ようやく8代目が日本に入ってきたゾ
VW ゴルフ eTSI Rライン


 世界コンパクトカーでも広い室内選手権やお値段以上の乗り心地世界一大会など実際にあるかは微妙だがそういった競技(なのか?)で常にトップを走るディフェンディングチャンピオンのVWゴルフがついにフルモデルチェンジ。本国では2019年から発売されていたが、ようやく今夏に日本に上陸。ゴルフとしては8代目になる。

 VWゴルフ。それはコンパクトFFハッチバックの世界的なベンチマーカー。今回の価格改定でそれまでエントリーモデルで受注生産扱いだったeTSI Active Basicがカタログモデルになり、車両本体価格295万9000円から手に入れられるようになった。試乗車はラインナップの中でもスポーティに振ったRラインで、専用パーツが奢られている。

 さて10月現在日本へ導入されているモデルに用意されたエンジンはアクティブに搭載される1リッター直3(110PS、200Nm)とスタイル、Rラインに納まる1.5リッター直4(150PS、250Nm)の2種。試乗車は後者の方だ。

いずれも48Vマイルドハイブリッド採用。毎度乱暴な表現だがマイルドハイブリッドはプリウスなどのハイブリッドほど気合いの入ったハイブリッドではないからゼロ発進からのEV走行はできない。だからマイルド。アイドリングストップ時の再始動や発進加速時のアシストにとどまるモノ(編集部注:発進時のアシストをしないクルマもあります)。このマイルドハイブリッドがゴルフにぴったりなの。ゴルフ8にも採用されるDSGは微速域のミッションのギクシャク感が若干のマイナスポイントだったが、それがマイルドハイブリッド化で解消されたのだ! 

さてもうひとつの話題はクラス最強の誉れ高いインパネのデジタル化だ。

筆者のようなアナログ人間が想像する昔ながらのスイッチボタンっぽいのは、見当たらない。これはもしかすると取り扱い説明書を熟読しなくては、メーターまわりの操作がおぼつかないかも、と不安になったが感覚的でも大丈夫だった。どうしても慣れが必要だったのはステアリングに設けられたタッチスイッチとまたナビを含めたセンターディスプレイ下のタッチスイッチのふたつ。

ステアリングのソレは押しすぎたり、ディスプレイ下は見えにくかったりしたためだ。

 先進の安全運転支援システムも充実している。モデル初搭載の「トラベルアシスト」たるACCとレーンキープアシストは全モデルに標準装備。

 急に半世紀前の話になってしまい恐縮だが、FFハッチバックの元祖でもあるルノー4やアウトビアンキプリムラ、シムカ、フィアット127など1960年代の名だたるFFモデルを研究し1974年に登場したのが初代ゴルフ。それは当時から完成度が「どえりゃあスゴい!」ことになっていたという。全高を稼ぐことで、もたらされた広い車内と荷室、軽い車重に十分なエンジン、シンプルなサスながらも優れた操縦性と乗り心地。このクラスでは仕方ないでしょ世界妥協的格安車提供委員会(あるかは不明)がそんな! と驚いたくらい。前にデビューしていたライバル車のマイナス面を修正していったといえばそれまでだが、それほど初代はセンセーショナルなモデルだったという

 そしてそれは8代目になった今も受け継がれている。ステアリングの確かな手応え、乗り心地、シートの座り心地、使い易さなどクラスを超えたモノだ。撮影車は今のところハイエンドモデルだったが、エントリーモデルほど「らしい」といわれるゴルフ300万円以下から購入可能な希少な輸入車でもあるのだ。

ゴルフ eTSI Rライン

全長×全幅×全高4180×1765×1560(mm)
エンジン1497cc直4ターボ
最高出力150PS/5000-6000rpm
最大トルク250Nm/1500-3500rpm
WLTCモード燃費17.3km/L
価格381万1000円

VW https://www.volkswagen.co.jp/ja.html
問 フォルクスワーゲンカスタマーセンター 0120-993-199

海野大介(daisuke unno)
  • 自動車ライター。専門誌を経て明日をも知れぬフリーランスに転身。華麗な転身のはずが気がつけば加齢な転身で絶えず背水の陣な日々を送る。国内A級ライセンスや1級小型船舶操縦士と遊び以外にほぼ使わない資格保持者。