たぶんモノマガWEB愛読者の皆さんのお子さんは中・高あるいは既に社会人かと思いますが、昨今の晩婚化により両親も高齢化……つまり、読者の皆さんの中にも「実はウチの子これから小学生だよ~」なんて人がいるぞきっと! というわけでこだわりパパさんのモノ選び第一関門、ランドセル問題に切り込んでみましょう!
文/モノ・マガジン編集部
2010年代は特にアベちゃん政権下での謎の好景気ゆえか、晩婚化による一人っ子が増えたためか、元気なシニア増加でオサイフが増えたためか、とにかく、高級ランドセルが話題になることが多かった。「本革製10万円超え!」などは当然で、それでも予約しないと買えないことも話題に。これを総じて「ラン活」という。
「6年間使うのだから長持ちするものを」「せっかくだからいいものを」といった気持ちからの選択かと思うが、他方、「子供はすぐ成長するのだから買い替え前提で適正サイズを」「本革は重過ぎる」といった正論も。
学生用水着メーカーのフットマークでは「身体への負担を軽減する機能や工夫を追求」したランドセル「ラクサックジュニア」を2020年から展開している。
こちらはラクサック ジュニアの最新作「ラクサック ジュニア プラス100㎝」。シリーズ最小サイズ。両肩のストラップ取付位置を下げ、両脇のストラップ位置を内側に移動することでより小さな体格への密着度を向上させている。※モデル身長104㎝。
「自分自身が小柄、かつ二人の子供も小柄ということから、体格に合ったサイズや重さのランドセルの必要性を感じたのがきっかけでした。この「ラン活」経験から考案したランドセルがラクサック ジュニアです」と、開発担当の佐野玲子さん。
昨今の小学生の教材はページ数増加、判型の拡大、タブレットなど端末の追加など、点数が増えている。学校に教材を置いて帰る「置き勉」も始まっているとはいえ、家庭での予習復習もあり、結局はまるごと持ち歩く子が多いのが実態だ。
特に小学校1~3年はまだまだ体格が小さい。後ろから見ると「ランドセルが歩いているよう(笑)」と微笑ましくもなるが、いやいや、子どもにとっては苦行そのもの。学校に行きたくなくなる「通学ブルー」という言葉もあるくらいだ。
「ラクサック ジュニアの最大の特長は、教材を入れて背負った時に軽く感じること。これは登山ザックの「重量物は身体に近いところに固定する」というノウハウの応用です。またできるだけ身体に合った(密着性を高める)ランドセルを選べるよう3サイズ展開としたことも特長です。」(佐野さん)
近年ではラクサック ジュニアのような布製ランドセル(ポリエステル製、ナイロン製)が人気だという。モンベル、イオン、ニトリ、ワークマンなどの新規参入により、そのメリットの理解が進んでいるのだ。共通特長は、革製に比べ軽量で、リーズナブルであること。
モンベルも人気!
わんパック14/価格1万4850円(4色展開)
複数のサイフに支えられ高級化まっしぐらだったランドセル界に、布製ランドセルという新勢力が現れた。その背景には、キャンプや野フェスなどでバックパックに馴染みのある、両親世代のアウトドア嗜好もあるはずだ。
ちなみに佐野さんによれば「カラーは5~7色ありますが、3サイズとも一番人気は黒で、これは男女とも選びます。ほか人気カラーはラベンダーやアクアで、ディズニーなどのアニメの影響かと感じます。また想定より出ていないのが赤です。ジェンダーレス化の流れでしょうか」
ランドセルを研究すれば、未来のヒットが見えてくる⁉ いまランドセル戦線異状アリなのだ!
●ラクサック ジュニア/小サイズ価格9900円、大サイズ価格1万1000円(いずれも5色)
●ラクサック ジュニア プラス/小サイズ価格1万6500円、大サイズ価格/1万7600円(いずれも7色)
●ラクサック ジュニア プラス 100㎝/価格1万6500円(5色)
ラクサック公式ホームページ
問い合わせ:フットマーク 電話:0120-210-657