巣籠もり生活の新趣味にオススメ!キミの知らない包丁研ぎの世界 #3

大人の嗜み正しい包丁の選び方

キミの知らない包丁研ぎの世界 #3

砥石を買って包丁を研ぐ前に、包丁のことも見直しておきたい。長年愛用している包丁を研ぎで蘇らせるのもある種の快感だが、得てしてなかなか買い換える機会に恵まれないモノだけに刃こぼれなどがひどく、包丁自体も新調した方がいい場合もあるだろう。そこで、東京・浅草橋にある刃物・砥石・砥ぎの専門店「森平」代表の小黒章光さんに正しい包丁の選び方をうかがってきました。

まずは基礎知識として包丁の種類についてご紹介。各種料理の下ごしらえをはじめ、日常生活の中で最も身近な刃物である包丁だが、一般家庭で広く使われるものには三徳包丁と牛刀、ペティナイフがある。三徳包丁は日本古来からある菜切包丁(和包丁)と洋包丁である牛刀のそれぞれの特長を活かし、双方の良いとこどりをする形で日本で開発された万能包丁。肉、魚、野菜など幅広い食材に使える包丁であり、現在の日本の家庭で最も多く使われている。

和包丁に対し、ヨーロッパから伝わったいわゆる洋包丁が牛刀。三徳包丁に比べて幅が狭いスリムな形状が特長だが、両刃でまっすぐ切り込むことに適しており、肉はもちろん、野菜を刻んだり、魚をさばく、刺身を引くなど幅広く使うことができる。三徳包丁や牛刀に比べてコンパクトなペティナイフはフランス語で「小さい」を意味する「ペティ」に由来する刃渡り11cm~15cm程度の小型ナイフ。野菜の皮むきや果物をきざむ時など、大きな包丁では面倒な細かい作業に適しており、三徳包丁あるいは牛刀のメイン包丁に加えて2本めの包丁として持っていると便利だ。

そのほか、1本で全ての食材が切れる幅広で肉厚の中華包丁や、関西型の刺身包丁である柳刃包丁、大きな肉のブロックを筋に沿って切り分ける筋引・スライサー、魚をさばくための出刃包丁などもあるが、まずは三徳包丁または牛刀とペティナイフを用意しておけば不足はないだろう。

「森平」では汎用性の高いステンレス系の包丁から鋼のヴィンテージモノまで幅広く取り扱っているが、包丁の種類と特性を踏まえた上で小黒さんがススメてくれたのが、比較的リーズナブルなオールステンレス系包丁を買って、自分の好みの切れ味に研ぐこと。森平のオリジナルブランドである「久元(ひさもと)」と「清光(きよみつ)」はともに古くから伝わる製法を今に伝え受け、日々進化している鋼材を使用することで更なる切れ味を追求し続けています。

キミの知らない包丁研ぎの世界 #3
ほのかなダマスカス柄が美しい「清光」のスタンダードモデル。上から三徳包丁、牛刀、ペティナイフ。

キミの知らない包丁研ぎの世界 #3
「清光」の「V金本割込包丁」は両側面をステンレス軟材で挟んだステンレス3層構造でサビに強いのが特長。写真上から三徳包丁、ペティナイフ。

キミの知らない包丁研ぎの世界 #3
シンプルなデザインで使いやすい「久元」のオールステンレス・スタンダードモデル。上から牛刀、三徳包丁、ペティナイフ。

キミの知らない包丁研ぎの世界 #3
切れ味や使い勝手はもちろん、モノとしての美しさにこだわるなら「清光」のダマスカス柄がオススメ。唯一無二の個性的な表情を楽しみたい。
キミの知らない包丁研ぎの世界 #3
「久光」の「八角水牛刀」。

「三徳か牛刀かは正直、好みで選んでよいでしょう。もちろん、家庭用には万能な三徳包丁が使いやすいですが、牛刀でも普通に野菜が切れます。定期的に研ぎを行い、ぜひ、自分の好みの切れ味に仕上げてみてください」(小黒さん)。   = #4へ続く =

キミの知らない包丁研ぎの世界 #1小黒章光さん

小黒章光さん
1933年(昭和8年)創業の「森平」の4代目。砥石への深い造詣と長年培った研ぎの技術でイベントでの実演販売、料理人をはじめプロ向けの講習会など、精力的に研ぎ技術の伝承を行っている。

SHOP DATA
森平
東京都台東区浅草橋1-28-6 Tel/03-3862-0506 営/9:30ー17:00 ※2/8迄営業時間を短縮しています。 土日祝定休 morihei.co.jp

下川冬樹(fuyuki shimokawa)
  • 80’sをこよなく愛するグラサン男。モノづくりやライフスタイルに強いこだわりを持つ人々の熱血応援サポーター。みなさんの熱いハートと想いを写真と文でほどよくゆるくお届けします!