フィンランドに行った気分になれる
「イッタラ表参道 ストア&カフェ」

2021.04.08
「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
東京・表参道にオープンした「イッタラ表参道 ストア&カフェ」。

今年2月、東京・表参道に「イッタラ表参道 ストア&カフェ」がオープンしました。こちらは「イッタラ」にとって世界初となるカフェを併設されたショップです。店舗は世界的な建築家の隈研吾氏が内装デザインを手掛けていて、1881年にまでさかのぼる、「イッタラ」独自の専門知識や哲学や革新的な北欧デザインが反映されています。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
イッタラ村にある、現在のイッタラ ガラス工場。
「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
現地の工場内では、職人たちが丁寧に商品を作り上げています。

「イッタラ」は、フィンランドのイッタラ村という小さなガラス工場で誕生したブランド。華美なデザインではなく、独特な個性がありながらも日常の生活の中に溶け込むような使いやすいデザインが特徴で、1881年の創業時から今まで、長きに渡り多くの人に愛されています。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
カイ・フランクがデザインした「ティーマ」(手前)。写真のカラー「リネン」は日本先行発売。

デザイン界の巨匠、カイ・フランクやアルヴァ・アアルトがデザインした食器や花瓶など、「イッタラ」を代表するアイテムは世界中で使われ、時代を超えてその美しさと機能性が支持されています。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
アートピースも展示、販売されています。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」では、通常のショップで販売されているアイテムはもちろん、店舗限定商品や、アルフレッド・ハベリがデザインしたエッセンスのサービングコレクション、フィンランドのアーティスト、サントゥ・ムストネンが生み出した限定のガラス彫刻カルッタ、アルヴァ・アアルトが手掛けたシリアル番号付きアアルト ベース、そして、サスティナブルを体現した、100%リサイクルガラス素材で作ったイッタラコレクションなどを続々発表する予定だそう。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
カフェ側にアラビアの商品も並んでいます。

ほかにも「イッタラ」だけでなく、ムーミンシリーズなどで知られる「アラビア」の商品も並びます。ムーミンシリーズはフィンランドではもちろん、日本でも人気のアイテム。それぞれのキャラクターが描かれたマグカップや、シーズン限定デザインなど、多くのファンを魅了しています。

商品だけでなく、店舗デザインにも注目。壁とカウンターには、一部がコーヒー豆からできた持続可能な、新しく革新的なリサイクル素材“SOLIDO”を使用。カフェ側には、千鳥講師の技術が採用され、日本の伝統工芸と自然に対する敬意を表しているそうです。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
フィンランドの自然を映し出した映像が流れています。

レジの後ろには大きなスクリーンがあり、フィンランドの自然を映し出した映像が投影されていて、表参道の都会の空気とは異なる雰囲気。天井からはこのお店のために考案されたマウスブローのガラス照明が設置されています。また、フィンランドにあるイッタラガラス工場で使われているガラス製品を製造するための木型がディスプレイされているなど、単なるショップとは異なります。

ディスプレイ台には、フィンランドのアアルト大学の学生たちと一緒に生み出した、イッタラの工場から出た廃棄ガラスやパルプ、顔料、石膏、“Aalto Cell”呼ばれるセルロース(MCC)などの革新的な素材を活用しているそう。店舗ではこうした細かい部分もぜひ見ておきたいポイントです。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
食でもフィンランドを感じられるメニューが並びます。

そして、ぜひ体験したいのが併設のカフェ。店内では「ティーマ」や「カステヘルミ」といった定番をはじめとして、「イッタラ」の食器が使われていて、それだけでもテンションが上がります。ドリンクは、コーヒーやハーブティー、ジュースのほか、アルコールも用意。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
カフェで使われている食器も「イッタラ」のアイテム

ちなみに、フィンランドは1人当たりのコーヒー豆消費量が世界トップクラス。ジュースも「ビルベリー」や「リンゴンベリー」といった、フィンランドではお馴染みのベリーのジュースだったり、アルコールでもフィンランドビールや、フィンランドのジン「キュロ」を使ったカクテルがあったりと、フィンランドを感じられるラインナップ。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
「エッグバター」をのせた「カレリアンパイ」。フィンランドでは「カレリアンピーラッカ」と呼ばれています。

フードでは、フィンランドのソウルフードともいえる、「カレリアパイ」や「サーモンスープ」、「シナモンロール」、そして「ラスキアイスプッラ」など。「カレリアパイ」はフィンランドの東部・カレリア地方発祥で、ライ麦の生地でお米のお粥を包んで焼いたもの。バターと卵を混ぜて作る「エッグバター」をのせて食べるのがおすすめです。お店では、エッグバターをのせて提供されるので、カレリアパイとの組み合わせが楽しめます。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
「ディル」がたっぷり入った「サーモンスープ」。セットの“黒パン”も北欧らしい。

「サーモンスープ」には「ディル」というハーブがたっぷり入っていたり、「シナモンロール」は「カルダモン」というスパイスを使っていたりと、フィンランドの味わい。「ラスキアイスプッラ」は、フィンランドでイースターまでの春限定の伝統菓子。「カルダモン」が効いたパンの中にアーモンドペーストやラズベリージャムと生クリームをたっぷりサンドしたもので、ボリューム満点。お隣のスウェーデンでは「セムラ」と呼ばれていて、「セムラ」という名前なら日本でも北欧カフェなどで提供されていることもありますよね。

タルトやパルフェにベリーがたくさん使われていたり、料理に添えられているパンがフィンランドブレッドだったり、実は、いろいろなところでフィンランドらしさが体験できます。それぞれ、どこがフィンランドっぽいのか、考えたり、調べたりしながら楽しむのもいいものです。

「イッタラ表参道 ストア&カフェ」
フィンランドのイッタラガラス工場で使われている道具たち。

文字では表せない魅力がいっぱいの「イッタラ表参道ストア&カフェ」。「イッタラ」や「アラビア」のファンはもちろん、北欧好きや食器が好きという人、新生活シーズンに食器などを新調したいという人、そして、たまたま表参道を訪れたという人も、ぜひお店に訪れて、フィンランドの文化を感じて欲しいですね。

今後は、北欧の暮らしや文化に関連したトークショーやワークショップ、展示会などのイベントも予定しているそう。まだしばらくは北欧まで旅行に出ることはできませんが、表参道の一角で北欧体験、いかがでしょうか。

■イッタラ表参道 ストア&カフェ
住所:東京都渋谷区神宮前 5-46-7 GEMS 青山クロス 1F
電話:03-5774-0051
営業時間:11:00-20:00
定休日:不定休

  • 好奇心旺で、食べることが大好き。新商品や限定品にめっぽう弱く、ジャンルを問わず常に情報を集めてはトライ。地方の食材や調味料も発掘も楽しんでいます。また、北欧、特にフィンランドが大好きで、現地の蚤の市などではヴィンテージハントにハマっています。サウナも好きで週1~2回のサ活中で、フィンランドでは念願のサウナから湖へのダイブを体験。日々、美味しいものを求めながら、北欧雑貨とムーミンに囲まれて暮らしています。

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