自転車に様々な物が付けられるマルチストラップベース
ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑84

Cannondale StrapRack Storage

いよいよ、いちばん気持ちがいい秋キャンプシーズンがやって来た。コロナ禍で一気にブームになり、飽和状態だったキャンプ場も、少し落ち着いて来た今こそがチャンス。そこで、ぜひトライしてもらいたいのが、世間ではじわじわと人気を見せている自転車キャンプツーリング。テント、スリーピングバッグ、マットの3つを積載して、自由気ままに走り出し、キャンプ場まで行って、星空の下で焚き火を熾して、静かなところで眠る。こんな楽しい遊びはない。そんな自転車への積載場所として簡単に後付できるCannondale StrapRack Storageの偏愛っぷりを語りたい。

私は、Cannondale(キャノンデール)のStrapRack Storage(ストラップ ラック ストレージ)を愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

キャノンデールは1971年、アイオワ州で1940年に⽣まれ、幼少期を果物農家で過ごしたジョー・モンゴメリーによって興されたブランド。創業時の社屋は、アメリカ東海岸にあるコネチカット州の鉄道の駅であるキャノンデール駅と⾔われているが、じつはその駅を線路で挟んだ向かいにある建物(Yellow Barn)が創業時の社屋なのだそう。

創業当時は、自転車本体ではなく、スリーピングバッグ、ギアバッグ、サイクルバッグなどのサイクルギアを製造していて、翌1972年にはBugger(バガー)という子供乗せキャリアカーがハードギアとして1号商品だったとのこと。(引用バイシクルクラブWEB

その後、1983年にはツーリング用の自転車を発表、同ブランドのサイドバッグとのアッセンブルで出された。その経験を活かし、キャノンデールの代表作とも言えるアルミ製のフレームを製造。アルミは鉄に比べて軽量に作れることから、ロードレースやMTBでも使われるようになった。キャノンデールと言えばCAADシリーズ(キャアドと呼ばれる。Cannondale Advanced Aluminum Designの略)が代表作で、今もなお継続しているモデルだ。

プラ製のベースに2本のストラップが付けられる構造。

キャノンデールはサイクルギアの名手でもある

さて、そのサイクルギアのお家芸でもあるこちらのストラップラックストレージは、本来はタイヤの予備チューブやタイヤに空気を入れるCo2カートリッジなどを、自転車に簡単に付けるためのストラップである。

もともとレース用に極限まで軽く作られたロードバイクなどには、積載スペースがあまりない。そこで、このストラップラックストレージでボトルケージの代わりにギアスペースを増設するというわけだ。

製品自体はプラスチック製。前述の通り、水などを入れるサイクルボトルを取り付けられるベースとなるボトルケージと同じ2本のボルト留めとなっている。フレームの中央部分にこのボトルケージを取り付けるのが通常だが、キャンプツーリングをする際には、他の部分に増設するキャリアとしても優秀なのである。裏ワザといえよう。

上の2本が付属のストラップ。下の2本はキャノンデールではないがVOILE(ボレー)というアメリカのブランドのスキー板を留めるストラップ。

このストラップラックキャリアに付属している大小ふたつのストラップは、本来は予備のタイヤ用チューブとCo2カートリッジのために作られているのでやや小さく、短い。そこで、アメリカのソルトレイクのブランドVOILE(ボレー)の物を2本購入して、こちらを装着させることで、直径の大きなボトル、寝袋、テント、マットなどが積載できるようになる。

こちらはSOTOのMUKAストーブ用のガソリンボトル。

キャンプツーリング用の自転車、特にグラベルバイクには、ここ最近、フロントフォークと呼ばれるフロントタイヤを付けるところにもボトルケージ用のダボ穴(ネジ穴)が開いているものが多い。以前、ご紹介したゴリラケージなどもここに取り付けている。

そのフロントフォークに付けることもできるが、私の場合は、大型サドルバックを付けるためのWOHOのアンチスウェイサドルバッグスタビライザーを付けているので、そこの根本に装着。すると、サドルのサイドに2本のボトルやキャンプギアが取り付けられる仕様にできる。

こちら同ブランドのCompact NEOにもサドルバッグの横にふたつのボトルを装着。
これは前方から見た画像。
大きめのボトルも簡単に取り付けられるようになる。

こちらには、以前ご紹介したナルゲンボトルなども取り付けられる。1000mlの大きいタイプの物も装着できた。そのため、テント、スリーピングバッグ、マットなど径が大きめなキャンプ道具も積載できるのである。また、テントのポールや釣り竿など長い物を収めるのにも良いかもしれない。

工夫次第でバイクパッキングの頼りになる存在に

とにかく、バイクパッキングの際に、フロントバッグ、フレームバッグ、サドルバッグに入らない物、または入れたくない物をここに置いておけるのは有り難い。価格もこの便利さを考えれば、ものすごく安いと思う。

強いて言えば、サドルにまたがるときや降りるときに気を遣うが、慣れればそれほど問題もない。サイズも小さくて、軽いわりに大きなギアを積載できるキャリアとして利用できるので、自転車キャンプツーリングの強い味方になることは間違いない!

このように手のひらよりも小さいサイズで大きなボトルや荷物を付けられる。

Cannondale StrapRack Storage


価格:2750円
取り付け場所:ボトルケージなど
付属品:ストラップ大1つ、小1つ

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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