恵比寿「BAGEL & BAGEL × Kiri Café」のベーグルがすごい。クリームチーズの “当たり前” が更新される「クリームチーズ&サーモンベーグルプレート」食べてみた!

ベーグルとクリームチーズの “正解” って、どこにあるのか? その問いに真正面から答える店が、恵比寿にある「BAGEL & BAGEL × Kiri Café」。KiriとBAGEL & BAGELが常設でタッグを組む、世界初のコラボ店舗だ。扱うのは、ベーグルとクリームチーズという、あまりにもシンプルな組み合わせ。誰もが知っているはずの “当たり前” が、ひと口で更新されていく感覚だ。香り、食感、温度、バランス、そのすべてが、想像より一段上をいく。そんな“新しいおいしさの基準”を確かめるべく、monoWeb編集部はさっそく恵比寿へ取材に行ってきた。

恵比寿駅から少し歩いた先、白と木目を基調にした BAGEL & BAGEL × Kiri Café の空気は、乳製品の香りがほんのり漂う “静かな甘さ” を持っている。その空気の中で提供されるベーグルプレートは、見た目こそシンプルだが、構成はかなり緻密だ。

CREAM CHEESE & SALMON BAGEL PLATE

3種クリームチーズ&サーモンベーグルプレート 1,680円
クリームチーズの “質感の三重奏” を、サーモンが静かにまとめ上げる一皿。その日の気分でカスタマイズして、自分だけのオリジナルプレートがつくれるのも魅力だ。主役は、3種のクリームチーズ、サラダ、デリ、ドリンクがセットになったサーモンのベーグルプレート。濃厚・軽やか・香り系、それぞれ質感の異なるクリームチーズが、ベーグルのもちもち感とサーモンの塩気に寄り添い、ひと口ごとに表情を変えていく。組み合わせ次第で “今日の正解” が変わる、遊び心のある構成だ。

ベーグルは、外は軽くパリッと、中はふわもち。噛むほどに小麦の香りがふわりと立ち上がり、クリームチーズの脂と混ざると “乳と穀物の境界が溶けていく” ような一体感が生まれる。温度管理が絶妙で、冷たすぎず、口に入れた瞬間にクリームチーズがゆるやかにほどけるのがポイントだ。

クリームチーズ ハニーナッツ
クリームチーズ プレーン
クリームチーズ ベーコン スキャリオン

3種のクリームチーズは、それぞれの味が “用途” を持っているのが面白い。まずは「キリ」らしい “乳脂肪の丸み” がストレートに出るタイプ。塗った瞬間にベーグルの小麦の香りを包み込み、主役のサーモンをしっかり受け止める “土台役” だ。ここにサーモンのスモーク香が重なると、一気に洋食店の前菜のような雰囲気へと変わる。そして、このプレートの肝は、クリームチーズを “サーモンと合わせない” 楽しみ方が成立していること。単体で味わうことで、皿全体の流れが整い、ベーグル → クリームチーズ → サーモンという三段階のリズムがきれいに立ち上がる。

サーモンは、スモークが強すぎず、脂の甘さがすっと前に出るタイプ。クリームチーズのコクを引き締める “塩味の支柱” として機能し、皿の重心を整えてくれる存在だ。ここにレモンを軽く絞ると、全体が一段軽くなり、食べ進めるテンポが自然と上がってくるおいしさ。

BAGEL & BAGEL × Kiri Cafeコラボに関して話を伺った。

ベル ジャポン Kiri 貝原 史珠さん(以下「貝原」写真左) アルテゴ BAGEL & BAGEL事業部 川口 裕樹さん(以下、「川口」写真右)にクリームチーズとベーグルのコラボに関して話を伺った。

モノマガねこやま(以下、「ね」)まず、季節限定のクリームチーズについて伺います。常時10種類ほど並んでいると聞きました。

川口 はい。定番のクリームチーズに加えて、季節ごとに2〜3種類は必ず入れ替えています。バレンタインならチョコ、正月なら和素材、春は桜、そういった“季節の味”を必ず入れるようにしています。

 店舗でミキシングしているんですよね。

川口 そうです。ブロックで届いたキリ クリームチーズを、店舗で食材と混ぜて仕上げています。完全に手作りです。

 キリ クリームチーズは開発が難しいと伺いました。

川口 美味しいんですよ、キリは。滑らかでクリーミーで “キリネス” がある。その良さを消さずに新しいレシピを作るのが難しいんです。特にバスクチーズケーキは火入れがシビアで、強火で焼くと香ばしさは出るけどキリの良さが消えてしまう。温度を変え、時間を変え、何度も試して “香ばしさとクリーミーさの両立” にやっと辿り着きました。

 店舗スタッフの再現性もすごいですね。

川口 営業中にオーブンの温度が変わるし、湿度も違う。

それでもスタッフが今日の気温ならこの発酵度だよねと調整してくれて、再現度が高いんです。グループチャットで『今日の火入れはこうした方がいい』と共有しながら、完成度を上げています。

 「キリ」とのコラボはどういう経緯だったのでしょう。
 
川口 創業時から “ベーグル × クリームチーズ” を日本に広げたいと思っていたんですが、なかなか定着しなかったんです。そんな時、同じく海外ルーツを持ち、日本でブランドを広げている「キリ」さんと組むことで、認知やノウハウの相乗効果が生まれるんじゃないかと考えました。実はコラボ前からキリ クリームチーズは使っていて、味の良さは十分に理解していました。屋号に「キリ」を掲げられることで、お客様にも伝わりやすくなると思ったんです。

貝原 私たちも「キリ」商品を使用した幅広いメニューを届けたいと思っていました。ベーグルとクリームチーズは親和性が高い組み合わせですし、“日本の市場でこの組み合わせをもっと強くしたい” という思いが一致しました。

 BACEL & BAGELと「キリ」が常設でコラボレーションする世界初の店舗。初が凄い! そんな中、Kiri caféが “バズった” 理由。売上が2倍になったと聞きました。
 
川口 はい。業態変更直後も伸びましたが、特に “クリームチーズプレート” がSNSで取り上げられてから、10〜20代女性が一気に増えました。

 ベーグルおかわり自由が話題ですよね。

川口 そうなんです。最初は1.5個分の想定だったんですが、今は平均2.5個。プレーンベーグルを大量にストックしておかないと追いつかない日もあります。

 女性は “選べる楽しさ” が響くと・・・

川口 男性は定番が美味しければ満足する方が多いですが、女性は “今日どれにしようかな” という体験を楽しんでくださる。だからベーグルは25種類、クリームチーズも季節で入れ替えています。

 ベーグルとサーモンは最強? サーモンのプレートが人気だとか。

川口・貝原 はい。チリ・ロシア・ノルウェーの3種類を用意しています。ベーグルと一番相性がいいのは、やっぱりスモークサーモンとクリームチーズ。ニューヨークのロックスサンドイッチと同じです。ベーグルの食感とサーモンの薄さ・塩味、そこにキリのコクが重なると、驚くほどバランスが良いんです。

 確かにこのペアリングは最高ですね。そして、四角いベーグルの企画も話題でした。
 
川口・貝原 「キリ」の四角いクリームチーズに合わせて、“ベーグルも四角くできないか” という提案をいただいたんです。金型を作り、発酵から焼成まで形を変えて仕上げました。SNSでもかなり盛り上がりました。

 今後の展開、2店舗目は?

川口 考えてはいます。ただ、どこでもいいわけではないので慎重に。既存店へのクリームチーズフレーバーの横展開も進めています。

 今後2店舗目が楽しみです。ありがとうございました。

CREAMY BASQUE CHEESECAKE

クリーミーバスクチーズケーキ 740円
クリーミーバスクチーズケーキは、「キリ」の風味を最大限に引き出すために、あえて高温で焼かない。限界まで火加減を調整し、表面はパリッと香ばしく、中はとろりとなめらかな “二層仕立て” をつくり上げている。従来の高温一発焼成をやめ、温度を段階的に変えながら焼く “分割火入れ” を採用。強火で一気に仕上げるのではなく、温度を細かく刻んで火を入れることで、「キリ」特有の乳脂肪の丸みを壊さず、香ばしさとの共存を成立させている。ひと口目で「焦げの香り」と「クリームの甘み」が同時に立ち上がるのは、この火入れの再設計があるからだ。

工程は機械任せにはしない。焼成は3回に分け、スタッフが表面の揺れや色を目視で確認しながら微調整する。この “人の目による火入れ” があるからこそ、香ばしさとキリ本来のクリーミーさが共存する、唯一無二のバスクチーズケーキが成立する。

だから、おいしい。

クリームチーズの個性を三段階で味わわせつつ、ベーグルとサーモンで味の軸を固定する構成は、まさに Kiri Café “乳製品を主役にする哲学” がそのまま皿になった完璧な設計だ。派手さはないが、味の流れが美しく、“物語性のあるプレート” だ。

kiri cafe

ねこやま大吉(N.Daikichi)
  • 昭和‐平成‐令和とグルメからファッション、ペット(猫専門)まで幅広いジャンルの情報誌を手掛ける。現在は、執筆の傍ら全国地域活性化事業の一環で、観光・地方に眠るお宝(ギアもの)ご当地グルメを全国旅取材する日々。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。自宅は猫様の快適部屋を目指し、日々こつこつ猫部屋を造作中!!

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