連載・広坂正美のいま、そしてこれから
第6回

RC(ラジコン)カーレースにおいて、世界タイトル獲得14回、全日本タイトル53回など、前人未到の記録を残したレジェンドドライバーの広坂正美(ひろさか まさみ)氏。世界記録保持者でもある広坂氏は、2019年に長年所属したRCカーメーカーを退職して新たな挑戦を開始している。そんな広坂氏の“いま”に注目し、今後への展望や活動について紹介する連載企画の第6回は、7月31日に放送されたテレビ番組「遊戯配信 e-Strangers」出演の裏話と、最近開設したTikTokについて。

【第6回】テレビ出演とTikTok

広坂正美

1970年2月26日生まれ。京都府で幼少~学生時代を過ごし、高校3年生の時にRCカー世界選手権において日本人初のチャンピオンに輝く。高校卒業と同時にRCカーメーカーのヨコモに入社し、以降はヨコモの社員ドライバーとして、世界戦をはじめとする数多くのレースで優勝を飾っている。2019年にヨコモを退社して、現在は新たなフィールドでの挑戦を開始している。


 2021年7月31日に、東京MXテレビで放送された「遊戯配信 e-Strangers」。この番組は各界の動画配信者を紹介するもので、広坂氏はRCカーの動画配信者として出演した。最初は一人の配信者と紹介された広坂氏だったが、やがて世界屈指の実績を持つRCカーレーサーだということが発覚。番組内で紹介された動画では、広坂氏の持つ操縦テクニックが披露され、出演者からの称賛を浴びた。さらにはスタジオで出演者もRCカーの操縦にトライし、広坂氏のようにはならない操作に四苦八苦。これによって広坂氏のスゴさをより知らしめることになった。

 広坂氏が同番組に出演したきっかけは、番組制作会社の代表者・新井氏から依頼されたこと。広坂氏は過去に新井氏の主催するイベントに協力したことがあり、実車の動画も紹介される「遊戯配信 e-Strangers」でのRCカーと実車の協演を提案してもらったという。 しかし、番組内で審査員により判定される協演のOK・NOは、まさかのNOという結果に。その理由は「RCカーが速すぎて実車より先に行ってしまう」「RCカーと実車のサイズが違いすぎて絵になりにくい」などといったもの。広坂氏にとっては少々意外な結果となったが、理由を聞くと納得がいくとのこと。また、RC経験のある番組MCの狩野英孝氏と、アシスタントの吉田早希さんにOKをもらえたのはよかった、とも。

 番組の収録は群馬県にある群馬サイクルスポーツセンター内のスタジオで行われた。広坂氏はデモ走行の準備もあって前日入りし、収録前の確認などを行った。用意したマシンは1/10ツーリングカーとミニサイズの4WDモデル。狩野氏は番組内でスピン走行も楽しんだ。結果はNOだったが、RCカーの魅力を紹介することはでき、審査員のドリキンことレーサー・土屋圭一氏も広坂氏の操縦テクニックを賞賛していた。また、番組アンケートの「配信歴は?」という問いに「未婚です(配偶者なし)」と答える関西流(?)のボケも披露した広坂氏。現役レーサーだったときの、誰も寄せ付けぬオーラを放っていた広坂氏を知る人には意外な一面も見せている。

 広坂氏が番組のために制作した動画は、https://youtu.be/YDHfZdaVTkgで見ることができる。

遊戯配信 e-Strangersのスタジオセット。広坂氏の出演回は放送を終了しているが、現在でもユニークな動画配信者が紹介されている。
撮影現場に前のりして、宿泊施設で番組内紹介用のRCカーを準備する広坂氏。マシンは父・正明氏が製作した1/10ミニ4WDカーだ。
こちらは高速で走行できる1/10電動ツーリングカー。ハイパワーなモーター&バッテリーにより、直線では時速100km/h超えも可能。
番組制作会社は実車のイベントも手がけているため、番組収録会場ではチューニングされた実車もスタンバイ。

 広坂氏がYouTubeチャンネルで動画を配信していることは、この連載でもすでに紹介しているが、最近はTikTokでもRCカーのアクション動画を多数公開している。YouTubeだけでなくTikTokも始めた理由は、若者へのRC普及にあるという。ユーザーの年齢層はTikTokのほうが低いといわれ、そうしたユーザーにRCカーの楽しさを見せることにより、ホビーとしてのRCカーを知ってほしいとのこと。TikTokでのアカウント名は「rajikonkun(ラジコン君)」で、これは以前紹介したYouTube動画でのショートムービーでさまざまなアクション走行を披露するラジコン君を主役にしたもの。本来はTikTokでの公開を目的に制作したラジコン君動画を、まずはYouTubeで先行公開したという。

 実際にTikTokを始めてみると、多くの若者がRCカーをほとんど知らないことに驚いたという広坂氏。逆に考えると、それだけに動画を使ってRCカーの魅力を伝えることに意義があるともいえる。「この動画をきっかけに、これまでRCカーに触れたことのなかった人がホビーとしてのRCカーを始めてくれればうれしいですね」と広坂氏。テレビ番組への出演や動画配信など、現在でも精力的にRCカーの“伝道活動”を続ける広坂氏。これからの活躍にも期待したい。

 広坂氏のTikTok動画は「rajikonkun」で検索すれば、すぐに見ることができる。驚異的な走りをいとも簡単にやってみせるラジコン君(広坂氏)のテクニックを楽しんでほしい。

rajikonkunのTikTokページ。シンプルに「RCカーってスゴいんだな」と思ってもらえるような動画が多数公開されている。

「広坂正美のラジコン街道」:
・第1巻
・第2巻
・第3巻
・第4巻
・第5巻

広坂正美YouTubeチャンネル「MASAMI RC CHANNEL」:
https://www.youtube.com/c/masamichannel
廣坂正明YouTubeチャンネル「MASAAKI RC CHANNEL」:
https://www.youtube.com/c/masaakircchannel
広坂正美facebookページ
https://www.facebook.com/masamihirosaka1970
広坂正美Twitter
https://mobile.twitter.com/masamihirosaka
ラジコン世界チャンピオンメカニック「ひろさか」サイト
http://www.hirosaka.jp/

長谷川 敦(Atsushi Hasegawa)
  • RC(ラジコン)カーの記事を中心に、模型や実車などのメディアで編集・執筆を行うフリー編集者兼ライター。余暇のほとんどを競技用RCカーの走行や整備に費やす立派な(?)ラジコン廃人。9割以上がラジコンの話題で埋め尽くされるブログ「すべては12分の1のために」は、ごく一部の読者に好評継続中。
  • http://1-12thonroad.cocolog-nifty.com/blog