
イタリア大使館貿易促進部が主催する「モーダ・イタリア展 2026年-2027年秋冬コレクション(Moda Italia 2026-2027 Fall&Winter Collections)」が、2月に開催されたので、トレンドのアイテムをいち早く紹介しよう!
今回はイタリア全土から121社が出展。来場者数は1502人にものぼった。会場では、メンズウエアから、レザー製品、バッグ、紳士靴、ファッション雑貨など、2026年-2027年秋冬コレクションが幅広く紹介された。
会場内では、カテゴリーに縛られず、「クラシック・フォーマル・エレガント」、「トレンディ・イノベーション・サスティナブル」、「カジュアル・スポーティ」のテーマ別に、トレンドの新作が配置され、イタリアのトータルファッションの魅力を知ることができた。
見本市の開催を記念して会場では、前回に引き続き、ファッショントレンドリサーチのエキスパートである「Studio Mattori」が独自に監修した、トレンドプレビューが開催された。

消費財アドバイザーを務める、オリエッタ・ペッリッツァーリ氏。
国際的なファッションおよび消費財アドバイザーを務める、オリエッタ・ペッリッツァーリ(Orietta Pellizzari)氏が、今季のトレンドを紹介した。

まず、今季のトレンドカラーは、落ち着いた温もりを感じさせるグリーンやバーガンディーなど、アースカラーが中心! 落ち着いた印象のホワイトも、ベースカラーとして最適だ。

今秋冬のトレンドのひとつが「ヘリテージスタイル」! 過去に人気があったスタイルの復刻やどこか懐かしさを感じることができる、レトロなテイストのファッションのことで、素材と構造によって雰囲気が異なるのが特徴だという。
ツイードやファー、ムートン、コーデュロイ、厚手のウールなどの素材は、アウターウェアの中心となり、冬のテーラリングやスタイリングを形作ってくれる。

レトロな雰囲気を醸し出すウール素材のニットに、叙情的なプリントのライナーシャツをセット。ブーツには、イタリアン・ウエスタンスタイルを合わせて。バッグも、ヴィンテージな印象を感じさせる、ボストンやレザーを合わせて、トータルコーディネイトが完成!


また、ラグジュアリーな「バケーションスタイル」も注目! 重厚感があるコートや、ファー素材のバッグ、暖かみを感じるブーツ、グローブなど、高級リゾート地での冬場のバカンスを連想させるファッションだ。ゲレンデでもタウンでも映える冬ならではのスタイルといえるだろう。

山で使用するファッションを、街用に再定義した、「アフター・スキー」、「アルペン・ニッティング」、「ウインター・ヘリテージ」などのイメージが、トレンドに欠かせないキーワードになると言う、オリエッタ・ペッリッツァーリ氏。

毛皮やレザー、ウールなど、暖かみのあるマテリアルにこだわったコーディネイトも披露された。街でもリゾートでも、ゴージャスな雰囲気を発揮できそう!

会場で紹介された、ムートンをあしらった暖かそうなウィンターブーツ! 保温性に優れるため、寒さが増す冬場に着用したい一足だ。

寒い日にぴったりの暖かくソフトなカジュアルブーツ。その温もりで安心感を与えてくれる。包み込まれるような心地よさで、履きやすいのが特徴だ。


さらに、身体を包み込む暖かみのある毛皮などから派生して、ラグジュアリーでゴージャスな装い「グラマー」も、トレンドになる予感!

外装にスワロフスキーを豪華にあしらった、美しいイタリアの木靴「zoccolo(ゾッコロ)」。キラキラと輝く眩さは、まさに高級感を演出している。イタリアでは、もともと中世貴族の履物として、高潮対策に用いた厚底の履物であったという。

超軽量素材を活用し、どこか近未来感を連想させるデザインから成るテクニカルな装い「クリスプ・スタイル」も人気になりそう!

外装にレザーを使用しながらも軽量で、通勤にも日常にも寄り添うバックパック。エッジの効いたデザインが、どこかテクニカルな印象を醸し出す。スマートなビジネススタイルだ。

機能性に優れるウインタージャケットは、シーンを問わず着用することができることから、今季も人気が高まりそう。

鮮やかなイエローのレザーグローブ。テクニカルなアイテムとして、ドライブに活躍するのはもちろん、秋冬の装いに合わせるだけで個性を演出することができるだろう。
続いて、会場に展示された、2026年-2027年秋冬の気になる新作ファッションを紹介しよう!

「sayyou」
「sayyou」は、イタリアで近年誕生した、若手のシューズブランド。日々の動きに寄り添う、履きやすさが特徴のシューズを多くラインナップする。

1960年代に家族経営の工房として始まり、「エマヌエラ靴工房(Calzaturificio Emanuela)」と「モーダ・イタリアーナ(Moda Italiana)」として、数十年にわたり製造を続けながら成長を遂げ、昨年ローンチされたシューズブランド「sayyou(セイ・ユー)」。

フリース素材を採用した、暖かくソフトなブーツ「Zeus Fleece(ゼウス・フリース)」。履くことで包み込まれるような心地良さを実感することができるのが魅力。

落ち着いたグリーンのアースカラーは、ウインター・レイヤリングにも取り入れやすい。グリッドのきいたアウトソールは、滑りにくい仕様になっている。天候を気にせず履くことができるので、アクティブ派におすすめ!

身体をサポートできるようにデザインされたブーツ「Zeus Atlas(ゼウス・アトラス)」。安定感に優れ、履くことで足元に確かなバランス感覚をもたらしてくれる。長時間快適に履くことができる、履き心地が良いブーツなので、冬場のお出かけに最適!

街中での軽快な動きに応える、サポート力のあるアクティブシューズ「Zeus Control(ゼウス・コントロール)」。安定感があり、足の動きに素直に応える履き心地なので、地面を意のままに操れる感覚、そして体が躍動する充足感を得られるだろう!

大理石を思わせる表面パターンを施した、軽やかで快適なチェルシーブーツ「Eolo Marble(エオロ・マーブル)」。奥行き感のある、印象的な質感がポイントだ。耐水性に優れ自然な履き心地を実現する。

トスカーナ・フィレンツェに拠点を置くファッションブランド「DISCOTEX」。「UBE STUDIO」が、制作を手がけた。シルバー、ブラック、グリーンなど眩く輝く美しい木靴が揃う。

昔ながらの伝統的な木靴も、ダンスを踊れそうなゴージャスなアイテムに見事に昇華!

スワロフスキーのリサイクル素材やデッドストック素材のみを外装に使用している。

「DISCOTEX」
「DISCOTEX」の2人が、プロモーションのために来日した。「日常的に履きやすい、とっておきの製品を、トスカーナから世界へと発信していきたい」と語る。
イタリア・トスカーナ州のエンポリに、1948年に創業したアウターファクトリー「landi」。「KIMONO-RAIN」は、「イージーライフ」をコンセプトに作られたコレクションだ。


「landi」
「KIMONO TECHNICALWARM」は、和のテイストを感じることができるアウターだ。一見スポーティーなアウターウエアだが、取り外し可能なフードが付いており、フードを取り外すと、まるで着物のような洗練された装いに!

同様に和のテイストを用いた「KIMONO-RAIN」の「BIKERシリーズ」にも注目! ボンバージャケットが、大人の余裕を感じるスタイリッシュなスタイルに進化している。

重厚感がありながらも、着物のシルエットを備えた、モダンなデザインが印象的だ。着脱時には肩にかけることもできる。(※モデルは、「シモーナ・ボナッチ」のアレッサンドロ君。)
マルケ地方の伝統と職人技が宿るアパレルブランド「Simona Bonacci(シモーナ・ボナッチ)」の秋冬コレクションは、ユニセックスなアイテムが揃い、独自のセンスが光る。それぞれに、イタリア製ならでは時代を超えた、“エレガンス” を体現しているという。
ナイロン素材を採用した、ボンバージャケットは、防寒性や耐久性に優れることから、秋冬のカジュアルな装いにお勧め!

ファエイクファーのコートは、ロング丈で身体を包み込んでくれるので、日常使いに最適。ブラウンカラーで落ち着いた雰囲気を演出してくれる。

柔らかな触り心地が特徴のエシカルなフェイクファーを使用。バリエーション豊富で、ホワイトやライトグリーンなど、トレンドカラーもラインナップ!
ちなみにモデルを務めてくれた、「シモーナ・ボナッチ」のアレッサンドロ君は、なんとイタリアでは俳優として活躍しているそう! モデル経験もあるそうで、ポージングも様になっている。「Landi」のモデルも務めてくれた。
続いて、2009年に、マルケ州に創業したシューズブランド「La Scarpetta di Venere(ラ・スカルぺッタ・ディ・ベネーレ)」を紹介しよう。


ベジタブルタンニンなめしのレザーを使用し、全て丁寧に手作りしたというメイド・イン・イタリーの個性的なシューズが揃う。

伝統的な技法を用いて作られたレザーシューズながら、靴底には防水性・耐久性に優れたアウトソールが装備され、天候を気にせずに履くことができるのが魅力だ。
“帽子の街” として知られる、マルケ州のモンタッポーネ(Montappone)で、1973年に誕生した帽子ブランド「Marini Silvano(マリーニ・シルヴァーノ)」。5世代にわたって、受け継がれてきた手作りの帽子を伝統的な製法で製造している。

今季のイチオシは、冬場のリゾートをテーマにしたウール素材の暖かそうな帽子。アルプス山脈や雪の結晶、スキーなど、ウインターバカンスを表現した愛らしい刺繍が施されている!

イラストは、なんとひとつひとつ丁寧に手縫いで刺繍されたものだ。刺繍、ステッチ、裾上げ、そしてアクセサリーといった細部へのこだわりが、製品に仕立ての良さと高級感を与え、“ハンドメイド” ならでは職人技を継承している。

現在代表を務める、ナイーダ・マリーニ(Naida Marini)氏。「今季のトレンドは、帽子と三角形のスカーフの組み合わせです。セットで身に付けることで、お洒落な雰囲気を纏えますよ!」と話す、マリーニ・シルヴァーノ代表のナイーダさん。


ウール素材でできたスカーフは、トレンドのバーガンディカラーもラインナップ! 秋冬のコーディネイトのポイントになるだけでなく、肌寒い時にさっと身に纏うことができるのが魅力だ。くるくると小さくまとめて収納できる、コンパクトなサイズ感も嬉しい!
1978年に、起業家Paolo Lauriola(パオロ・ラウリオラ)氏が、メンズパンツのデザインと製造に特化した会社として、プーリア州フォッジャ(Foggia)に設立したブランド「KAMAR(カマール)」。


「KAMAR」
暖かみあるウール素材を用いて丁寧に仕立てられた、高品質なパンツが揃う。いずれも、イタリアのテーラリングの伝統を継承したもので、タイムレスかつエレガンスな魅力を放つ。デザインは、ディテールにもこだわって作られている。


フォーマル仕立てのものから、身体に自然にフィットする細見シルエットのカジュアルスタイルまで、多様なフィッティングのパンツが揃うので、是非、お気に入りの一着を見つけてほしい。
イタリアのモンツァにて、1970年に創業したベルトブランド「PAOLO VITALE」。全てをイタリアの自社工場で生産している、デザインや素材選びにも優れた、メイド・イン・イタリーブランドだ。

細長いレザーを交互に手編みする、イタリアの伝統技法「イントレチャート(Intrecciato)で編み込まれた、スエード素材のベルト。
ざっくりとした編み地ながらも、30mm幅の製品なので、コンパクトな仕上がりに。上品さの中にカジュアルな要素をプラスしたベルトだ。(26I08231 想定価格4万8000円前後)

シボ感のある牛革に独自の染色を施し、メランジ調の秋冬らしい表情に仕上げたベルト。筒状の製品仕上げで、ウエストへの馴染みも良いのが嬉しい!(26C03261 想定価格2万7000円前後)
1955年に、トスカーナで、馬具を手がけるファクトリーとして、創業したブランド「BOLDRINI SELLERIA dal 1955」。

世界中から愛される、イタリアの上質な植物タンニンなめしのバケッタレザーを使用した、コレクションを展開している。

今季は、アースカラーを中心とした、トレンドのヴィンテージ風のスエードバッグに注目!

スエードコレクションの新作のトートバッグは、ユニセックスに使える使い勝手の良いサイズ感。クタッとした仕上がりがリュクスな印象を与えてくれる。(1228 想定価格8万8000円)

たっぷりとマチがある作りで、内部にポケットもあり、嵩張る小物も容量を気にせず収納できて、機能性も高い。

ブランドのロゴを配した、ラウンド型のシルバーのチャームが、キーポイントとして、バッグに洗練された雰囲気を与えている。

スエードコレクションの新作。秋の装いにぴったりなイエローのワンショルダーは、スエード素材なので派手になりすぎず上品な印象に。便利なポーチ付き。(1219 想定価格8万2000円前後)

ショルダータイプは、トレンド感がある深みのあるイエロー。くたっとした、スエードバッグの柔らかさも楽しめるアイテムだ。同じ素材で作られた、小物を収納できるポーチも付属。

すっきりとした横長のスクエアシルエットながらマチがあるので、収納力にも優れており使いやすそう!

ブランドの良さをしっかり伝える、ヴェインテージテイストのボストンバッグ。細部に造りの丁寧さを感じさせる。(1174Bis 想定価格9万円前後)

中身はマチも充分にあり、日常的な荷物を収納することができる。ビジネスもカジュアルにも活躍しそう!

オリーブ色のスエードがトラッドなムードを醸し出す。サイドの金具を調整すれば幅を調節できるので、用途や荷物の容量に応じて使い分けることができて便利! 秋冬の装いにプラスすれば、さり気なく個性を表現できそう。
会場では、開催を記念してレセプションを開催。主催者であるイタリア大使館 貿易促進部のジャンパオロ・ブルーノ(Gianpaolo Bruno)貿易促進部 部長が登壇し、挨拶を述べた。

「イタリアのアルチザン精神を体現する出展企業が一堂に会し、世界の見本市に先駆け、コレクションが発表される本展示会は、いち早くイタリア・ファッションの動きをチェックできる場として、業界でも注目を集めてきました」
「前回に続き韓国、台湾、オーストラリア・ニュージーランド、香港から招聘バイヤーを迎えました」
「トータルルックに必要な全てのアイテム、アパレル、ファッションアクセサリー、レザー製品、シューズをひとつの展示会で紹介することで、メイド・イン・イタリー製品の真髄ともいえるイタリアン・エレガンスをお伝えすることができると自負しています」と語る、ジャンパオロ・ブルーノ貿易促進部 部長。

レセプションエリアでは、DJブースが設置され、イタリアン・エスプレッソや、ワインなどが提供され、出展者、来場者ともに楽しめるイベントとして、大盛り上がり!

また、日本のファッション業界に影響力のあるインフルエンサーも来場し、それぞれの魅力を通して展示会を盛り上げた。

FORZA STYLEの編集長 干場義雅氏も、会場に登場!
「今季のイタリアンファッションは、シンプルなデザインで、ラグジュアリー感があり、グリーンな要素が重要になっています。特に、『クオリティ・コンシャス』なブランドが注目されています。会場では、カシミアやシルクなど、高品質な素材を用いながらも、価格の均衡が取れたブランドが多く揃ったと思います」と語る、干場氏。
ファッションディレクターを務める干場氏は、自身も、素材にこだわったオリジナルブランドを多く手がけている。「K-3B(ケースリービー)」は、北陸の繊維メーカー・カジナイロンの最先端テキスタイルを使った、高機能なセットアップブランドだ。
100年以上の歴史を持つ日本の老舗生地メーカー「ソトー」と提携し、超高機能な「動ける」セットアップやコートを展開する、ラグジュアリージャージーブランド「MOVB(モーヴ)」も手がけている。
また、「シルク30%×カシミア70%」の極上素材を使った、大人向けのラグジュアリーニットブランド「30/70(トレンタセッタンタ)」、オリジナルなシューズブランド「WH」も手がけるなど、様々なブランドを展開している。
「世界では、日本の高品質な素材に注目が集まっています。イタリアでも高く評価されています。日本のモノづくりのクオリティも、高めていきたいですね」とも語る干場氏。
さらに会場では、日本のトップスタイリストが、出展社のアイテムをセレクトし、日本のマーケットにむけたコーディネイトを提案!


会場内の撮影エリアでモデルがアイテムを着用し、イタリアファッションの魅力を最大限に表現!
撮影した写真は、イタリア大使館貿易促進部の公式サイト と当貿易促進部公式インスタグラムで公開されているので、この機会にトレンドのルックをチェックしよう!

秋冬の到来が楽しみになるような、スタイリッシュなアイテムが多く揃った、今回の「モーダ・イタリア展」。いずれもトレンドのアイテムでありながらも、長く愛用できる上質なものばかりなので、ここでチェックして気になるものがあれば、是非身につけてみてほしい。伝統技術と革新性が織りなす、イタリアの卓越したファッションの魅力を、実感することができるだろう。
イタリア大使館 貿易促進部
※この展示会は業界関係者向けで一般の方は入場いただけません。




































