熟練職人によるハンドクラフトへのこだわり ミネトンカ物語 #2


ハリウッド女優や世界のトップモデルが足を通したことがきっかけで、女性を中心にファッションアイテムとして確固たる地位を築いたミネトンカのモカシンだが、それはけして意図したものではなかったという。

「はじまりがギフトショップだったこともあり、ミネトンカはファッションで大儲けしようということなどはまったく考えていなかったのです。それが、たまたまセレブが履いて……という感じで現在の展開へと至っています」とは日本でミネトンカの販売を手がけるコンバースジャパンの藤原昌和さんだ。

セレブに見出されのは幸運だったのかもしれないが、運も実力のうち。世の中にはたまたまなんてことは存在しない。ミネトンカのモカシンに触れてみれば、偶然を生む必然的な要素は確かにある。そして、それは女性はもちろんのこと、男性にも響くものであることを確信した。

「実はサイズも一般的なスニーカーのように様々な人の足のカタチ、サイズに合わせて作ってないのです。いい意味でアバウト。それは履いた人の足に馴染む技術に絶対的な自信があるから」(藤原さん)

ミネトンカのシューズの根底にあるのが熟練職人によるハンドクラフト。創業から一家経営で突き進み、2019年に代表就任したjori miller shererさんで現在、4代目だ。代々継承されているクラフトマンシップがミネトンカの誇りであり、彼らのモノづくりならではの履き心地と唯一無二の存在価値を体現している。

「履いたときの足に馴染む感覚は本当に唯一無二ですね。もし、履いてみて最初にキツく感じても2日くらいで足にスッと馴染みます。手を使わずにラフに脱ぎ履きできるので、とにかく履いていてラク。それに同じ商品でも同じモノはなくて、自然と靴に愛着がわいてくるんですよ(笑)」(藤原さん)

現在、ドミニカ共和国にある直営工場では、職人による一足ずつ丁寧なハンドメイドが行われているが、細かい縫い目や裁縫時の力の入れ加減などに繊細な職人技がある。「トゥーボタン ブーツ」のサイドや、ウィメンズの「クラシック モック」のトップにあしらわれたヒダヒダのような遊び心のある装飾、フリンジもそのひとつ。ネイティブアメリカンからインスピレーションを受けたモノづくりを象徴するディテールでもあるが、単なる装飾のみならず、靴に汚れをつきにくくし、汚れがついてもすぐに落とせるという機能性まで考えられているというから驚きだ。

工場では一人前になるまでの厳しい基準が設けられているそうで、キーホルダーとして販売しているミニチュアのモカシンは実は練習用につくられたものだという。

「技術習得の過程で、通常サイズのモカシンをつくる前に小さいモカシンのキーホルダーを完璧につくれるようにならないと一人前として認めてもらえないのです。ミニチュアであっても、ディテールの一つひとつまで本物同様に丁寧に仕上げます。そういう背景も含め、工場の職人たちはミネトンカに対する愛情がとても深いんですよ」(藤原さん)

実際にミネトンカのモカシンを前にして思うのは、ほどよくレトロ感漂う落ち着いたカラーリングとスウェード革の絶妙なカジュアル感。メンズラインの「クラシック モック」に足通ししてみると、一瞬にしてほっぺたが落ちた。あれ、今日はパンケーキの取材だっけ? と錯覚してしまうほどのふわっとした柔らかな履き心地は、今までに体験したことのない感覚。不思議に思い、靴の裏を見てみると小さなポツポツが……。

「クラシック モックはアウトソールの凹凸が、歩いたときに地面からの衝撃を吸収してくれるんです。長時間歩いていても痛みや違和感はないですし、柔らかすぎるがゆえの疲れもないですね。まずは最初に見た目でこのポツポツがなければな……とおっしゃる方も少なくないのですが、それでも結果、クラシック モックを購入される方が圧倒的に多いですね」(藤原さん)

そんな抜群のフィット感、履き心地に加え、創業75周年を迎えた今年はミネトンカの原点回帰的な魅惑の限定モデルもあるとか。詳細は#3にて。

クラシック モック
価格1万6500円


ミネトンカを代表するメンズラインのクラシックモデル。ソフトなスウェード調の素材を使用したフラットシューズで、クッション性に優れたやさしい履き心地が特長。シンプルなデザインで長く愛用できる。チョコレート、ブラック、トープの3色。

キーチェーン
価格660円


ミネトンカのモカシンのミニチュア版キーホルダー。生地もシューズと同じ素材を使用し、ディテールまでホンモノ忠実に再現されている。カバンにつけてもカワイイかも。

ミネトンカ
https://www.minnetonkamoccasin.co.jp

  • 80’sをこよなく愛するグラサン男。モノづくりやライフスタイルに強いこだわりを持つ人々の熱血応援サポーター。みなさんの熱いハートと想いを写真と文でほどよくゆるくお届けします!