女子高生ドライバー、1/8ラジコン全日本選手権奮闘記!


6月4日、5日の二日間、三重県INFINITYインターナショナルRCスピードウェイで開催された「2022JMRCAエンジンレーシングカー全日本選手権兼総務大臣杯」に女子高生RCドライバーの椿菜々美選手が挑戦! メカニックパパの椿康弘さんによるレポートでその奮闘ぶりをお届けしよう。

全日本選手権に出るきっかけ

2022年1月からエンジンレーシングカー(1/8レーシング)を娘ドライバー父メカニックとしてはじめました。練習は地元のサーキットで娘の学校や父の仕事の関係で月に一度くらいしかしていません。今年3年ぶりに全日本選手権があることをサーキットで知り、どうせハチイチレーシングやるなら出てみようと父がノリと勢いで決めてしまいました。まだ何も分かっていない始めたばかりのハチイチレーシング全日本選手権参加、楽しみですが不安でいっぱいです。

競技車両の説明

菜々美選手の相棒、インフィニティIF18-2

今回選手権で使用する車両はエンジンで走る1/8スケールのオンロードカーです。4輪駆動でブレーキもついています。タイヤは硬いスポンジ製で最高時速は100㎞を超えます。

エンジンは昨年バギーで使用していた入門用しか持ってなかったので急遽レース用エンジンを調達しました。更に慣らしをして実用できるようにしなくてはなりません。しかし慣らしも職人技で未経験の父は失敗してしまいエンジンを壊してしまいます。もうこのエンジンは使えません。

しかし、ラジコン仲間は快く救いの手を差し伸べてくれました。エンジンは先輩方のものをお借りする事ができ、更に現地でもチューナーの方にエンジンをお借りすることができました。車両のほうは、先輩方の人脈でワークスドライバーにお声をかけてくださり現地でセッティングをみてもらえることに。もうこの時点で感無量です。

いよいよ全日本選手権へ

三重県INFINITYインターナショナルRCスピードウェイ

サラリーマンの父は当然のことながら出発当日まで仕事をし、その夜準備をして寝ずに高速道路を7時間ひた走り選手権前日の3日の朝現地入りをしました。サーキットに入り寝不足と戦いながらピットを構えようとするや否やワークスドライバーの方がこちらに来て挨拶をしてくれました。準備ができたらセッティングを見てくださるとのことで早速車両の支度にかかります。

燃料調整をしてもらっているシーン

エンジンのほうもチューナーの方に「これを使ってください」と以前世界戦で使用したというエンジンを貸していただきました。早速準備もできセッティングを見てもらいました。さすがワークスドライバーです。的確な問診と状況判断であっという間に車両を仕上げてくれました。ここから娘(ドライバー)の出番です。他の選手が全開走行をしている中まだ慣れないサーキットを走らなくてはなりません。練習は人数が多いため決められた時間枠に予約制で走ります。

練習走行の予約をする菜々美選手

レジェンドたちが見守る中練習がはじまります。まずまずの感触であとはたくさん走り込みコースになれるだけです。娘(ドライバー)もこれなら戦えるかもといった様子で安心しました。その日の練習走行も終わりワークスドライバーの方に挨拶にいきました。ご自身もお忙しいなか、影ながら我々のことを見てくれていたようでした。そこでいろいろとダメ出しをしてもらいました。父が未熟なためいろいろと出来ていなかったようです。最後にもう一度車両をチェックして不具合箇所を指摘してもらいました。

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  • モノ・マガジン&モノ・マガジンWEB編集長。 1970年生まれ。日本おもちゃ大賞審査員。バイク遍歴とかオーディオ遍歴とか書いてくと大変なことになるので割愛。昭和の団地好き。好きなバンドはイエローマジックオーケストラとグラスバレー。好きな映画は『1999年の夏休み』。WEB同様、モノ・マガジン編集部が日々更新しているFacebook記事も、シェア、いいね!をお願いします。@monomagazine1982 でみつけてね!

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