アメリカの老舗有名ブランドのブーツがミニチュアトイになって登場! 「Wesco」BOSS COLLECTION Part3:ヒストリー編

長い歴史で培われてきた技術や名声に甘んじることなく常に進化を続けるウエスコ。決して大量生産にシフトすることなく、品質を最優先するモノづくりはこの先も変わることはない。ウエスコのブーツづくりの源流に触れる。

写真/藪崎 大(WPP) 文/下川冬樹

1918年の創業とともにポートランドに「ウエスコ・コースト・シュー・カンパニー」のショップがオープン。ブーツブランド・ウエスコの歴史が幕を開けた。

 アメリカ・オレゴン州の小さな田舎町に拠点を構えるウエスコは1918年、ジョン・ヘンリー・シューメーカーによって設立された。16歳の頃からブーツづくりに携わるようになった彼は、ミシガン州でロガー(木こり)ブーツの製造技術を取得。その後、西部へ向かいブラドリー・シュー・カンパニー、グッドイヤー・シュー・カンパニーで製造とリペアを担当し独立を果たす。

 その後、1世紀以上続く老舗へと発展していくウエスコだが、その長い道のりは決して平坦なものではなかった。世界恐慌で一時はショップや工場の閉鎖を余儀なくされたが、ブーツづくりの道具は手放すことなく、家族親族で力を合わせて自宅の地下室でブーツづくりを再開。良い日でたった8足しかつくることができなかったが、ロガーたちが働く現場に直接ブーツを売りに出かけ、次第に事業を回復させていった。

 そんな不屈な精神は彼の孫にあたる現社長のロバータ・シュー・メイカーにまで脈々と受け継がれている。

1930〜40年代にはブーツの需要が急増。1937年当時、工房は2階建て2400平方フィートだったが、現在も16000平方フィートの面積の工房が同じ場所に建っている。
第二次世界大戦後は工場の従業員も30人以上に増え、ウエスコの飛躍の時代を迎える。新品ブーツの製造はもちろん、ブーツ・リビルドも請け負うようになった。

ウエスコ・ジャパン

https://www.monomagazine.com/95429
https://www.monomagazine.com/95468

関連記事一覧