サーキットはテーマパークや〜〜
初秋の恒例イベントにもなったマツダファンフェスタ2026が10月3日、4日と静岡県の富士スピードウェイで開催。「もっとクルマを楽しむ」をテーマに会場はクルマ好きな2万人ものファンが来場した。
オープニングセレモニーは、マツダと言ったら間違いなくコレ! なクルマが登場。それは日本車として1991年に初めてル・マン24時間レースを制した787B 55号車だ。その貴重なマシンのオープニングランで2日間のイベントが始まった。なおこの787Bのドライバーを務めたのは、ミスター・ル・マンこと寺田陽次郎氏。


そんな貴重な787Bが2台同時に走っている姿をみられるのはこのイベントならでは。そこにマツダの往年のレーシングカーが加わって一緒に走るとなれば、心穏やかにはいられない。ドライバー側もこれぞ世界を制したロータリー! のレーシングサウンドを堪能してもらうべく半ば本気(?)でホームストレートを抜けていく。

この豪華なイベントはサーキットサファリというヤツで大型観光バスで本コースにイン。その横をレーシングカーが追い抜いていく大人気のアトラクションだ。まるでレースの中にいるような感覚になる。
一方、会場に目を写すとこれまたツボを突いてくるブースが多数。カスタムカーの展示やパーツの販売、人気漫画「頭文字D」とのコラボ企画もあり、どこも人だかりができていた。



そして忘れてはイケナイのがグルメ。コレがなければ金棒のない鬼、クルマ作ってタイヤつけ忘れ的に大切な何かを忘れてない? となってしまうモノ。会場はマツダと相思相愛の広島グルメはもちろん、焼肉からお寿司、BBQ、うどんにカレーに多数のキッチンかーと腹減り人を満足させる豊富なラインナップ体制で迎えてくれる。

そんなこんなで会期中は富士スピードウェイがちょっとしたマツダミュージアムになったのだ。
モノTVかく戦えり〜3時間耐久レース〜
さて。マツダファンフェスタのもう一つの見どころはメディア対抗ロードスター耐久レース(以下メデ耐)。我らがチーム・モノ・マガジンTV(以下モノTV)は今年も参戦。通算3度目の挑戦になり、より上位を目指すのだ。
メデ耐は1989年から始まったロードスターによるワンメークレース。そして「最も長く続いている自動車のワンメークレースシリーズ」としてギネスブックにも載っている。もちろんモノTVも載っている。どうだどうだ。
クルマはタイヤの空気圧以外は一切の変更や調整が禁止されている完全イコールコンディションで、2024年より環境に配慮した低炭素燃料を使用する。燃料は「ENEOS EARTH ONE(E20)」と呼ばれ、ネーミングの通りエネオスから供給される植物由来のバイオエタノールなどを20%混合したモノ。これはスーパー耐久シリーズのST-Qクラスで使用されているモノと同じ。
さて、メデ耐は昨年の第36回大会は筑波サーキットから富士スピードウェイに場所を移しての最初のレースになり、今年も富士スピードウェイでの開催になった。
我らがモノTVの布陣はゼネラルマネージャーの松浦サン、若山サン。ご両名は締め切りや取材といった激務の中、時間を作りチームのマネージメントをしてくれる縁の下の力持ちで、豊臣秀長とか最上徳内といった感じだ。そしてチーム監督は谷古宇サン。谷古宇サンは作戦参謀兼軍師も担当するいわば諸葛孔明か竹中半兵衛かといったポジション。ドライバーは元フォーミュラ・ニッポンのレースで活躍した石川センセー、某メーカーの開発ドライバーの福田サン、そして本webTVでお馴染みの元F1メカにしてレース大好きな津川御大、記録係のワタクシの4人。今回、石川センセーは本webTVでのレギュラー出演が認められエントリードライバーとして参戦する。福田サンは走行時間に制限のある助っ人ドライバーとして参戦し、津川御大はなんと喜寿での参戦だ。
初日は練習走行と予選。その前には入念な作戦会議や各ドライバーのシート合わせ、雑談兼ロビー活動含めた敵情視察からお食事までと走行までにやることは多い。


メデ耐は前出のようにタイヤの空気圧以外は調整できないため、ここ一発! の予選用の空気圧を決定していく。この一つの目標にみんなで向かっていくための知恵絞りや議論が学生時代のノリっぽく楽しい。もちろん「是が非でも表彰台に!」とか「ラップタイム至上主義」的な気合の入ったプロ達のレースは別かもしれないけれど「チームのみんなが安全に楽しめればいいよね」がメデ耐の魅力、ひいてはサンデーモータースポーツの醍醐味だ。といいつつも熱くなってしまうのがクルマ好きの悲しき性でもあるけれど。
今年の作戦は、前回、想像以上に燃料が余ったので●●回転だった制限はアタマの隅っこに置いて、登り坂の続く最終セクションやホームストレートはかなり上まで回してしまおう、という基本方針。そして他チームの情報を元にモノTVも空気圧を再調整。



結果、予選アタッカーを務めた石川センセーが見事ビリ脱出の予選16位をゲットしてくれたのだ。石川センセーはいくら国内最高峰のフォーミュラレースを経験したといっても年1回しか乗らないロードスターで久方ぶりのコースで、かつ安全マージンをしっかり確保して、たった数分の予選で結果を出したことにプロの仕事を見た感じだ。本人的にはもう少し、だと思うけれどチームの一つ目の目標を達成セリ。
オヤヂたちの一番長い日?
翌10月4日は決勝の日。会場の富士スピードウェイは朝から晴天に恵まれ、予選結果によるグリッドに着くと後ろにクルマがいるではないか。昨日の石川センセーの賜物だ。
9時35分。これから3時間の長丁場のレースが始まる。

スターティングドライバーはレジェンド、津川御大。チームの指示通りに周回を重ねて喜寿とは思えない身のこなし。そして2番手はワタクシ。
クルマ好きファッションのひとつの最高峰はレーシングスーツだ。なぜならレーシングスーツには老若男女問わず、その気にさせる何かがある。例えコスプレと言われても。特にヘルメットを被ってコクピットに収まれば、筆者のように普段から抜けた顔つきでも「キリっ」と見える(はず)。16世紀神聖ローマ皇帝でありスペイン国王でもあったカール5世は、ジャニーズ系でも石原軍団系的な顔の造形にも遠く、お世辞にも男前と言えなかったとというのは定説で「ビジュいいじゃん」ではなかったという。しかしティツィアーノ.ヴェチェッリオの有名な絵画「カール5世の騎馬像」はカッコいい。何かたぎらせるモノがある。それと同様筆者のようなボンクラでもレーシングスーツに身を包んでヘルメットを被れば気分だけでも速い。
ピットレーンを後にして1コーナへ。そこから2コーナーまでは気持ち直線ラインでコカコーラコーナーへ。ここは軽くブレーキを当てて速度を落とさないようにクリアする。次の100Rは膨らみ過ぎないように注意しつつヘアピンに備え、やや強めのブレーキで4速から3速に落として300Rへ突入。300Rはほぼ直線感覚でダンロップコーナーへ。ここは突っ込み過ぎないように1コーナー並みのブレーキングで2速までシフトダウン。状況によってはABSを作動させた方が曲がりやすい感じだ。そのまま立ちあがると最大約10%を超える勾配区間が待っている。立ち上がりの2速から3速にして登ると最終コーナーへ。最終コーナーはなるべく早くホームストレートにステアリングを直進状態で入るためにライン取りは重視したい。そうすれば日本でも有数の長い直線(約1.5km)を有効に使える。
数周走ると燃費表示が7.0km/Lに。このままじゃ3時間後のゴールまで持たない可能性も頭をよぎったが周りのチームのペースも大きく落ちていない。なお石川センセーの事前シュミレーションによればロードスターの燃料タンク容量が40Lで燃費が7.0km/Lだと、1周約4.5kmの富士スピードウェイを61、2周できる計算だ。
3番手は再び津川御大。ここで燃費を少し改善したがそれでも7km/L台後半。各チーム昨年の雨天時よりも当然タイムは上がっている。つまりエンジンの回転が高いはず。事実モノTVの作戦もそうだ。ピットにいると無線から入ってくる燃費と残り時間を示す時計と見比べる回数が増えてきた。
次は石川センセーが出陣。石川センセーはさすが安定したラップを刻む。石川センセーが担当して間も無くドライバーチェンジとなるころには「燃料警告灯が点いた」と無線。そして再び筆者になったのだが、燃料警告灯どころか燃料計の針がほぼ「0」に近いところを指している。筆者、街中なら間違いなくGSを探す範疇に燃料計の針がある。しかもここはサーキット。エンジン回転も街中とは比較にならない回転域を多く使う。サーキットゆえのGがかかるからもう少しはタンクにあるのだろうとは思うけれど、完走を考えると気持ちペースを落としてしまった。チームの皆様すいません。
しかし燃料計の針は「0」を指したまま変わらず、助っ人福田サンに。福田サンは回転を落としつつも激走。一定回転を保つように走ってもタイムを若干縮めてくるのはさすが。

燃費は8.0km/L台にのびたというが、残り時間はあと38分。軍師殿は「ガス欠の症状が出たらピットで時間ギリギリまで止めましょう」との作戦だ。しかし石川センセーのシミュレーション通りならあと数周で止まってしまう計算。残りの30分が非常に長い、まさに相対性理論。
実況の「おおっと?」の声でピットのモニターを見るとそこにはコース外にクルマを寄せるゼッケン119番が。ガス欠。燃料が尽きて止まってしまうこと、と思わず広辞苑にも出てきそうな表現になってしまった。モノTVはガス欠になってレース記録には残らないという失態に。どよーんとした空気ながらもコレもレースだから、と早くも来年度を見据えた話を始めるチームの面々。

今回のレースは常勝チームでさえガス欠で止まってしまい、完走できたのは22台中9台というサバイバルレース。ただ、ビリでも完走していればチーム初のヒトケタ順位もありえたのが悔しいところ。それでもモータースポーツって楽しい。
メデ耐のコンセプトはモータースポーツの魅力や楽しさを積極的に発信していくこと。確かにレースは楽しいけれど、色々ハードルが高い。それならばレースではなくてもサーキットを走るのもあり。専門店などで「走行会」とあるモノならばライセンがなくてもサーキットを走れるモノも多い。
サーキットでの高速走行はどうしても敷居が高い、と感じる紳士淑女の皆さまには、マツダが開催しているドライビングアカデミーもオススメだ。それは運転姿勢の確認からウェット路面での急ブレーキ体験、パイロンを避ける緊急回避体験などなど日頃の安全運転にも役立つプログラムが多い。またプロドライバーの運転するロードスターの助手席体験やミスタール・マンの寺田陽次郎氏の座学講座なども用意されている。もちろんサーキットライセンスや競技ライセンスは不要。モータースポーツって楽しい!!

マツダ
マツダファンフェスタ2026
マツダドライビングアカデミー
動画の方も、ぜひご覧ください!


















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