[#118]重要文化財に宿泊する贅沢 東京ステーションホテル

文/徳本真弓(モノ・マガジン・LORO編集部)
写真/熊谷義久(WPP)

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東京ステーションホテル
写真の部屋は「メゾネットスイート」一泊11万5500円(二名一室、)消費税サービス料込み、東京都宿泊税別)。壁面や天井にはクロス材を用いず、なんと塗装仕上げ。塗装壁特有の上質な光が柔らかく室内を照らしています。空間を構成する細かな配慮に驚かされます。


今年10月、6年半の復元工事期間を経て、国指定重要文化財でもある東京駅丸の内駅舎内の地下二階から地上四階に位置する「東京ステーションホテル」はリニューアルオープンを果たしました。

中央停車場(現在の東京駅)開業の翌年、1915年に開業し、第二次世界大戦時に戦火の影響を受けましたが、1951年に営業を再開。川端康成や江戸川乱歩など、名を馳せた文豪たちがその居心地の良さから、執筆のために滞在したことでも知られています。ちなみに、内田百閒の作品には「阿房列車」をはじめ、頻繁に客室が登場しています。

客室は外観の重厚な素材と対比するように、柔らかな空気感で満ちています。クラシカルなしつらえをベースに、シャンデリアのデザインなど、要所に最新の素材がプラスされ、適度な軽さと柔らかさがミックスされています。

インテリア誌『LORO』では毎号、「デザインから感じるホテルの魅力」と題して、上質なホテル空間をデザインの視点から紹介しています。11月30日発売の最新刊『LORO14号』では、同ホテルを紹介していますので、誌面も併せてご覧下さい。そのほか、「強羅花壇」、「浦安ブライトンホテル」の3軒。

明るく開放的な「アトリウム」空間
明るく開放的な「アトリウム」空間。宿泊客はこちらで朝食をとることが可能。創建当時のレンガをそのまま保存した壁面も。

東京ステーションホテル
ちなみに、写真の丸窓の部分が今回紹介した「メゾネットスイート」のベッドルームです。
●東京ステーションホテル
東京都中央区丸の内1-9-1
TEL:03-5220-1112
http://www.tokyostationhotel.jp/

オリジナルのメモ帳全室には原稿用紙を模したオリジナルのメモ用紙が。文豪の気分を味わうことができます。

東京ステーションホテル(左)ホテルフロアから見た駅舎ドーム天井。干支の彫刻も少し近くから眺められます。

(右)客室は全150室。横長の駅舎を利用しているため、長い廊下にはずらりと客室が並ぶ。ちなみに赤いランプの場所はエレベーターの目印。

LO14号
LORO Vol.14

販売価格/1,200 円(税込)