織本知之のデジカメ紳士録
小型軽量万能型エントリーミラーレス
【キヤノン/EOS R50】


モノ・マガジン誌の長期連載「織本知之の電子写真機恋愛」がいよいよモノWEBに登場! 最新機種から懐かしのレトロ機種まで、掲載当時の熱量真空パックでお届け。誰もが立ち寄れる「デジタル一眼レフ、ミラーレス一眼情報の道の駅」だぞ!

写真と文/織本知之

CANON EOS R50

キヤノン/EOS R50

こんなトコロに戀をする!

こんなところが流石

カメラのオペレーションに必要とする機能 がこのコンパクトなカメラの右側にきっちり収まっています。最初に直感だけでカメラ 操作を始めてもすぐに撮影コントロールできるのがEOSのスゴイところと思いますが、 説明書はキチンと読みましょう。機能設定メニューのサブタブ5番目のQRコードでスマホから説明書にアクセスできます。

小さな巨人 EOS R50

この写真の角度から内蔵ストロボを展開している様を眺めるとなんとなく大きな一眼ミラーレスカメラに見えてきます。はい、カメラ好きってああでもない、こうでもない……って好みのアングルを探す性癖があると思うのですが、この角度から感じるイメージより3割くらいコンパクトで5割増しでカワイイです。

このレンズに恋ゴコロ

はいはい、Wズームの望遠担当ね。ええと、換算で中望遠88ミリから望遠レンズらしい336ミリまでのよくあるWズームですね。絞りはF5始まりでF7.1かあ。まあ感度上げられるから……ぐはっ! なんだこのキレキレ描写は‼ ってナメたカメラマンを心底驚かせた望遠ズームがこちら「RF-S55-210㎜ F5-7.1 IS STM」。

こんな寫眞に戀をする

RF-S18-45㎜ F4.5-6.3 IS STM

標準的なズームレンズを便利だなと感じるのはワイドから中望遠までの画角変化に対応できることだけでなく、あらゆるシーンに対応するべく最短撮影距離にまでしっかりと配慮されているレンズに出会ったときに限られます。このズームはワイド側でAF時には20㎝、MF時には15㎝までの接写が可能です。

【撮影DATA】
シャッター速度:1/800秒/絞り:f8/撮影感度:ISO400/ピクチャースタイル:ディテール重視

RF-S55-210㎜ F5-7.1 IS STM

素敵な景色に出会ったとき、なるべく切り詰めた撮影範囲でイメージに合わない部分はそぎ落としたい。そんなときには望遠ズームが出番です。桜の咲いた季節に出会った、にっぽん昔ばなしみたいな風景で取り出したのは軽量コンパクトなRF-S55-210㎜ F5-7.1 IS STM。その穏やかな見た目とは裏腹にオドロキの描写力を発揮する望遠ズームがコチラです。

【撮影DATA】
シャッター速度:1/1000秒/絞り:f7.1/撮影感度:ISO800/ピクチャースタイル:風景

EOS R50を使ってみた!

「カメラを始めたいんですけど、どのカメラを選んだら?」という質問はカメラマンをやっていればあいさつ代わりに頂戴します。そういった場合、たいてい「スマホより良い写真が撮れそうだから」って理由でミラーレスカメラを求めるケースがあまりにも多いのであります。

とりあえず「youはどんなimageをhaveね?」と聞いてしまったこちらが至りませんでした。すかさず「yes,EOS!」と答えれば良いのです。万が一、時速300キロで走るF1カーを撮りたいとか、貴重な鳥類を大望遠で引き寄せたい……とかヤル気のある返事がきたら慎重にハイエンド機種を選べば良いのです。たいていの日常は一台のEOSで撮影することができるのです。そうこのEOS R50ならばそれが可能なのでございます!

こちらR50は軽い軽いと思っていたEOS KISS M2よりもさらに軽い質量376gを実現。なぜかブラックモデルではさらに1g軽くなり375gになります。なんで?

この軽量コンパクトなボディに約2420万画素のセンサーを搭載し、映像エンジンDIGIC Xで高画質を生み出すことに成功しました。この映像エンジンによりAPS-Cサイズセンサーながら撮影感度はISO100からISO32000までを常用とし、高感度域での撮影にも滑らかな画質を得ることができるのであります。また、スチール撮影のみならず動画撮影機能も充実し、6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K動画撮影、一番手前の被写体にフォーカスする「レビュー用動画モード」や5軸方向のブレを電子ISで補正する「手ブレ補正動画モード」も搭載。画面の傾きを自動補正する「自動水平補正モード」なんかはものすごく実務的な機能だと思いました。ニュートラルでいるつもりでも人間どちらかに傾いているものです。

そしてなによりこのR50が本領を発揮するのがAF性能の鋭さ切れ味。エントリーモデルながら被写体認識を自動・人物・動物・乗り物と細やかにカテゴライズ。実際に撮影すれば認識の精度とフォーカスのスピードに驚愕いたします。ぜひ皆さんも一度この高速高精度被写体高検出のAFを体験してみることをオススメします。

ですが、勘違いしてはいけません。「わあ、これが現在のエントリーミラーレスの実力なのか!」は早合点なのです。頭ひとつ抜きん出ている事をお忘れなく。それと、このR50はクラス最速とも言える電子シャッターで15コマ/秒の高速連写性能を備えてしまいました。正直言ってこのあたりの性能はエントリークラスとは言い難し。

みかけと価格はエントリークラス、頭脳機能はミドルクラス、AF性能はトップクラスと言って差し支えはありますまい。

角が滑らかで、キュートなホワイトボディにみんな騙されてしまうのです。こういうタイプに男は弱いのですね。ええ、あたしもその一人ですが。

そして精悍なブラックボディは撮影性能の高さゆえ、メインもしくはセカンダリのどちらにも適しております。小さくたってレンズマウントはRF。ただし、70-200㎜ F2.8クラスのレンズには明らかにカメラ側がプチサイズ。400㎜クラスの超望遠レンズに至ってはカメラが大きめのリアレンズキャップに見えてしまうかもしれません。

そこでオススメなのがNEWなRF-S55-210㎜ F5-7.1 IS STM。微笑んじゃうくらい軽量でコンパクトな換算88ミリから336ミリまでをカバーする望遠ズームです。その質量は約270g、持った感じは長めの缶コーヒーのアレです。どうしてもと言うならカメラバッグを用意しますが、なんなら上着のポケットに入れておいても……という感じでありますがこのサイズ感がEOS R50にぴったり。そして撮影してみると描写力と解像感に驚かされるのであります。しかしどうにも良く写り過ぎるので、ちょっと心配になりましてこっそりと他のカメラマン衆の評価を確認しましたところ、「驚きの解像力」「このクラスではベストな1本」「感動の描写に涙する」等々の評価がズラリ。絞りのF5-7.1という暗さもISO感度を上げてもなおクリアな画質のR50と組み合わせればこともなし。良いですよこのレンズ。

そして単焦点至上主義者であるわたくしはもう一本はカッチリとしたシャープな描写の……今回はズームを推させてくださいまし。RF-S18-45㎜ F4.5-6.3 IS STMがまた良く写るんです。このレンズは非常にコンパクトな沈胴式の携行性にすぐれた換算29ミリから72ミリをカバーする標準的なキットレンズでありますが、優し気な外観デザインに関らずその描写は極めてシャープ。さらに一、二段絞って写せば画面全体隅々まで満足の高画質でありました。

エントリー界のハイエンド、EOS R50はどちら様にもマジおすすめです。

※本企画の情報、コメントはすべて、機種発売当時のものです。ご了解ください。

  • フォトグラファー。1972年千葉県出身。1999年平凡社動物写真アニマ賞の最年少にして最後の受賞者、撮影テーマは「ニホンザル」。以降、カメラ誌、情報誌、タウン誌、ミリタリー誌など幅広く撮影・執筆。私鉄協会誌「みんてつ」表紙などを長年担当。monoマガジンではこれまで150機種300本を超えるデジタルカメラ、交換レンズをレポート中。甘党下戸。You Tubeの「サバ三ちゃんねる」@sabasan 鋭意更新中!

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