたのがこの原稿の出だしというワケです。

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WAKU WAKU WORLD」では「腕によりをかけたデンマークの職人芸が生んだ見事な芸術作品」という記事を紹介します。

「小人閑居して不善をなす、という先人のことばがあるが、最近は閑居せずとも不善をなす輩の多いご時世。関居どころ “忙居” して不善をなすのだから凄じい。その反動か、たまにヒマができると気分的に落着かず、ごろ寝はしていても。“フォーカス症候群” でとるにたらぬくだらないことや人さまのことがやたらに気になって、心身ともに休まらない。情けない話ではありませんか。昔は、子供のころから『よく遊びよく学べ』と教えられたもの。(改行)いまそんなことをいったら一流校へは入れないと、教育ママが目くじらを立てそうだが、一流校にいって三流人間になるヤツが多いのだから空しい。(改行)これはどうみても社会環境がなせるワザで、消費経済社会の物欲の渦に巻き込まれたら最後、よほど自主性のあるものでないと抗しきれないだろう。(改行)と、いったことを写真の煙突を眺めているうちに考えさせられた。デンマークはフューネン島のウルボユ村で煙突掃除をなりわいとするベント・モーリング・ミッケルセンさんは、お得意先の農家のあるじに考朽化した煙突の修理をたのまれた。が、古い煙突を修理するには結構経費がかさむ。いっそうのこと新造したほうがましという結論に達し、ちょいと芸術的な煙突をつくることになった。その結果、れんがを合計四二〇四個使い、腕によりをかけて完成したのがフォルムの美しい文字どおりの “より煙突”というわけ。(改行)なんともはやのんびりとした話ではありませんか。時間的なヒマもさることながら、心にもヒマがないと善をなすことはむずかしいようですねえ。」

この記事の冒頭の「小人閑居して不善をなす」は、「ヒマ人は、マジでろくなことしねぇ!」という意味。

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総力特集 ニューヨークを買う ニューヨークは巨大なオモチャ箱だ!!」は、カラー29ページ、モノクロ17ページ、計46ページの創刊号からこの号までで最大ボリュームになってます。今よりもアメリカがちょっと遠くて、興味津々と憧れいっぱいの海の向こうの国だったんで、当時の編集部の人たちもかなりハッスルして取材してたんだと思います。そんな楽しい雰囲気が伝わってくる誌面構成ですね。

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触れる、買えるスーパーグッズ集大成 monoすごいぞ博」は巻末のカラー6ページ構成。当時、大阪・なんば高島屋で開催されたモノ・マガジン主催の物販イベントを紹介してます。トビラは我らがみうらじゅん先生のちょっと哲学的な4コマ漫画。リードはこんな感じです。

「ボクがモノか、モノがボクか・・・? そんなギモンは超越して明るく、モノとボクの関係について楽しもうじゃないか! 日本全国の青少年諸君のためのエキサイティングで健全な催し『モノすごいぞ博』は、今年も大阪でそのパワーを全開にする。今回は昨年以上のパワフルな物量、情報量を大結集して、通販アイテムもグーンと充実。会場へ来るのが一番だけど、遠くの人は誌上ショッピングで、このイベントに参加しよう。サバイバル、ナイフ、フィッシング&クッキング、カモフラージュ、ピープル&ショップ・セレクト、ブラス&アルミグッズ、ハンドメイド、世界のハサミ、グッドデザイン、ホワイトマジック、モノマガ・ベスト10という凄い内容だぞ。」

文中の「ホワイトマジック」ってなんだ? と思う人の方が多いと思うので説明しときますと「幸せを呼び込む愛の白魔術、それは宇宙的レベルの驚異グッズ」なんだそうです。

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では、次回の昭和60年10月(40号)をお楽しみに!

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