数字と水沢工場見学で知る、デサント 水沢ダウン マウンテニアのスペシャルティ

祝・NEWファクトリー竣工。新たな設備で確固たる高いクオリティを堅守し、さらに進化を遂げるデサント「水沢ダウン」。傑作の進化の現在地を、岩手県奥州市取材で目の当たりに。スピリットが凝縮したブランドのシンボルの生まれる場所を明らかにする。

付加価値の高い生産をさらにクリエイティブに行える設備

水沢ダウン誕生の原点は2010年のバンクーバーオリンピックに向けての開発。降雪と雨に慣れない日本の選手たちにとって、従来のダウンを越えた快適なダウンをデサントが生み出した。縫い目にシームテープを使用して水の侵入を防ぎ、さらに “熱接着ノンキルト加工” で水の侵入を防いだのが画期的だった。
このプロフェッショナル向けの技術を継承し、デサントを代表するアイテムとなった水沢ダウンを生み出しているのが、岩手県奥州市で国内有数のダウン生産一環体制を誇る水沢工場。デサントグループのデサントアパレルが保有し、日本のモノづくりの矜持ともいえるこの施設が、2025年7月1日より新工場として竣工した。

デサントアパレル 水沢工場 旧工場では8棟に分かれていた設備を1棟ワンフロアに統合した。
最新工場について水沢工場の塔筋祥平工場長が語る。
エントランスは美術館のような美的空間。
様々な種類の生地や素材がストックされている。
女性のスタッフが多く働く水沢工場。バリアフリーや作業効率を最大化する導線などが追求されている。
素材をレーザーカッターで裁断後、次の工程へと効率よく運べる配置。
羽毛検査室でフィルパワーなど細かな検査が行われる。
羽毛の扱いは温度や湿度管理も徹底される。
羽毛の異種混入を顕微鏡チェックで防ぐ厳密さ。

水沢ダウンの顔と言えるモデルがマウンテニア。「防水性」と「耐水性」という以前はダウンの弱点だったポイントにアプローチしてクリアし、新たな価値を備えた高機能ダウンジャケットである。この水沢工場では、裁断、ダウンパックの形成、熱圧着加工、ダウン詰め、ひとつひとつ、すべての工程が経験豊富な職人の手によって作られ、ハイエンドでタフなスペックが授けられる。

水沢ダウン マウンテニア
価格14万3000円

熱接着ノンキルト加工とシームテープ加工により、水分含浸を防ぎ、高い耐水性を実現。裏地には保温素材HEAT NAVI®/ヒートナビを使用し、衣服内を快適な温度にキープ。シリアルナンバーによる厳正な管理を行うことで、全ての羽毛の調達過程を追跡することが可能。

左/ファスナーは素早い開閉が可能。
右/水や雪だまりを防ぐパラフードシステムを搭載。

昨年12月に行われたメディア対象の水沢工場の見学ツアーでは、工程のすべてと、そして工場の最新設備のすべてを見ることができた。
まずオリエンテーリングでは、改めて水沢ダウンならではの独自機能と、その独自機能搭載も含めた開発と発売に至るまでのストーリーが、水沢工場の工場長の塔筋祥平氏とデサントジャパン カテゴリーマーケティング2部 部長の塚田裕介氏から語られた。工場の運営においては、新しいメンバーの育成が常に重要であること、そして働きやすい環境の整備が生産効率を向上させてクオリティを高めること、さらに親会社の投資によりマーケティング部門が、ブランドのステイタスをより高めるチャレンジを行っていること。また、職人の熟練した技術と新しいハイテクの融合が、独自性と品質を生み出すという方針が、工場見学と相まって具体的に伝えられた。

デサントの水沢ダウンは、いずれも高いスペックで、クラフツマンシップとファッション性を融合させたハイエンドなアイテム。暖冬傾向でも例年通りのペースで売れ、好調を維持しており、その信頼性と代わるものない価値を証明している。

マスコミはサンプルで極上の着心地を体験した。

デサントジャパン

写真/鶴田智昭 文/モノ・マガジン編集部

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