2024辰年ビール大予測!~アサヒ、キリン、サントリーはこう動く!!

サントリー:好調「プレモル」「サントリー生ビール」「PSB」で攻めるサントリー

サントリー社長の鳥井信宏氏(左)とビールカンパニー新社長の多田 寅氏

サントリー社長の鳥井信宏氏、サントリービールカンパニー新社長の多田寅(すすむ)氏が登壇し、サントリーホール小ホールでの会見となったサントリー。

数字面でみれば、2023年ビールカテゴリー販売数量が前年比131%(市場推定107%)と大幅に進捗したサントリー。けん引したのはプレモルとサントリー生ビールだ。

サントリーのビール三兄弟。キャラクターの異なる3本が好調な業績を牽引

昨年春に登場した「サントリー生ビール」の数字が単純に乗っかった格好だが、プレモルもサントリーパーフェクトビールもプラス成長とあり、全体として「ビール好調」を印象付けた。

グリーンアルミを素材に使用した「ザ・プレミアム・モルツ(サステナブルアルミ)」は1月30日より数量限定発売

また手駒の多いのもサントリーの強みと言える。先のビールに加え、ウイスキー、「翠」などのスピリッツ・リカー類、ワイン、RTD、「オールフリー」などのノンアルを展開。「5割以上のユーザーが4種類以上のお酒を飲んでいる」(サントリー調べ)という多様化時代に対応できるとしている。

サントリーは豊富な酒類ポートフォリオが大きな強み

ビールについては「ザ・モルツ」の瓶・樽が3月製造分で終売。そのバトンを「サントリー生ビール」や「プレモル」に託すこととなる。また意外と言っては失礼だが、糖質ゼロの「パーフェクトサントリービール」が飲食店向けにも伸びている。焼き肉や中華、お好み焼きなど、脂っぽい食事のお供として、そのヘルシーなイメージ込みで好評なのだと推察できる。なお「サントリー生ビール」は3月より瓶ビールや飲食店向け樽生も提供。「サン生」にふれるチャンスをグンと増やす戦略だ。

ビールユーザー平均より若年層購入者の多い「サントリー生ビール」。3月より瓶・樽を追加し、飲食店へもアプローチ

ほか、ジンカテゴリーの強化も宣言され、全方位的に攻めの姿勢が目立った。


馬力をかけてビールに注力!!

2026年の酒税改正前に、各社ともビールに注力するのが2024年だ。業界勢力図を左右するのはおそらくキリンの新ブランドとなるはずだが、キリンには主力の「一番搾り」とオリジナルの「ラガー」の二枚看板があり、これらと自社競合しないいかなる個性をもつ新ブランドを生み出すのか、気になるところ。全体のキーワードとしては「ビールカテゴリーの可能性探求」「若年層へのアプローチ」「ノンアル、微アルへのアプローチ」となろうか。

国内外の多種多様なお酒・ノンアルが楽しめる日本は実は「お酒好きの宝島」だ。2024年もワクワク楽しく、お酒を楽もうじゃないか!

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  • モノ・マガジン&モノ・マガジンWEB編集長。 1970年生まれ。日本おもちゃ大賞審査員。バイク遍歴とかオーディオ遍歴とか書いてくと大変なことになるので割愛。昭和の団地好き。好きなバンドはイエローマジックオーケストラとグラスバレー。好きな映画は『1999年の夏休み』。WEB同様、モノ・マガジン編集部が日々更新しているFacebook記事も、シェア、いいね!をお願いします。@monomagazine1982 でみつけてね!

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