お酒博士・橋口孝司の酒千夜 09-4
一度は行ってみたいバーの愉しみ方Vol.03
気軽にシガーも愉しめる“ライオン達の住処、隠れ家” 銀座「ザ・ライオンズデン」


★今回おすすめのお酒
「ベンリアック12年」

今回はザ・ライオンズデン三田店長のイチオシウイスキーをいただきました。味わいが深くて、何杯か飲んだ後でも愉しめる1杯。店長のベストセレクトでした!

※詳しいウイスキー情報はこちら

はしご酒3軒目「ザ・ライオンズデン」の愉しみ方

銀座でのはしご酒3軒目は、ハートマングループの「ザ・ライオンズデン」へ。

2軒目の「ムーンシャイン」から、花椿通りを中央通り方面に進み、左折して西5番街通りに入ります。賑やかな銀座の中心に戻っていく感じです。

*1軒目「D-ハートマン」の記事はこちら

*2軒目「ムーンシャイン」の記事こちら

バーのコンセプトは「ビルの最上階2フロアーに創られた“ライオンズデン(ライオン達の住処、隠れ家)”」。

ビル1階入口にある看板を見ると、7階と8階に「ザ・ライオンズデン」のロゴマークありますが、普通に飲みに訪れた時には、まず7階へ向かいましょう。それはなぜ?については、後ほどご紹介します。

7階でエレベーターを降りると、すらっと背の高い三田店長が、出迎えてくれました。7階には、カウンターとソファでゆっくりできるテーブル席が3つあります。ハートマングループに共通しているオーセンティックで大人の雰囲気の店内には、店名にもなっている「ライオン」も鎮座しています。

カウンターで三田店長のお話を伺いました。

※はしご酒も3軒目なので、私の顔が赤いのはお許しください。すぐ顔に出る体質です(苦笑)。

■おすすめ料理&ドリンク

・ホットケーキ
・プロプリエテールコニャック「フランソワ ペイローLot62」

※詳しいコニャック情報はこちら

フードメニューが充実しているハートマングループの中で、ザ・ライオンズデンで特に人気があるのは、意外にも「ホットケーキ」なのだそうです。いただいてみると、フワフワのパンケーキではなく、生地がしっかりしているタイプのホットケーキでした。私にはなんだか懐かしい味です。シェフが某有名店から作り方を伝授してもらったのだそうです。

一緒に添えられてくるのは、バターと蜂蜜、そして「塩」。この「塩」がポイント!甘さを引き立てながら美味しさがまろやかに伝わってくる感じがして、とてもいい仕事しています。蜂蜜は三田店長の出身地・岩手県の藤原養蜂場から、塩は英国王室御用達「マルドン」の塩、というこだわりも味を引き立てているのでしょう。

合わせるお酒は、コニャックかラムで悩みましたが、プロプリエテールコニャックにしてみました。このコニャックは、濃すぎず、ホットケーキと蜂蜜の甘さとばっちり合いました。

少しお腹が空いている時には、特製ピザもおすすめ。薄めの生地のピザは、焼きたて熱々で提供されます。何人かでシェアしてもいいですね。

■ミントたっぷり「モヒート」

三田店長は、実はカクテルも得意。フルーツを使った創作カクテルも得意ですが、今回は、お店特徴シガーが有名なキューバ発祥のカクテル「モヒート」を作ってくれました。文豪ヘミングウェイが愛したことでも知られ、ミントの香りが爽やかで夏にぴったりのカクテルです。

■ザ・ライオンズデンこだわりのモノ

こだわりのモノは何ですか?と三田店長に尋ねた所、「モノではないのですが・・・」といって連れて行ってくれたのが、8階の“秘密の個室”です。

ここは、一見さんは来ることができない場所。ご紹介のあるお客様しか予約を取らない、1組のみで貸し切りすることができる個室なのです。店名の通りまさに「隠れ家」。

ぐるっと囲むようにソファ席があって、10名~15名で利用できる広さがあります。ゴージャスな雰囲気もあって、2軒目にお邪魔した「ムーンシャイン」とは、違う雰囲気の「隠れ家」です。この秘密の隠れ家が予約できるようになったら、かなりのBar上級者ですね。

■シガーも気軽に愉しもう、日本人が作ったシガーも。

ザ・ライオンズデンには、ハートマングループの中でも、一番たくさんのシガー(葉巻)が揃えられています。お酒を飲みながら、手軽にシガーを試してみることもできます。シガーに興味があったら、気軽にバーテンダーに声をかけてみて。

シガーの中で、私がぜひご紹介したいと思ったのは、有名なキューバやドミニカ産のシガーに加えて、日本人が作ったというプレミアムシガーがあったことです。

「Gota Miyamoto」という名前のこのシガーは、宮本豪太氏がニカラグアに渡り、現地に自社工場を建てて作っているそうです。そのこだわりはとても興味深くて、ニカラグア産のオーガニックタバコ葉を使用し、熟練した職人によって1本1本丁寧に巻き上げられ、シガーに巻かれているリングには、「本美濃手漉き和紙」を使用するというこだわりっぷりなのです。お値段も手頃で初心者にもおすすめのやさしい味わいなので、ぜひ試してみてほしいです。

「Gota Miyamoto」の公式サイトはこちら

ザ・ライオンズデンでは、お酒と一緒にシガーを燻らしてみる、そんな大人のひとときを過ごしてみませんか。

そろそろ夜も深くなってきた4軒目のはしご酒は、“大都会ニューヨーク・マンハッタンの屋上Bar”「ペントハウスガーデン」へお邪魔します。

ザ・ライオンズデン店舗情報
住所:東京都中央区銀座5-5-9オージオ銀座ビル7・8階
電話:03-3571-9910
URL:http://www.heartman-ginza.jp/lions_den/index.html
営業時間:PM6:00-AM3:00
席数:カウンター席8席 テーブル席4席 3席 2席 合計16席
7階は、カウンター席7席 テーブル席4席 4席5席 合計13席
8階は、完全個室 一組利用で10~15席
料金(目安):
<今回掲載したメニュー> ベンリアック12年(シングル)1,000円、フランソワ ペイローLot62(シングル)2,500円、モヒート1,500円、ホットケーキ1,000円、特製ピザ2,000円
<ドリンク>カクテル1,000円~、スタンダートウイスキー1,000円~、1,000円~2,000円が中心。
<フード>マッシュルームとバーコンのセコビア風1,650円、パスタ各種1,650円~など
※サービス料10%、消費税10%別 チャージ料:全席1,500円/人
※営業時間などは変更になっている場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。
※写真撮影時のみマスクを外しております。

  • 株式会社ホスピタリティバンク代表取締役 ホテルバーテンダーから料飲支配人、新規ホテル開業準備室長、運営などをてがけ26年間ホテルに勤務。2008年より株式会社ホスピタリティバンク代表取締役に就任。バー開業コンサルティングなどを手がけ酒類関連団体の顧問、理事を歴任し国内外で講演、セミナーを行っている。ウイスキーバープロデュース・運営(2017-2019)を行う。 シャンパーニュ騎士団「シュバリエ」、ベルギービールプロフェッサー、日本伝統濁酒学博士などの称号を持つ。 2015年からは「橋口孝司 燻製料理とお酒の教室」にてセミナーの開催や、ウイスキーを愉しむイベント「ザ・シークレットバー」も銀座と西麻布にて定期的に開催している。 「ディスティラリーパッケージ1992」を皮切りに、「ウイスキーの教科書」「カクテル&スピリッツの教科書」「本格焼酎名酒事典」「ビジネスエリートが身につける教養 ウイスキーの愉しみ方」などを執筆、「世界のウイスキー図鑑」「世界のベストウイスキー」「ハリウッドカクテル日本語版」などを監修。ウイスキー、カクテル、スピリッツを中心に酒類に関する執筆・監修は26冊以上。 Webでは、「たべぷろ」にて執筆(https://tabepro.jp/author/hashiguchi) 「江崎グリコ お酒の話」を監修(https://jp.glico.com/osake/index.html)
  • https://www.hospitality-bank.com/

関連記事一覧