
本来は地下にある水道管や下水道、ガス管などの点検・整備の出入り口となるマンホール。しかしながら、全国各地にその土地の名所や名物をデザインしたものもあり、写真に収める愛好家も多い。地元のマンホールをモチーフにした、新潟の老舗店がお菓子にした『街しるべ』を紹介しよう。
新潟県内5都市のデザインマンホールの絵柄をあしらった麩焼き煎餅
創業は1778年。新潟・長岡市の老舗和菓子店「越乃雪本舗大和屋」が、長岡市や上越市など県内5カ所の絵柄を麩焼きせんべいにプリントした「街しるべ」。新潟といえば日本有数の米どころで、おみやげものには煎餅も多いが、お茶席でも使われる伝統的な麩焼き煎餅と身近なマンホールという組み合わせが新鮮だ。
「長岡といえば花火が有名だが、空を見上げるだけでなく各自治体のみなさんが思いを込めて作ったデザインマンホールもあるので、足元にも目を向けて欲しい。これも街の記憶になる」と担当者は話す。

現在は長岡の花火と長生橋、佐渡のトキ、高田城の堀の黒鳥・白鳥、小千谷の錦鯉、胎内のチューリップの5種類。今後も違う絵柄を発売していく予定だという。
軽い食感で口溶けが良く、ココア味の蜜を塗って風味豊かだ。担当者に反応を尋ねると地元の人が手みやげとして持っていくケースと、旅行者が持ち帰るケースは半々で、意外にもECサイトで購入される方が多い」という。
昔懐かしい遊びとお菓子の色彩美
伝統と革新から生まれたマンホール煎餅「街しるべ」だが、越乃雪本舗大和屋ではほかにもユニークな商品がある。

「あまい おはじき」は伝統的な飴細工、「こはくの つみき」は、砂糖と寒天で作られた琥珀糖のお菓子。どれも古くから伝わる日本のお菓子だが、ユニークな現代風に仕上げられている。

一方、「万華鏡のかけら」はカラフルなかけらを錦玉のなかに散らして乾燥させた干菓子で、「おいしい おえかき」は和三盆を主原料にし、口のなかでさっと溶ける。
見た目も味も、それぞれに個性が光る。どれも魅力的でうっとりする美しさだ。手に取れば受け継がれてきた日本の遊び心と美意識が伝わってくる。
●価格「街しるべ」1296円(10枚入り)
●販売店舗
越乃雪本舗大和屋 本店、長岡駅店のほか、アピタリバーサイド千秋店、新潟伊勢丹店、越乃雪大和屋ECサイト


































