
ディープな特撮ファンもビギナーも集まれ! ニッポン放送アナウンサー・新行市佳さんの特撮愛が炸裂する連載が読めるのはモノ・マガジンだけ! あなたに伝えたい特撮を熱く語ります!
文/新行市佳(ニッポン放送アナウンサー)
最終回:ガメラ生誕60周年プロジェクト
2025年も残りわずか。
昭和100年の今年を締めくくるのは、やはり「ガメラ」でしょう!
1965年11月27日に公開された『大怪獣ガメラ』から60年。
ガメラ生誕60周年プロジェクトとして、ガメラシリーズの軌跡と魅力に迫る展示イベント「ガメラEXPO」が有楽町のマルイで12月7日まで開催され、さらに12月5日からは「昭和ガメラ映画祭」が東京・角川シネマ有楽町ほか全国で順次開催されます。

「昭和ガメラ映画祭」では、樋口真嗣監督・小椋俊一さんの監修による『大怪獣ガメラ』、『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』、『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』の4Kデジタル修復版3作品をはじめとした昭和ガメラ全8作品と、昭和ガメラへのリスペクトが詰まった名作『小さき勇者たち~ガメラ~』が特別上映されます。
今年の夏、その4Kデジタル修復版の3作品の試写会が行われ、『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』の上映に足を運びました。
会場にいらっしゃった樋口監督に伺ったところ、見どころのひとつとして、洞窟の中でギャオスのつま先につらら状の岩が落下する場面で、ギャオスが目を閉じて「痛い……。」とグッと堪えているような表情を浮かべるシーンが「良いんだよ!」とおっしゃっていました。
そんなお話を思い出しながら鑑賞すると、「ギャオスのあのシーンはまだか!ギャオスのあのシーンはまだか……!」と待ち構えてしまい、例のシーンで思わずニヤニヤしてしまいました。
確かに、ガメラに登場する怪獣は、ガメラを含めて表情がとても豊かで愛着が沸きますよね。
私としては、『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』に登場するバルゴンがお気に入りです!

ガメラと対決する怪獣のバルゴンですが、弱点は水。
「足止め作戦」として人工の雨が降った際に「しょんぼり」とする様子が、遠足当日の朝に雨を見て落ち込む子供のようで可愛らしいのです。
4Kデジタル修復版は、怪獣の皮膚や甲羅の質感、噴き出す血液の色に至るまで、より鮮明に生々しく感じられますし、どのような工夫を凝らして撮影されたのか、その「タネ」の部分が垣間見えるのも醍醐味です。
そして、大人たちの欲の皮が突っ張ったドロドロとした人間ドラマも怪獣同士の対決とは違うベクトルの「怖さ」があり、それもまた迫力があります。
令和の世に大スクリーンでガメラを観られるなんて!
ガメラが大好きな方も、今までガメラを観たことが無かったという方も劇場に足を運んで、ガメラの世界に没入してみませんか。
さて、今年の4月からお送りしてきました『新行市佳の特撮放送局』
今回が最終回になります。
モノ・マガジンwebで去年10月から「イチから特撮!」を連載し、今年4月からは毎月2日発売号の誌面でも連載させて頂きました。
全18回……あっという間でしたが、毎回「今度はどんなテーマで書こう?」と頭を悩ませつつ、取材に出かけ、資料や文献を改めて読み返しながら執筆する時間は至福のひと時でした。
この連載が、特撮作品に興味をもったり、観たりするきっかけになれていたならば、これほど幸せなことはありません。
アーカイブは「モノ・マガジンweb」でご覧いただけますので、「見逃した!」という方は是非そちらからもチェックして頂ければと思います。
またこのページから私を知ってくださった方がいらっしゃいましたら、是非ニッポン放送の番組をお聴き頂けたら嬉しいです。(※時折、暴走気味に特撮について話していることがあります。)
今までご愛読頂き、本当にありがとうございました。
少し早いですが、どなた様も良いお年をお迎えください。
益々の特撮ライフを!


ニッポン放送アナウンサー。1992年東京都生まれ秋田県育ち。朝のニュース番組『飯田浩司のOK!Cozy up!』(月~金・6時~8時)で月~木曜のアシスタントを担当。大の特撮好きであり、8月には『アメトーーク!』仮面ライダー芸人特集にゲスト出演を果たした。モノ・マガジンwebで連載コラム「新行市佳のイチから特撮!」を公開中(連載終了)。

月曜日~金曜日の6時から8時まで生放送! ニッポンと世界の今が分かる朝のニュース番組。パーソナリティは飯田浩司アナウンサー。アシスタントは新行市佳アナウンサー。radiko、ポッドキャストでも聴ける。


































