
文房具は、いつも私たちに活力を与えてくれる。機能性、愛らしさ、美しさ、そして持続性。文房具の進化とともに、私たちの思考も日々進化している。明日の自分をより良いものにしてくれる、傑作文房具を紹介しよう。
uniball ZENTO(ユニボール ゼント)
ZENTOインク3色がこの1本に

ユニボール ゼント スタンダードモデル 3色ボールペン(赤・青・黒 0.38mm/0.5mm)
価格825円
(問)三菱鉛筆 0120-321433
『「かく」ひと時を心地よく。』のコンセプトで、2025年に誕生した水性ボールペン、「ユニボール ゼント」。新開発のZENTOインクの搭載により、紙ににじんだり裏うつりしたりするという心配もいらず、くっきりと美しい線を引けて軽快。ビジネスにもプライベートにも寄り添う「やさしい感触」が人々の心を掴み、発売から瞬く間に話題となった。
そして今年、そのゼントから待望の3色ペンが登場した。3色のZENTOインクが1本に収まっているという多機能感に心躍ることのみならず、当初の1色シングル軸で徹底追求された「心地良さ」の系譜がしっかりと受け継がれている。軸素材の感触の良さ、クリップの扱いやすさに加えて、3色ノック棒の押し出し感がまさにゼント、というさりげなさ。ノック棒の切り替え音までもが耳に心地良い。ストレスフリーな使用感で、記述へ没頭するうちに思考までもが整うさまを実感できる。
ORVO II(オルボツー)
軽量・低重心のシャープペンシル

ORVO Ⅱ(オルボツー)
価格1430円
(問)KAYOU+ https://kayouplus.com
昨年の誕生以来、文具界に新たな驚きをもたらせ続けるカーユプラスが、オルボの後継モデル「オルボツー」を発売する。0.5ミリ芯となると俄然「軽量軸派」が増えるのは、細かい記述や消したり書き足したりする作業が多くなるからかも知れない。しかし筆記線を安定させるためのほどよい重さも欲しい──そんな人々にぴったりマッチするのがこの軽量・低重心シャープペンシルなのだ。
ボディの中で太さの際立つグリップ部は、やわらかくありながらも握り込みのブレがなく、低重心とのタッグで狙った線を引きやすい。また、芯出しの手間を軽減する自動芯繰り出し機構は作業に没頭できてありがたい。手にフィットするオルボツーで、書くことをいつも快適に楽しみたい。
軸色はシャドウブラック、アビスネイビー、アルパインホワイトの3種。7月末に全国の丸善で先行発売(一般発売は8月29日を予定)。
ROKKAKU×marble SUD(ロッカク×マーブルシュッド)
印刷では描けない光をデザインする

ROKKAKU×marble SUD(ロッカク×マーブルシュッド)
ブックカバー 価格1980円(1枚入)、ポストカード 価格各330円(1枚入)、しおり価格550円(2枚入)
(問)フタバ 052-882-1671
箔押し技術を生かしたアイテムを多数発売するブランド、ROKKAKU(ロッカク)が、手描きの個性的なテキスタイル柄で人気のmarble SUD(マーブル シュッド)とコラボレーション。マーブルシュッドは、“人の手の温かみ、手描きの面白さを生かしたモノ作り”をコンセプトに描く、見る人の心をくすぐるオリジナルテキスタイルが魅力。今回は動物をモチーフにした、鮮やかな色世界に輝きが加えられた。
ブックカバーは布のような質感の紙「PAPTIC」を使用し、箔押しの美しさと耐久性を実現。マーブルシュッドならではの賑やかな動物世界が箔押しで描かれたブックカバーに本を収めれば、気分もひときわ明るくなる。しおりは異なる2柄がセットされ、読書時間をさらに楽しく華やかに。そしてポストカードは飾っても贈っても映える仕上がりで、文箱に用意したい。光や角度により表情を変える、美しい姿を愛でよう。
ZOOM C1(ズーム C1)
ジュラルミンの浮遊感

ズーム C1 グラファイトブルー
価格7700円
(問)トンボ鉛筆 0120-834198
「創造筆記」コンセプトを掲げ、トンボ鉛筆がZOOMシリーズを発売したのは1986年のこと。以来数々の製品を発表、現在に脈々と続くのがこのシリーズだ。
C1は2023年の新生ZOOMがデザインされた時にL1、L2とともに発売された。日本人が培ってきた「凛然さ」のなかへ、自由に「遊び」を採り入れる「美意識」をイメージしている。そこで選ばれた素材がジュラルミンである点、またノック部を浮いたように見せる点はまさに美意識と遊び心の融合であり、トンボ鉛筆の美学を手にして文字を走らせる喜びを抱く。油性ボールペンインクはC1のために開発された、自在に線を引ける書き心地。ペンを執るという行ないに高揚感を抱く一本である。
ONE HANDED BOOK COVER(ワンハンドブックカバー)
指ポケットが付いた、技ありブックカバー

ワンハンドブックカバー
価格1628円
(問)日本出版販売 03-3518-9756
ブックカバーは本を包む用途だけではないと気づかされる、外側のゴムバンド。そこへ指を通せば文庫本の「片手読み」が可能になり、両手が使いづらい電車の中や、眠る前のベッドの中などで活躍するに違いない。ゴムバンドは二重になっており、V字ポケットとミニポケットを手の大きさによって使い分けられ、手にした時の安定感が増す仕様。
文庫サイズの製本ならばノートや手帳に使うのにも役立ち、夢が広がる。カラーはレッド、ネイビー、ブラウン、グレーの4色。読みたい文庫本を探すのが楽しみになるアイテムだ。
この記事で紹介したアイテムは、全国の丸善・ジュンク堂書店で販売中だ。ぜひ、傑作品たる所以を店頭で体感して欲しい。

丸善&モノ・マガジンと一緒に傑作文房具をセレクトしてくれた
文具ライターの小日向 京さん
文房具専門誌『趣味の文具箱』(ヘリテージ)に連載を執筆、紙製品「飾り原稿用紙(あたぼう)等を監修。著書に『考える鉛筆』(アスペクト)、『惚れぼれ文具 使ってハマったペンとノート』(枻出版社)がある。
文/小日向 京 写真/小川賢一郎


































