ウマのクルマといえば⁉
本年は午年。株式相場では「尻下がり」と言われているけれど、なかなかどうして。しっかり跳ねる馬もある。そんな跳ね馬のロゴでお馴染みなのは、やはりフェラーリだ。

フェラーリといえばF1。元々が生粋のレーシングチームで熱心なファン曰く市販車はオマケ的なモノ。もちろん市販車はレーシングカー譲りのハイパフォーマンスを誇るモデルばかりだが。そのマシンに輝くのは黄色地に黒い跳ね馬。これをカッコイイと言わずなんと言おう。
同社の本流でもあるモータースポーツ部門は最近はF1だけでなく世界耐久選手権にも参加しているスクーデリア・フェラーリ。スクーデリアはイタリア語で厩舎。エンブレムの馬と共にウマ濃度高めのメーカーなのだ。
さて、そのフェラーリの御印でもある黒い跳ね馬。多分こうだったんじゃないかな風に語ると1923年、アルファロメオのドライバーとしてレースで圧勝したエンツォ・フェラーリの祝勝パーティーの一席。そこで邂逅したのがバラッカ伯爵夫妻だ。夫妻にはフランチェスコという息子がおり、彼はイタリア空軍の撃墜王として名を馳せていたがパーティの5年前に戦死してしまった。バラッカ夫妻がエンツォに息子が所属していた空軍のトレードマークを使って欲しい、と差し出したのが今もクルマ好きの間で至宝とも呼ばれるエンブレムの始まりとも言われる。2022年にはブランド初の4ドアSUVモデル、プロサングエもラインナップに加わりより魅力を高めている。

そしてフェラーリと双璧をなすウマを使ったエンブレムのクルマといえば、ドイツの雄ポルシェだ。生粋の技術人でもあるフェルディナント・ポルシェが1931年に設立し、1948年から自動車の自社生産を開始したブランド。
クレストと呼ばれるエンブレムの中央には馬がいる。その馬の上にはSTUTTGART(以下シュトゥットガルト)の文字。これはポルシェの本拠地、シュトゥットガルトの公式紋章になる。シュトゥットガルトはドイツの南西部にある州都でメルセデス・ベンツの本社もある。ポルシェのその紋章の周りを彩るのが赤と黒のストライプ様の模様と鹿の角の模様。これらはホーエンツォレルン城で有名なヴュルテンブルク・ホーエンツォレルン州の伝統的な紋章に由来する。

なお今や世界中で幅を効かせるハイブリッドカーを世界で最初に作ったのはポルシェで1902年のこと。そして現在はハイブリッドカーから純EVまでラインナップし、人気のSUVマカンにはガソリンエンジンとBEVを用意している。

もう一つ忘れてはイケナイブランドはアメリカに。それは老舗フォードがリリースするマスタングだ。コチラはブランドロゴではなく車種のロゴになるけれど。

全世代中でも購買層が多くなるアメリカのベビーブーマーたちが免許を取り出す1960年代から70年代にかけて低価格ながらもスポーティさを兼ね備えたクルマ、ポニーカーと呼ばれるジャンルが流行った。ポニーは本格的な乗馬を習う前の段階の小型の馬、つまり最初に手にいれる馬という意味からクルマに使われた愛称。その中でも高い人気を誇ったのがマスタングだ。ポニーカーと呼ばれていても同車は「野生馬」を意味し、今もハイパフォーマンスモデルを作り続けている。なお日本に正規輸入されていた当時はグリルやフェンダー、ホイールキャップなどに馬のロゴが入る「ポニーパッケージ」という「馬だくさん」のオプション名があった。
残念ながら現在は正規輸入車は無くなってしまったが、クルマに惚れ抜いた専門店が最新モデルを輸入・販売している。最新モデルでも世界的にも数少ないNAで500PSを誇る5リッターV8エンジン搭載車も健在だ。

日本にもあった「ウマ」のクルマ!
では干支の国ニッポンにはないのか!? となるがジツは日本にも馬のネーミングを持つクルマがあった。三菱自動車のコルトがそれで、コルトは英語で「仔馬」だ。それまでの車名だった500からマイナーチェンジで一新、1962年にコルトの名を冠したクルマを発売。コルトは三菱ブランドの主力ネーミングでギャランやギャランGTOもデビュー当初はコルトを名乗っていた。今現在日本市場では2002年デビューの5ドアハッチバックが最終モデル(編集部注:2013年に販売終了)になっている。

他にもあるウマとクルマの関係
19世紀後半に移動手段が馬車から自動車に転換して1世紀。馬車時代の名残かクルマの力強さを表す馬力っていうの言葉は今も使われている。基本的には馬1頭の力を1として出力の大きさを示す単位であるが(編集部注:定義は1秒間に75kgの物体を1m動かす仕事量です)フランス馬力とイギリス馬力がある。多くはメートル法を使ったフランス式を採用。ちなみにドラえもんは129.3馬力といわれている。
他にはモータースポーツのパドック。サーキットなどでピット裏の広いスペースのことなのだが、元来は競馬場で競走馬の下見場になる。競馬場といえば競走馬。競走馬にもクルマの名前や縁のある地名が入っているものも多い。昔でいえばレガシーワールド、キョウエイマーチ、アストンマーチャン、サイレンススズカなどなど。サイレンススズカはトヨタカローラ三重の役員がオーナー(馬主)を務めていた。
馬つながりで、「じゃあ、オイラは戦国武将のごとく馬で登城、いや出勤するか!」と思ったガッツある読者の皆さま。意外に可能かもしれない。馬は自転車と同じで軽車両扱いになり、免許不要。免許がないだけでハードルは下がるけれど、ただし軽車両ということで道路交通法が適用されるのだ。当然飲酒運転(乗馬)、スマホ操作、2人乗りは禁止だし、二段階右折もする必要がある。また就業規則に馬通勤禁止とうたっていなければOK。
皆様の本年もウマくいきますように。今年もモノwebをよろしくお願いいたします。


































