歩くことが楽しく、ラクになるKEENのウォーキングサンダル ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑94

KEEN WK450 サンダル

ようやく暖かい気候がやってきて、外に出るのが楽しい毎日。文字通りドアの外に出たらすべてがアウトドアというのがKEENの考え。外に出て歩くことは楽しいし、心と身体の健康を維持するためにも大事なことだということは分かっているつもり。その「歩き」に着目したのが今回のKEENのWKシリーズ。春夏に最適なWK450サンダルの偏愛っぷりを語りたい。

私は、KEEN(キーン)のWK450(ダブルケーフォーハンドレッドフィフティー)を愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

環境に配慮しながら、新しい試みをし続けてきたKEEN

KEENは2003年に創業した、アメリカのオレゴン州ポートランド発のアウトドア・フットウェアブランド。登山、ウォーキング、キャンプなどで大活躍するサンダル、ブーツ、スニーカーを作っていて、ストリートで映える、紐で編まれたようなデザインのUNEEKという革新的なサンダルは2014年に登場し、今年で10周年のアニバーサリーイヤーだ。

ブランドとして「KEEN EFFECT」というスローガンを掲げていて、かねてより環境のことを考え、素材作りから靴の箱までリサイクルできるモノになっている。また、地球環境保護や災害支援なども積極的に行っているのもファンであればご存じだろう。

上から見るとウォーキング向けのサンダルに見えないほど美しいデザインだ。

男性の1日の平均歩数は20代をピークに年々激減していく

どちらかというとトレッキングやキャンプといったアウトドア向けのフットウェアブランドだったが、こちらのWK450というサンダルは、歩きに特化したウォーキングサンダルだ。歩くことが重要だということはおそらく誰もが分かっているはず。ちなみに厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」によると、1日当たりの平均歩数は、男性が6,793歩、女性が5,832歩となっている。年代別にみると、男性は20歳代(8,301歩)、女性は50歳代(6,841歩)で最も高くなっているというデータも。(引用元:生命保険文化センター2019年)2009年の日本人の1日当たりの平均歩数は、男性が7,011歩、女性が5,945歩とのことなので、男性に関してはここ数年で300歩ほど減っている計算だ。

コロナ禍以降はリモートワークもできるようになり、打ち合わせもオンラインでやることがほとんど。スマホやタブレットの進化も著しく、家から出歩かなくてもいい環境になっている。僕も以前は対面の打ち合わせが当たり前だったが、ここ最近はGoogle Meetで打ち合わせすることが多くなっている。

弧を描くアウトソールの形状が歩きやすさを生み出している。現代は、歩くことが楽しくなるシューズが必要だ。

骨折から気付かされた「歩くこと」の楽しさ

こちらのWKシリーズは、2023年に発売されたWK400がスタート。これを作ったきっかけは、ウィンタースポーツでの骨折だったらしい。開発者のローリーjrさんは2カ月間動くことができず、気持ちがすさんでいたところ、「歩くこと」の重要さに気付かされたという。歩いていると、心が癒され、気持ちが明るくなり、ストレスが減り、よりクリエイティブになれる。そこで、歩行について化学的研究を進め、シューズのアウトソールの曲率に着目。動作研究の結果、人は歩行するときに一定のカーブを描いていることが分かった。

WKシリーズは、アウトソールがタイヤのように丸くなっているのが特長だ。ソールユニットの名前は「KEEN.CURVE」キーン・カーブ。

こちらが2023年に発売されたWK400。ボリューミーなアウトソールが目を引く。

3年の歳月をかけて、実地試験によって、様々な試作品を作ってきた。プレートテクノロジー、曲線の形状、クッション性の適切なバランスをテストし、耐久性、パフォーマンス、クッショニング、歩き心地、フィット性のすべてを満たしたものがWK400だったのだそう。400という数字は、半径400mmのこと。

歩くときに足が円のように動くことに着目し、最も効率よく動かせる半径が400mmという答えとなった。そこから歩く速度、日常生活、スニーカーのように履きやすくといったニーズに応えるカーブが450だ。

ウォーキング向けなのに見た目がカワイイ!

よくあるウォーキングシューズはどうしても見た目的に地味になっていってしまう。さらに、高齢者の履き物というイメージが拭えない。ところが、WK400はデザイン性やKEENイエローのカラーリングが素晴らしい。思わず歩き出したくなるようなスニーカーだ。今年、さらにファッションにも合わせやすく、アウトソールが少しだけ緩やかになり、WK450シリーズとなって登場したのがコチラ。シューズタイプもあるが、僕がお気に入りなのは夏におすすめのサンダル版。

アウトソールは、半径450mmの一部を切り取ったところのカーブがそのままあしらわれている。

足にかかる運動エネルギーを効率的に使用し、もっと遠くへ歩くことを可能に!

この革命的なサンダルは履いた瞬間に足を運びたくなるほど自然に転がっていく。ここ最近、ランニングではミドルフット、フォアフットと足先の着地がトレンドだが、歩くことに関しては、かかとから入って、つま先に抜けるとスーッと足が前に出て、ぐんぐん進むことに気づくだろう。意識しないとこの進む感覚は抜けてしまうが、このサンダルを履いたら、前に歩きたくなるのである。

接地する部分はどちらかというと街向けだが、公園などの不整地も行ける。

地面と接するアウトソールの底面は、WK400のほうがアウトドア寄りで、こちらのWK450のほうが街寄りだと思う。その分、カジュアルに履けるということ。ふっくらしたクッション性の高い履き心地で足裏にも優しい。また、分厚いソールはちょっとだけ背が高くなっていい。(でも、シークレットシューズではない)

サンダルタイプなので脱ぎ履きもしやすい。

WK400はシューレースを結ぶタイプだが、こちらはコードを引っ張るタイプなので、脱ぎ履きが圧倒的に楽ちん。繊維廃棄物をリサイクルして作られたアッパーは、通気性に優れ、柔らかいので締め付け感もない。また、雨の日に濡れたとしても安心。速乾性にすぐれるメッシュライニングが採用されているからだ。

僕が大好きなインソールが外せるタイプ!これでないとお掃除ができないもの!

インソールもKEENらしい天然原料による抗菌防臭加工のEco Anti-odorで臭くならない。弾力性のある発泡素材使用が柔らかくてふんわり。書いてある文字はPFCフリーとか、他人のために立ちあがろう! とか、KEEN EFFECTマークなどスローガンが入っているのも面白い。

つま先保護のトゥプロテクターもちょっとだけ付いている。

KEENのお家芸と言われるつま先保護素材もほんのちょっとだけ付いている。もっとつま先保護の範囲が広いタイプは以前ご紹介したNEWPORTのほうだ。汚れが目立つので好みが分かれるが、個人的には白いソールも好み。

かかとに付いているひっぱりタブも脱ぎ履きしやすさを手助けする。

かかとに付いているタブは脱ぎ履きするときに使ってもいいし、リフレクターになっているので、バックパックにカラビナなどで引っ掛ければ、夜間視認性にも一役を買う。

見た目がでっかいので重そうに思うだろうが、じつは337gと異次元に軽量だ。

歩きやすく、ファッション性が高く、ポジティブになれるサンダル

今までのウォーキングシューズは歩きやすさの機能面に注力し過ぎて、デザインは二の次で、重たいレザー素材の物が多く、メンテナンスもやや面倒だった。ところがこちらは軽く拭く程度で長く愛用でき、なにより見た目がカワイイのがいい!

これを履けば毎日の通勤通学で歩くのがハッピーになるだけでなく、長時間歩いても疲れ知らず。それでいてファッションとしても楽しめる1度で3度美味しいサンダルなのだ。(サンダルだけに!)

KEEN WK450サンダル(ダブルケーフォーハンドレッドフィフティー)


価格:1万8150円
仕様 
【重量】337g
【カラー】Martini Olive/Plaza Taupe(着用商品)、他にBlack/Blackもある

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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