ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑 50
毎日羽織りたくなるレインジャケット


春の気候は三寒四温。気温の調節はできないので、衣類で調節するしかない。この時期の関東はとにかく風が強く、雨が降ったときにビニール傘を買っても、たちまち折れてしまうなんてこともザラ。そんな気温の変化や暴風雨からの救済してくれるのが登山用のレインジャケットだ。春夏秋冬とにかく便利なユーティリティープレーヤーであるfinetrackのエバーブレスフォトンジャケットの偏愛っぷりを語りたい。

私は、finetrack(ファイントラック)のエバーブレフォトンジャケット を愛している。

なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

 ファイントラックは2004年に創業した日本のブランド。神戸の住宅地にある一軒家で汗冷えから身を守るドライレイヤーを開発。「遊び手が創り手」というテーマを掲げ、社員全員がアウトドアアクティビティを通して製品を開発しているため、登山をはじめ、トレイルランニング、自転車、沢登りなどのウォーターアクティビティなどあらゆるアウトドアスポーツのジャンルで快適に過ごせ、安全な体温を保つウエアやギアを輩出している。比較的新しいブランドだが、ユーザーから絶大なる信頼があり、アウトドアフリークであれば誰もが知っている肌に直接着て汗対策できる神インナードライレイヤー®️は以前もご紹介したとおり。言うなれば、重ね着の魔術師だ。

今回は、その1番外側に着るアウターシェルと呼ばれるエバーブレス®️の代表作エバーブレス フォトンジャケット だ。

目黒川をバックに街着として着ている筆者。ライン付きトラックパンツは中目黒のアイコンであるマウンテンリサーチのモノ。スニーカーはミズノのプロフェシーX(ホワイトマウンテニアリング別注)

エバーブレス®️とは、ファイントラックが独自で開発した素材の名で、エバーブレス フォトンはその生地を使ったジャケットの一つ。カテゴリーで分けるとしたらレインウェアだが、雨風をしのぐ通常のアウトドアブランドの物とは異彩を放つ。

まずは、圧倒的な着心地。ここ最近どこのアウトドアブランドも追従するようになってきたが、高性能なストレッチ素材としては先駆者だった。その割合は130%の異次元ストレッチ。レインウェアの持つシャカシャカしたイヤなハリ感が無く、非常にしなやか。それだけでなく、袖がトルネードスリーブという立体裁断になっていて、腕が動かしやすい。自転車のような前傾ポジションでもまったく違和感がない。

次に、高い耐水圧と防水機能の低下が少ないという長所がある。一般的に10,000mm以上あれば十分だが、こちらは20,000mm。そして、その防水機能が長く続くのである。いくら防水透湿性素材をうたっているレインウェアも年数が経つと表面にしっとり雨水が付くようになり、弾かなくなり、しまいには徐々に内側に浸透してくるのだが、それが他社製品に比べて圧倒的に少ない。エバーブレスは、機能を長期間維持する次世代防水透湿メンブレンなのだ。

その理由は、ポリカーボネート系ポリウレタンの多孔質膜。これが、加水分解による劣化を遅らせる。僕が持っているファイントラックの製品どれもがまだ現役で着ているもので、逆にいうと、機能性が衰えないのでなかなか買い換えるタイミングが難しい。ニュウモラップ、ドラウトソル(旧型)などは約10年選手だ。

袖口のベルクロにファイントラックのマークも

じつは、私はベルクロが大嫌いで、冬場の寒い時期に荒れた手にグサグサと刺してくるオス側の素材はとくにニガテ。街着では、ニット素材をよく着るので、ジョンスメドレーなどのハイゲージのものやウール素材やポリエステル素材のインナーなどをボロボロにしてしまうのがとにかくイヤなのだ。ファイントラックの袖口のベルクロはその点安心で、他の洋服を傷つけにくいベルクロになっていて、秀逸。

先端が広くなっているのか触れても全く痛くない
フードは頭の後ろにあるドローコードで調整する

フードにも特徴が多い。縦走登山で雨が降っている日は1日中フードを被って行動することもあるため、ストレッチが効いていてフィット感がある。寒いときの自転車ライドのときはフードを被ったままのときもあるが、左右確認する際も、違和感なく確認できる。さらに、

アルパインヘルメットや自転車のヘルメットを被った上でもいける大きさなのでありがたい。

リンクベントという機能は一気に身体に外気温を入れられる

ファイントラックの保温着やジャケット類には、脇下の同じ位置にジッパーが開けられる機能(リンクベント)があり、外からの空気を入れることができる。これによってムレが一気に解消される。もともと透湿性の高い素材ではあるが、ここが開けられるとアクティビティで汗をかきそうなときも一気に涼しくできる。脇の部分にベンチレーションとして開けられるジッパーがあるウエアもあるが、空気は前からのほうが入りやすい。焦っているときはポケットと間違えて財布などをポロッと落としてしまうことが玉にキズだが。

エバーブレス のいかにも呼吸しそうなロゴマークはものすごくカッコイイ、そしてMADE IN JAPANの文字。
内側のポケットもあって、かなり使い勝手が良い
セローに乗るときもいい
自転車のロングツーリングの時にも、キャンプツーリングの時もオススメ
色はチタンという色で、グレーと白の間くらいの色

稜線の風でバタつかないようにすっきりしたシルエットになっているのだが、下にたくさん着込んでもいいようオーバーサイズ気味のシルエットの物があれば、もっとファッション的には良いが、これは求めすぎだろうか。

防水透湿性だけでなく、防風性も高いので、登山のときだけでなく、トレイルランニングのときも、自転車のときも、モーターサイクルのときも、キャンプをするときも、遊びのときも、街着としても、なんだかんだこちらを羽織っていることが多い今春。

目黒川のソメイヨシノが満開のころはきっと花びらの色味まで合わせられていると思う!


エバーブレス ®️フォトンジャケット

価格:2万5300円(税込み)
重量: 295g
カラー:チタン(着用カラー)セルリアンブルー、グリーンシトラス、シグナルレッド
素材 表:15dストレッチナイロンダブルリップ、裏:15dナイロンニット、中間層:エバーブレス®メンブレン
原産国:日本
注釈 スタッフバッグ付き

ホームページ:https://www.finetrack.com/
製品ページ :https://www.finetrack.com/c/wear-outershell/wear-everbreath-photon/wear-everbreath-photon-men/FAM0321
お問い合わせ:お問い合わせフォーム https://www.finetrack.com/form/contact/

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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