
ロイヤルグループが展開する「てんや」は、初夏の期間限定メニューを2026年4月23日(木)から6月上旬まで販売している。日本各地の魅力をメニューを通じて届けるロイヤルグループの企画『Good JAPAN』から、富山県産の「ほたるいか」、三重県産の「あおさ海苔」、鳥取県・境港で水揚げされた「鯵」といった国産の海の幸を使った初夏限定メニューが登場した。さらに、店舗のリブランディングも着実に進行中。モノマガWeb編集部は、さっそく「てんや 桜新町店」へ取材にいってきた。

新店舗を含む既存店を中心に、「てんや」はブランドロゴと店舗デザインの刷新を進めている。外観の印象を改めるとともに、店内ではテーブル席を拡充。仕事帰りの会社員や女性客でも気軽に立ち寄り、食事を楽しめる空間へとアップデートしている。
「てんや」の天丼

「てんや」の天丼は、作り置きをせず、注文を受けてから揚げる “揚げたて前提” のスタイルを徹底している。全店の油温と揚げ時間、衣の状態や素材の下ごしらえが規格化されていて、どの店舗でも同じ品質の天ぷら・天丼を提供。専門店で味わうような「揚げ」のクオリティを、いつでも、どこでも楽しめるようにしている。
てんやの天丼

揚げたての海老、いか、きす開き、かぼちゃ、いんげんが所狭しと盛られた天丼。秘伝のタレでまとめ上げた、てんやの定番スタイルだ。食べ終えても油の重さがほとんど残らないのは、衣の吸油率が低いこと、タレが軽やかなこと、そして野菜天の青さが後味を引き締めているため。香の物と味噌汁が付いて690円。
オールスター天丼830円


揚げの性質が異なる素材を一杯の丼に集約した、まさに “てんやの総合力” を示す構成だ。海老、いか、とり天、まいたけ、れんこん、なすが揚げたてのまま贅沢に盛られる天丼で、ボリュームと変化に富んだ一杯に仕上がっている。香の物と味噌汁が付いて830円という価格は、満足度を考えると十分にお得だ。
海老と野菜の上天ぷらと藪そば

揚げの熱と蕎麦の冷が交差する、二温度構成の一膳。天ぷらは海老二尾、なす、かぼちゃ、いんげんの組み合わせ。そして、更科・砂場と並ぶ江戸蕎麦御三家の一角である藪そばを合わせることで、香り、歯ごたえ、コシのバランスが天ぷらと噛み合い、最適解の一膳へと仕上がっている。これこそ、新しい「てんや」のスタイルだ。

てんやのそばつゆは、鰹節・鯖節・煮干し・昆布の四種で引いた出汁を基調に、立ち上がりの香り、旨味の層、後味のキレまで設計されている。辛口で濃い味わいが特徴で、そばの輪郭を力強く引き出す仕上がりだ。
リブランディング進行中「てんや」の魅力を福山さんに伺った。


モノマガねこやま(以下、「ね」) てんやさんは、これまで “ワンコインで天丼が食べられる男性向け” というイメージが強かったのですが、リブランディングや店舗改装、新メニューの導入によって、お客様の層に変化は出てきましたか。
ロイヤルフードサービス てんや営業部 部長補佐 福山 洋行さん(以下、「福山」) 以前は男性のお客様が中心でしたが、リブランディングによって女性のお客様や若年層の来店が増え、確かな手応えを感じています。夜の時間帯のお客様、ご家族連れも増加しました。特に女性のお客様にとって “入りやすい店” へと生まれ変わったと考えています。天丼のどんぶりもリブランディングの一環として、ロゴ入りのオリジナル仕様に切り替えています。
「ね」 新メニューの導入、とくに藪そばの投入によって、オペレーションが複雑化することはありませんでしたか。
「福山」 既存メニューにそば・うどんのラインナップが加わりましたが、オペレーション自体が複雑化することはありませんでした。

「ね」 天ぷらは “職人が修行して身につける技” というイメージがありますが、てんやさんでは揚げ方の難しさをどのようにクリアしているのでしょうか。
「福山」 てんやオリジナルのオートフライヤーを使用しており、海老が美味しく揚がる揚げ時間に合わせて、その他の食材も厚みやカットサイズを調整することで対応しています。例えば、海老・かぼちゃ・かき揚げなどが約3分で同じタイミングでサクッと揚がるよう、仕込み段階でカットを最適化しています。
「ね」 揚げ油、衣、お米、そして天丼のタレ。それぞれのこだわりを教えてください。
「福山」 油は大豆油と菜種油の配合(比率は企業秘密)で、温度管理と酸化を抑えるフライヤーを採用しています。衣はてんや専用の天ぷら粉を使用し、お米はふっくら炊き上がり、タレがしっかり通る国産米をブレンドしています。
「ね」 揚げていて特に難しい、あるいは気を使う食材は何でしょうか。また、てんやさんを “楽曲のジャンル” で例えると?
「福山」 難しいの は海老とかき揚げです。楽曲で例えるなら……JAZZスタンダードですね。
「ね」 本日はお忙しい中ありがとうございました。てんやのイメージが大きく変わりました。
てんやの初夏メニュー

初夏の期間限定メニューを、てんやが2026年4月23日(木)から発売。磯の香りと魚介の旨みが広がる天丼、さっぱりとのど越しの良い藪そば、そしてほたるいかの旨みを閉じ込めたかき揚げなど、初夏にふさわしい味わいだ。今回は特別に、てんやのテストキッチンに入ることができた。最終の微調整が行われている初夏メニューの裏側をのぞきつつ、実際に試食もしてみたぞ。
てんやの新商品開発テストキッチン

世田谷区の一角に構える、てんやのメニュー開発テストキッチン。ここで生まれたレシピが、全国の店舗へと送り出されていく。トレイには新メニュー用の食材が整然と並び、奥には、てんやの “心臓部” ともいえるオートフライヤーが静かに鎮座していた。



フルオートのオートフライヤーではなく、そこには確かな “人の介入” がある。油温、素材の鮮度、揚げ時間。それらを職人の目と手で管理し、全国どの店舗でも同じ一杯を提供できるよう、細かな規格(マニュアル)が日々精査されているぞ。


揚げたて、できたての初夏メニュー「海かぜ丼」。テストキッチンで味わうこの一杯は、まさに別格だった。立ち上る香り、揚げ油の軽さ、素材の鮮度が一体となり、思わず声が漏れるほどのうまさだ。

ほたるいかとあおさのかき揚げそば 960円
つゆはやや濃いめの返しで、鰹の香りがすっと立ち上がるタイプ。そこへ、かき揚げが少しずつ溶け込むことで、あおさの青い香りがつゆに移り、ほたるいかの旨みが奥行きを加えていく。食べ進めるほどに味わいは変化し、後半には “海藻だし” のような丸みを帯びた一杯へと育っていく、完成度の高い絶品そばだ。

海かぜ天丼(みそ汁付き)1190円
香り(ほたるいか×あおさ)、旨み(鯵)、食感(野菜)。三つの軸が重なり合いながらも、丼としての一体感がしっかりと楽しめる一杯だ。素材の産地が語るストーリーと、天ぷらの技術が自然に溶け合い、贅沢でありながら日常にも寄り添う天丼へと仕上がっている。

「Good JAPAN」は、単なる “ご当地フェア” ではない。日本各地に息づく食材、風土、文化を、グループ各ブランドのメニューを通じて再解釈し、食の文化発信プロジェクトだ。
「てんや」
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