ヤマハ入魂のシンセサイザー「MONTAGE M」降臨で一言。「おかえり、 シンセサイザー!」


シンセサイザーを一般に普及させた功労者とも言うべき名機ヤマハDX7の登場から40年。いつしか音楽制作を担うツールのひとつとなったシンセをいまいちど鍵盤奏者の手に取り戻したヤマハ・シンセの原点回帰、それがMONTAGE Mシリーズだ!

【名機DX7登場から40年目の真実。MONTAGE M降臨!】

1983年に登場したヤマハDX7はデジタルシンセの出発点だ。24万8000円という価格も破壊的で、世の鍵盤奏者がこぞって買ったと言って過言でない。それから40年目の今年の最注力モデルとして登場したのが「MONTAGE M」シリーズだ。発表会場にはプレイヤーとして、またヤマハ・シンセのアドバイザーとしても知られる浅倉大介さんが登壇。貴重なコメント(後述)と壮絶なプレイを魅せた。

MONTAGE Mシリーズ最大の特長は3つの心臓ならぬ音源をもつことだ。バーチャルアナログ音源の「AN-X」、ヤマハ伝統のFM音源の現代版「FM-X」そしてサンプリング音源の「ANN2」がそれにあたり、多機能な画面やノブによる音色創造の操作への配慮もパーフェクト。そうMONTAGE Mは多くの高品位な音色を搭載するのみならず、自分らしい音色を創造する、ザ・シンセサイザーなのだ。

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ステージでの操作性も練り込まれている。メイン+サブ画面による効率的な情報表示と同時に、最大280ものパラメーターの変化をひとひねりで操れる「スーパーノブ」はシリーズを代表する機能と言えるし、アナログライクな「ポルタメント」「キーホールド」に、「リボンコントローラー」(キース・エマーソン!)も搭載。音楽監督然としていささか地味な存在になりがちな鍵盤奏者に再びスポットを当てるだろう、ロック魂あふれるハングリーなシンセ、それが「MONTAGE M」なのだ。

【MONTAGE M「3つの特長」】

① Sound

音源は贅沢にも3種類を搭載。「AN-X」はバーチャルアナログ音源。「FM-X」はヤマハが培ってきたFM音源の最新版。「AWM2」は生楽器の再生などに威力を発揮するサンプリング音源だ。この3つの音源を時にソロで、時に掛け合わせて独自の音色を作り上げろ!

② Super Knob

MONTAGE Mの操作性の肝心要がスーパーノブ。最大280ものパラメーター変化を設定でき、ライブでもノブひとひねりで想像を超える音色変化が可能。ほかアナログシンセでは定番のポルタメントやキーホールド、リボンコントローラーも装備している。

③ User Interface

音色の変化からエディットまで効率的に行うディスプレイノブやサブ画面「セカンド・ディスプレイ」を新搭載。シンセサイザーサウンドのパラメーターの視覚的、直感的な操作を実現する。プレイヤーの狙う音を瞬時に創造するためのインターフェースだ。

【必読! ヤマハ・シンセのキーマン/浅倉大介氏のお蔵出しコメント】

『AN-X音源の「ボルテージ・ドリフト」と「エージング」はMONTAGE Mを代表する機能だと思います。前者は往年のアナログシンセ固有の電圧の不安定さを、後者は内部回路のエージング(劣化)に由来するゆらぎや温かみを再現できるパラメーターです。また演奏機能としてはふたつの音階を無段階に上昇下降する「ポルタメント」がアナログ好きにはたまらないし、「キーホールド」を押せばサウンドを保持してくれるため両手以上の操作が一気にでき、音作りへのメリットが大きいです。そして演奏者として嬉しいのがMONTAGE M8xに搭載された「ポリフォニックアフタータッチ」です。弾いている和音の内の1音だけに音色変化を与えることができる機能で、ヤマハの歴史的アナログシンセCS80以来の搭載というのもシンセ好きには嬉しいトピックと言えます。MONTAGE Mは個人的にデジタルシンセの究極の形だと感じている「モンタージュ」を強化したモデルですが、画面やツマミ、ボタンが充実し、“ツマミをたくさん回して音色を創造しようぜ!”というアナログシンセの考え方を無理なく融合していることに驚かされました』。(浅倉さん談)

TOUR INFORMATION
access TOUR 2023 ULT

11月23日(木・祝)神奈川/ハーモニーホール座間
12月3日(日)埼玉/サンシティ越谷市民ホール
12月17日(日)愛知/Niterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
12月22日(金)東京/LINE CUBE SHIBUYA

NEW DISC INFORMATION

access『CROSSBRIDGE -Remastered Edition-』11月8日リリース

【MONTAGE Mは3兄弟!】

ヤマハ/MONTAGE M6/MONTAGE Mの61鍵盤モデル。高品位な演奏感を約束するFSX鍵盤を採用。音楽制作はもとよりライブでも持ち出しやすいフットワークに優れた一台。サイズ:幅1037×奥行396×高131㎜。質量15.3㎏。価格44万円。

MONTAGE M7/MONTAGE Mの61鍵モデルの基本機能をそのままに鍵盤を76鍵にスケールアップ。鍵盤を任意のポイントで分割して使用するスプリットなどを多用するステージプレーヤーやDAWを活用する音楽制作者にも好適。サイズ:幅1244×奥行396×高131㎜。質量17.6㎏。価格47万3000円

MONTAGE M8x/グランドピアノ同様の88鍵フルスケールを採用したトップモデル。基本的な機能は同様ながら、新開発の「GEX鍵盤」の採用により実現した「ポリフォニックアフタータッチ」は本機のみ搭載の演奏機能となる。サイズ:幅1446×奥行460×高170㎜。質量28.1㎏。価格51万7000円

【MONTAGE M】ブランドサイト
(問い合わせ)ヤマハ 
(電話)0570-015-808

  • モノ・マガジン&モノ・マガジンWEB編集長。 1970年生まれ。日本おもちゃ大賞審査員。バイク遍歴とかオーディオ遍歴とか書いてくと大変なことになるので割愛。昭和の団地好き。好きなバンドはイエローマジックオーケストラとグラスバレー。好きな映画は『1999年の夏休み』。WEB同様、モノ・マガジン編集部が日々更新しているFacebook記事も、シェア、いいね!をお願いします。@monomagazine1982 でみつけてね!

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