涼しくて、快適な竹素材のアロハシャツ
ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑81

mont-bell TAKEロハ

まだまだ暑さが残る初秋の日本列島。オシャレをしたいけど、ひとたび外に出ると汗にまみれて、すぐ着替える日々。家でもキャンプでも仕事でも着られる、涼しい襟付きシャツがあれば……と思っている人も多いハズ。そんな方にうってつけの竹繊維プラス™を使ったモンベルのTAKEロハシャツの偏愛っぷりを語りたい。

私は、mont-bell(モンベル)のTAKEロハ(タケロハ)を愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

モンベルは日本が誇るアウトドアブランド。創業者である辰野勇氏が1975年、当時28歳の誕生日に設立。今年で48年目を迎える。登山用品のイメージが強いが、山、川、海、湖、自然と対峙するあらゆるアウトドアアクティビティのギア、ウエアを輩出している国内屈指の総合アウトドアブランドだ。

「function is beauty」がコンセプト。日本語でいうと「機能美」。機能的なウエア、ギアを、安価にそして、幅広くラインナップしてくれるのはありがたい。とくにここ最近は、自転車系やウォータースポーツ系のギア類は他のブランドにないものばかり。必然とモンベル製品が多くなる。

「mont-bell」とはフランス語で「美しい山」という意味なのは前回もご紹介したとおり。その中でも、今回のこちらのタケロハは隠れた銘品だと思う。

このネーミングにはアロハシャツが関係していると思うので、アロハシャツの起源を考えていきたい。1868年から20世紀初頭までに日本からハワイに移住した開拓民がサトウキビ畑の農園での作業着としていた「パラカ」と呼ばれる開襟シャツが始まりという説が有力だが、諸説ある。彼らが日本から持ち込んだ着物や浴衣が古くなると、その端切れを使って子ども達にパラカ風シャツを仕立てて着せていたらしい。

タケロハの中でも裏地を利用したカラーのバンブー

仕立屋ムサシヤ・ショーテンという店が、1935年に「アロハシャツ」という言葉を初めて新聞広告で使ったとされる。その翌年、「アロハ」シャツは商標登録される。申請者は洋品店キング・スミスの経営者エラリー・チャン。中国系移民の彼が最初に売り出したアロハシャツはムサシヤが仕立てた和柄のシャツだった。(引用元:SUN SURF)

そのアロハシャツの形をしていながら、竹素材を用いたのがこちらのタケロハ。青竹を手で触るとひんやりすると思うが、それもそのはず、竹の素材は、コットンに比べると熱を逃しやすく、​​サラッとした風合いで肌離れがよく、とにかく着心地が軽やか。それだけでなく、適度なハリ感があるためシワになりにくく、日常着や旅先のウエアとしても非常に優秀なのだ。

首の後ろに付いているTakelohaタグもの竹を連想するグリーンで、独自の物があしらわれている。

2005年、モンベルは竹の持つ涼感を活かした衣服の開発を開始。当時、竹を原料とした繊維としては竹を薬剤で溶かし、繊維化する竹レーヨンは存在していたが、水に濡れると乾きにくく、繊維がしなやかなため、竹が本来持つハリやコシを生かしきれなかった。

そこで、竹をそのまま割って裂き、天然の繊維質を利用する開繊(かいせん)方式を採用。化学処理を行わないことで、竹の持つ清涼感を損なわず、天然の抗菌作用を活かすこともできる。

原料となる慈竹(じちく)は農薬や肥料を使わず、環境負荷の少ない天然素材でもあり、いいことづくめ。竹繊維とコットンを混紡することで、ハリがありながらもチクチク感がほとんどなく、素肌に優しい着心地の新素材「竹繊維プラス™」が誕生したのである。

世にも珍しい竹素材のアロハシャツの誕生

この素材を最も生かせる衣服は何か、そう考えてたどり着いたのが、前述のアロハシャツとなったようす。同様に、風通しを重視し、糸と糸をざっくりと粗めに織り、肌に密着しない、ゆったりとしたシルエットを採用。世界で初めて竹そのままの繊維を用いたアロハシャツ「TAKEロハ」が2007年に完成。

竹をデザインモチーフにしているものだけでなく、カヤック、高山植物などアウトドアをモチーフにしたデザインもあるのがモンベルらしい。現在でも人気が続いていて、ロングセラーになっている。
(引用元:モンベルオフィシャルサイト

ポケットにもさりげなくタグが付く

こちらのバンブーというカラーは、グリーンをベースに竹を配置した生地の裏地を利用し、かすれた風合いになっているのがたまらない。さらに、モンベル製品でありながら、首の後ろに付くタグや胸ポケットに付くチビタグにも独自のTakelohaタグが使われていて、じつに和テイスト! Japanese!

コットン80%、竹20%という混紡になっている。
ナチュラルな表情で手触りもよい竹製ボタンを使用。

ボタンまで竹素材になっている

アロハシャツのボタンは、ココナッツ素材になっているものが多いと思うが、こちらのタケロハもナチュラルな風合いを持った竹素材になっているのがいい。よく見ると「mont-bell」のロゴマークも付いている、芸が細かい。

背中の竹デザインも非常に美しい。
キャンプシーンでも、街着でも、仕事着としても幅広く着られる。

僕は身長が182cmあるので、Lだと少しタイトになってしまったが、今のトレンドで着るなら1つ上のサイズにしたほうがオススメ。今回合わせたスイムショーツはMAGIC NUMBER。左裾にSEE YOU IN THE WATERの刺繍が入っていて、光沢のある素材。ロングパンツを合わせるならワイドパンツにしたいところ。

また、キャップにNEW ERAの59FIFTYを合わせるとストリートに。カンカン帽や麦わら帽などにしても良いかもしれないが、ややおじさんっぽくなってしまうので注意が必要。40代以上であれば、ジェットタイプのベースボールキャップがいいと思う。

サンダルは今回履いているようなKEENのUNEEKでもいいし、和テイストにするのであれば、雪駄なんてのもいいと思う。もしくは、シャワーサンダルで外すのもアリ。タケロハは色々な世代の人にも良いと思うので、ぜひともコーディネートを楽しんでほしい!

mont-bell TAKEロハ


価格:9020円
素材:竹繊維プラス™[コットン80%+竹20%]
平均重量:195g
カラー:バンブー
サイズ展開:S、M、L、XL
ポケット:1個(左胸)

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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