菊池雅之のミリタリーレポート
アフガニスタンに派遣
C-2って、どんな飛行機?【後編】


ちょっと薄めの青いカラーリングの機体から「ブルーホエール」とのニックネームを与えられたC-2。

C-2に乗ってみた!

 C-2に実際に乗ってみました。美保基地を出発し、隠岐の島を往復する短時間フライトでした。

 搭乗前に、緊急時の対処方法などの安全教育を受けます。そこで、ドッグタグが渡されました。巷では、ネックレス代わりとして、このドッグタグを付ける方も多く見られますが、本来の目的は、兵士に万が一の事態が起きた時、遺体と氏名を符合させるためのものです。この時私に渡されたには、「D-16」でした。受け取るとすぐに首からかけます。

搭乗前に与えられたドッググ。私の番号はD-16だった。

 搭乗は、機体横にあるドアから行います。入ると、荷物を積み込むため、機体の中身は広い空間が広がるカーゴエリアとなります。これまでの空自輸送機と比べ、明らかに広くなっています。機体内側側面には、簡易の椅子が並んでいました。使わない時は、座面を跳ね上げて収納します。これにより、物資輸送の場合は、より多くの車両やコンテナ等が積めるようになります。

機内内部の様子。内壁に沿って簡易の座席が並ぶ。この座席に腰掛ける。

 コックピットへ向かう区画前にトイレがありました。その横にある階段を上るとコックピットです。

 指示された簡易椅子に腰かけます。当然ながら、民航機の座席とは比べ物にならないほど、座面や背もたれは固いです。実は、私はかつて米軍の輸送機C-130(空自も同型機を配備している)にて、往復10時間ものフライトを経験したことがあります。帰宅後、3日間は腰に違和感を覚えるほどつらかったです…。それに比べると、C-2の椅子はまだマシと言えるかもしれません。

機体へのタラップは、機内に収容される。

 いよいよ離陸です。両肩と腰が、がっちりと固定される特別なシートベルトをします。ちょっと圧迫感を感じます。

 飛行中は、民航機のように、「タバコ禁止」「ベルト着用」のサインが点灯していました。飛行中の電光掲示板には、現在時刻が表示されていました。

座席上部には、民航機のように、ベルト着用のサインと禁煙のサインが点灯する。

 機内は思ったより静かです。ただし、これは空自が配備する他の輸送機と比べての感想。残念ながら会話はちょっと困難です。隣の人と話すにも大きな声を出す必要があります。

コックピットへと通じる階段。その階段の隣にあるのがトイレ。

そうこうしているうちに、電光掲示板には「まもなく到着」という文字が流れてきました。機上整備員の方々が、全員のベルトが締まっているかを確認して回ります。そして着陸。タイヤが滑走路を叩く衝撃は、民航機とあまり変わりませんでした。

機内には電光掲示板があり、時間などが表示される。

 軍用機ではありますが、C-2には、機内を快適にすべく、様々な努力のあとを随所に感じました。今度は長時間フライトを経験してみたいです。

C-2に乗る筆者。C-1やC-130と比べて、乗り心地は格段に良くなっていた。
菊池雅之(masayuki kikuchi)
  • 軍事フォトジャーナリスト.。1975年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。講談社フライデー編集部専属カメラマンを経て軍事フォトジャーナリストとなる。主として自衛隊をはじめとして各国軍を取材。また最近では危機管理をテーマに警察や海保、消防等の取材もこなす。夕刊フジ「最新国防ファイル」(産経新聞社)、EX大衆「自衛隊最前線レポート」(双葉社)等、新聞や雑誌に連載を持つなど数多くの記事を執筆。そのほか、「ビートたけしのTVタックル」「週刊安全保障」「国際政治ch」等、TV・ラジオ・ネット放送・イベントへの出演も行う。アニメ「東京マグニチュード8.0」「エヴァンゲリオン」等監修も行う。写真集「陸自男子」(コスミック出版)、著書「なぜ自衛隊だけが人を救えるのか」(潮書房光人新社)「試練と感動の遠洋航海」(かや書房) 「がんばれ女性自衛官」 (イカロス出版)、カレンダー「真・陸海空自衛隊」、他出版物も多数手がける。YouTubeにて「KIKU CHANNEL」を開設し、軍事情報を発信中
  • https://twitter.com/kimatype75