好きモノ向けの好きモノ向けなクルマ!?
マツダのロードスターといえば今やオープンカーの代名詞的存在といっても怒られはしないと思う。それほど身近なスポーツカーとして、手頃なオープンカーとしてファンを増やし、「人馬一体」と例えられるその操縦性は「乗ればわかる!」と頑固ラーメン屋の主人のごとく運転好きも増やしてきた。そんな運転フィーリングに惹かれてロードスターを乗り継いでいるクルマの専門家センセーも多い。
つまりロードスター=ソフトトップのオープンな方程式が成り立っているので、リトラクタブルハードトップを持つRFは好事家向けといったポジションなのかもしれない。


しかしながら。乗れば頬がニヤける操縦性はソフトトップ譲りだし、今夏のようなコンニャロメ的熱中症ビーム光線の中ではそれはもう快適度がダンチなのだ。
まもなく10年、されど10年の長寿モデル
型式でいうところの現行モデルのND型はロードスターとしては4代目になる。デビューは2015年。デビュー翌年に追加されたのがソフトトップではない第2の屋根を持つRFだ。まもなく10年選手になろうかという長寿おめでとうの、「めでたい」モデルなのだが、まったく古さを感じさせないデザインを持つ。トンネルバック、膨らんだリアフェンダーがエクスアテリアの特長で、正統派スポーツカーのシルエットは時代を超えた美しさ。なんといってもリアビューはRFの見どころのひとつでもある。

このリトラクタブルハードトップはクルマを横から見た時でもクーペスタイルを崩さないよう、ルーフの動きを作っていった、こだわりの逸品。そしてその開閉はスイッチ一つ。開閉にかかる所要時間は約13秒。この13秒はオーナーの自尊心をくすぐる13秒でもある。作動状況がメーターに表示されるほか、ソフトトップのエイヤ! 的に慣れれば10秒以下とは違うベクトルの奥ゆかしい所作なのだ。

オトナの余裕、子供の純粋
そんなRFを乗り出した。試乗車はRFの中でも硬派でならすRS。レカロ製のシートやビルシュタイン製のダンパー、フロントサスのタワーバーなどなどの専用装備品が奢られるうえ、ミッションは6MTのみの設定と走りに重点を置いたモデル。
運転席に座った時のカンヅメ感、いやシッカリ感はまさにクーペそのモノで、これがオープンになってしまうなんて、禁断のおアソビをしている背徳感もなきにしもあらず、といった具合。もちろんインパネのデザインはソフトトップモデルと共通なのだけれど。

走り出せばスポーツカーと考えれば日常性を犠牲にしない乗り心地。幌と比べるのはお門違いなのは承知しているけれど、RFならではの高い遮音性は街乗りでも快適だし、エアコンの効きも抜群。ソフトトップでもクローズド状態ならばさほど遮音性やエアコンの効きは悪くないけれど、RFはその上をいく。
パワーユニットは2リッターの直4。このご時世にあって大変貴重な純内燃機関。なんといってもNAのレスポンスはドライバーの期待通りに回転とともにパワーが出てくるのが気持ちいい。アップデートされたエンジンの最高出力は184PS、205Nmのスペック。上記のアップデートでエンジンの最高回転が7500rpmまで引き上げられたのは筆者のような古いクルマ好きには耐え難い魅力。

それだけ高回転域を楽しめるようになっても普段使いの寛大さもさすが。たとえば街中の流れに乗る限りでは40km/hで5速に入るし、そのまま流れを乱すことなく速度を乗せていける。
運転好きクルマ好きにとって、エンジンは回すから楽しい説はRFにも当てはまる。前出の通り、7000rpm以上回るようになったし、重い重いと言われるRFだけれど、車重はたった1100kg。これに184PSのパワーとなれば加速力も相当なモノ。筆者の感覚だと2速、3速の中回転から上のパンチ力はなかなかだった。
低い排気量でエンジン回転の上げ下げを楽しむのもロードスターの魅力で、そちらも捨て難いのだけれど、日常的な移動手段として使うことを考えると、RFの一定回転時の巡航から踏み込んだ際のストレスフリーさはある種、疲労感の軽減にもつながる。このグランドツアラー的な性格はやはり落ち着いた雰囲気にも直結していると思う。走りでいうなればオトナの落ち着きと子供のハツラツさが同居中なのだ。
オープンにした時はタルガ以上フルオープン未満といった趣。そして意外に思うかもしれないけれど、オープン時にリアルーフはそのまま残るけれど、リアガラスはルーフ同様キチンと収納されているから風の音も聞こえる。

オープン時はエアコンをつけているのに窓どころか屋根も開けているって、なんて贅沢なんざましょうか! と庶民の筆者は思うのだけれど、今夏の誰とでもショーブしたるわ的日差しにはは、帽子(止め含めて)などの日差し対策は必須案件。そんな直射日光対策をしておけば真夏のオープンでもエアコンはそれなりに効く。しかし真冬などはシートヒーターなどの快適装備で露天風呂状態は間違いない。
また小さめなクルマに見えてもトランクスペースは機内持ち込み可能なバッグが人数分収納できるし、トランクスペースに荷物を載せていてもオープン動作に支障がないのはさすがロードスターだ。
ロードスターといえば、あのイベント!
これほど実用的で身近なスポーツカーであるロードスターであるからして多くのファンが存在する。否、ロードスターだけでなく、CXシリーズのヒットなどマツダブランドのファンも上昇中だ。そんなファンのお祭り的イベントが10月4日(土)、5日(日)に富士スピードウェイで開催されるマツダファンフェスタ(チケットプレゼントはコチラ)。地元広島と相思相愛のマツダが全力でファンを迎えて一緒にクルマで盛り上がっちゃおう! なイベントで、お好み焼きやら尾道のラーメンといった広島が誇るグルメ屋台はもちろんのこと、サーキット開催ということで様々なイベントも用意される。

もちろん、メディア対抗ロードスターレースも開催される。同レースは「最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ」としてギネス記録に認定されており、モノマガジンTVもその記録に一役買わせていただいた。つまり本webはギネスにも掲載されているのだ! どうだどうだ(←コレが言いたかった)。


そしてギネスに載ったオメデタイことづくしで、レースの愛称もメデ耐にドーンとグレードアップ! 今年も我らがモノマガジンTV(以下モノTV)は参加させていただきます! そしてモノTVブースでは・・・ああ! 言えない! あんなイベントやニッコリなイベントを企画中です。ぜひ会場にお越しくださいませ!! あのイベントを(笑)
ロードスター RF RS
価格 | 430万8700円〜 |
全長 × 全幅 × 全高 | 3915 × 1735 × 1245(mm) |
エンジン | 1997cc直列4気筒 |
最高出力 | 184PS/7000rpm |
最大トルク | 205Nm/4000rpm |
WLTCモード燃費 | 15.8km/L |
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マツダファンフェスタ2025
メディア対抗ロードスター耐久レース
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