シヤチハタ 手洗い練習スタンプ おててポン

シヤチハタ
充分な手洗いができているかどうか不安な人は、これで手洗い時間の感覚をつかみましょう!

 

 

 うがいと手洗いの励行――コロナ禍のいま、帰宅したら奥さんや家族から「おかえり、はい手を洗って!」と、口うるさく言われている世のお父さんたち、少なくないことでしょう。

 外から帰ったら手洗い、というのは皆さん小さい頃から習慣化しているでしょうし、その重要性は子供時代からの教育の中で刷り込まれているはず。ところがこの“手洗い”、大人になるにつれて徹底出来なくなる人が多くなります。チャチャッと指先を濡らすのは手洗いではありませんし、ソープをつけて手を1~2回ぐるっと回して水に流すのも、手洗いではありません。そんなんじゃ、菌やウイルスを排除することはできないんですよ。

 ということで、いま注目したいのがインキ浸透印で知られるシヤチハタさんの「おててポン」という製品。実は手に押すハンコなのです。「はて、ハンコを手に押してどうする?」と思われるでしょうが、これ、手のひらにスタンプした印影を、市販の石鹸でしっかり洗い落とすことで、楽しみながら手洗いの練習ができるという製品なんです。まだまだ手洗いがちゃんとできない子供たちのために開発された製品なのですが、大人が実際に使ってみると、手洗いはこれだけ時間をかけてしっかりやらなければならない、ということを思い知らされるはずです。

 使い方は簡単。キャップを開けて、乾いた手のひらにスタンプするだけ。後は洗面所の石鹸でバイ菌の絵が消えるまで洗えばいいだけです。小さい子供がいるご家庭や、スポーツなどの習い事や部活でドロドロになって帰って来るお子さんがいらっしゃる場合は、汚れや水濡れをあらかじめ拭いてから、乾いた手にスタンプします。「よ~く手洗いしなさい!」って子供に言っても、子供はその「よ~く」の加減が判らないもの。具体的な手洗い作業の目標として、バイ菌の絵が消えるまで手を洗う、というのは実に理に適った方法だと思います。

 インクは安全性に配慮した食用色素を採用。身体に悪い成分などは含まれていないので安心。ただし、スタンプから30秒以上経過すると、印影が落ちにくくなるのでご注意を! ちなみに、スタンプされる印面は、2種類のバイ菌キャラクターで、約1000回のスタンプが可能です。

 シヤチハタさんによると、2019年の発売時は年間約1万個だったそうですが、新型コロナウィルスの感染防止で手洗いの重要性が高まったことから、2020年1月~6月の上半期だけで、約20万個の販売数を記録。半期で前年の20倍を売り上げました。さらに、この「おててポン」以外にも、ポンシリーズには「おむつポン」や「お着替えできるポン」という製品もラインナップされています。託児所や保育園などで保育士さんの手を煩わせることなく、「ウチの子のおむつはこれです!」と判ってもらえたり、下着やくつ下を前後逆に着ないように子供たちが判りやすい目印となるスタンプなど、これまでにない、インキ浸透印の技術を活かした商品開発に注目です。

シヤチハタ

小さい子供には、目標を持たせて何かをやり遂げさせる。そして目標を達成したら、思いっきりほめてあげる。手洗いひとつでも、それは大切なこと。

 

 

シヤチハタ

本体カラーはブルーとピンクの2色。ブルーの印面はばい菌01、ピンクの印面はばい菌02と、異なるキャラクター。

 

お値段はそれぞれ一つ550円。
シャチハタ https://www.shachihata.co.jp

  • 1982年より㈱ワールドフォトプレス社の雑誌monoマガジン編集部へ。 1984年より同誌編集長。 2004年より同社編集局長。 2017年より同誌編集ディレクター。 その間、数々の雑誌を創刊。 FM cocolo「Today’s View 大人のトレンド情報」、執筆・講演活動、大学講師、各自治体のアドバイザー、デザインコンペティション審査委員などを現在兼任中。

関連記事一覧