monoという名のタイムマシン 昭和61年6月のモノ・マガジン(48号)

2026年10月8日現在、最新号は990号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと10号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに1000号まで紹介できるワケないですね。ともだち1000人いたらできるかもしれないけど、ひとりじゃ寝ないでやっても無理です。なんで、1000号出たあとも続けると思います。

※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが48号の表紙です。写真は「特集 easy outdoor 野外生活をスポーツライクに楽しむ」で紹介してるモノを切り抜きで並べてます。ちなみに双眼鏡はタスコの「323CRZ」(当時の価格2万9000円)、シューズはセダークレストの「CD280」(当時の価格1万6800円)、コンロはERIの「PS型コンロ」(当時の価格5900円)、そしてベストはエディー・バウアーの「フィッシングベスト」(当時の価格1万9800円)。

※ちなみにメガネはエルトン・ジョンやデヴィッド・ボウイも愛用したことでも知られる、カルティエが初めてアイウェアを本格的に発表した、伝説的なデビューモデル。そして、腕時計で “Mougin & Piquard” を当時は「ムージュ・ピカー」と表記してますが、現在は「ムージェ・ピカル」や「ムージン・ピカード」と表記してます。時代によって、カタカナ表記は変わるもんです。

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表紙を開いて最初の広告は立川ブラインド工業の「タチカワシルキーカーテンデザインカラー150パターン新発売」です。キャッチコピーは「とびっきり陽気です、窓の色。」。たくさんの窓にいい感じの配色のシルキーカーテン。そして、外国人のモデルさんを何人も使って、80年代ですね。

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ふたつ目は、前号同様「THE ISUZU TREND」。今号では「NAVi5(ナビファイブ)」に焦点を当ててます。これは、いすゞさんが世界に先駆け、開発、量産化した電子制御式自動5速マニュアルトランスミッション(AMT)システムのこと。登場してるクルマはFFジェミニです。

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目次です。右ページの広告はまたしてもDENONさん。前号同様、コンパクトディスクプレーヤー「DCD-1500」です。キャッチコピーは「サウンドをパスポートに、僕はこの街の市民権を手にいれた。」・・・。シビレます、というようなことを前号も、前々号も書いてるんですよ、トホホ。

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で、最初の記事は「LINE*UP」。15ページで42アイテムを紹介してます。今回のラインナップは、は、

●ラインナップ・スペシャル
●エアーシップ・パイロットウォッチ 飛行船乗員が太ももにつけていた大型時計
●世界初の超小型カフスタイプマイク より小型で明僚な音質を実現する、ビジネス用マイクロホンシリーズ、フルラインナップ
●クルマ専用CDオートチェンジャー カーオーディオ界にもCDの熱き嵐。10枚のCD をカートリッジに収め、速射連射OKだ
●シーウェイ・カモフラレインジャケット 今年の梅雨は傘を捨て、レインジャケットで
●バイタリス・ヘアブロー2タイプ みゆき族の時代から男の髪を演出してきたバイタリス。遂にヘアブロータイプが新見参!
●マグネティ・マルチ・タンクバッグ 機能性のみを追求したタンクバッグの時代は終った。タンクの上を離れ街へライディング
●オリジナルネオン管ニューグッズ ネオン管シリーズのニュープロダクト登場!
●電子メモ手帳・デイファイラー1000 もはやデイリーノートもメモ帳もいらない。 デイファイラーひとつで私は裸になれる
●MA-1・ハットリ・リミテッド 愛と勇気のシンボル “ブルドック” をキャラクターにしたフライヤーズ・ジャケット
●スイスメイド・システム・ウォッチ システムに楽しめるクオーツウォッチ登場! アクセサリーの多彩さに注目して欲しい

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カラー2ページの「腕からはずして時計を楽しむ」は、1832年にスイスのサンティミエで創業、190年以上の歴史を誇る老舗の高級時計ブランド「ロンジン(Longines)」を紹介してます。リードは「人が時間の流れを発見したのはいつのことだろう。それを思うだけでも、文字盤の上を過ぎ去っていった時の量に目眩を感じてしまう。時計とはその名のとおり時を計る機械。しかし、あくまでもヒューマンな機械である。時には腕からはずして、時計を眺めてみたい。そこでこのエレガント・ウォッチを紹介する。」。こういうの腕に巻いても似合わないからなぁ。まいったなぁ〜。

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続く「エンブレム シンドローム」もカラー2ページ。「エドウイン・クラブマンジーンズに惹き寄せられて集まったモノたちにもクラブマンジーンズに負けず劣らずの “エンブレム” をもっていた。それは、個性をストレートに主張する顔とも言えるのである。」というリードからもわかるように、今となっては希少なアーカイブモデルの「エドウイン・クラブマンジーンズ」の紹介です。こういうの穿いても似合わないからなぁ。まいったなぁ〜。

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モノ・マガ ロサンゼルス支部発の「LA情報」はカラー2ページ。「彗星逸話」と題して、「歴史のターニング・ポイントごとに姿を現わすハレー彗星は、今回はどんな置きみやげを残していったのだろうか・・・。かつての不吉なイメージから、キャラクター商品が出るほどの人気者に変身した彗星と、生命保険との意外なつながりにも注目したい。」という内容なんですが「生命保険との意外なつながり」ってとこが気になります。なんで、本文も一部引用しときます。

「ハレー彗星の次の回帰を正確に予言してみせたハレー博士はまた、人間の死亡率統計表を正確に作り上げた最初の科学者でもあった。博士は年代別に平均余命が何年あるかという統計表を作り上げた。それにより、初めて年齢と死亡率には明確な関連があることが示され、合理的な年金表の作製が可能になった。ハレー博士はこの統計表を作るために、1687年から91年のブラスラウス市の資料を利用した。この市はドイツのシレジア地方にあるが、当時、男女別に死亡年齢の記録をとっている唯一の市であった。」

で、このハレー博士なんですが「ハレー彗星が、10年かかって太陽の周りを楕円の軌道を描いて回っていることを証明したのは、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーである。彼は友人でもあるニュートンの万有引力の法則を用いて、1531年と1607年、そして1682年に現われた彗星は同一のものであると証明した。彗星の周期が76年で、その軌道を科学的に証明したのも彼であった。それまでは迷信と恐怖の対象でしかなく、偶然に現われては災いを残して去っていく不吉な星でしかなかった。それがエドモンド・ハレー博士にちなんでハレー彗星と呼ばれ、人々は彗星の回帰を歓迎するようになった。」という方なのでした。

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「ミリタリー・デザイン学」はカラー6ページ。その8回目は「MILITARY SPECIFICATION FRUITCAKE BAR」。訳すと「ミリタリースペック(軍用規格)のフルーツケーキバー(細長くて四角いフルーツケーキ)」。これだけ読んでも「なんのこっちゃ?」なんだけど、リードは以下の通り。「“マニュアル” あるいは “スペック” という言葉を最近よく耳にします。マクドナルド、ケンタッキー・フライドチキン、ダンキンドーナッツなどが日本に登場して以来、これらの言葉が頻繁に使われるようになりましたが、世界中で同じ味が楽しめるのも、このマニュアルの指示通りに作っているからなのです。さて、米全軍でもジェット戦闘機の操縦法から、フルーツケーキの作り方まで、すべてマニュアル、あるいはミルスペックによって指示されています。ところが、ジョージア州選出のナン上院議員が議会でレーガン大統領に噛みついたのです。マニュアルこそ、官僚主義の元凶であると——。」。なかなか面白そうじゃん。例によって各見開きのキャッチを以下に引用。

「米国では、すべての事項がマニュアルで明文化されている。しかし、その数はあまりにも膨大で、マニュアルを探すためのマニュアル・カタログさえもある。」

「マニュアルに定められたフルーツケーキの規約は、なんとレーズンの大きさにまで及んでいるのだ。ここまでくると、ナン議員の言う通り、不必要な官僚主義と言われても仕方がないような気がする。」

「たかがフルーツケーキ——されど、これほどまでに難解なミリタリー・スペシィフィケーションが存在するのだ。」

「このミルスペック通りにケーキを焼けば、家庭でもこの味が?!」

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モノクロ5ページの「Super Column」。「今回は日本に初上陸した遊戯機『フリーフォール』の恐怖。越前和紙がワープロ用紙になった話。アメリカで割烹料理が流行する秘密。イベントマル秘情報。今、一番ナウなオマケはさて何か。LAからの最新アート情報、などなど。」って内容なんですが、最初のページの右頁の自社広に注目したいんです。昔、弊社で出していたミリタリーマニアのためのコレクターズ・マガジン『ピーエックス』の創刊号の広告です。雑誌の表紙以外、特に情報を載せてないとこが潔いんですが、よく見ると表紙の写真の右下に黒いシミのようなものが••••••「蝿」のイラストでした。なんでだ?!

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今回は「OVERSEAS NEW PRODUCTS NEWS」と「WAKU WAKU WORLD」をまとめて紹介します。

「OVERSEAS NEW PRODUCTS NEWS」では「ビデオ、ファミコンに熱中後、気分転換には、飛び切りカッコイイ三輪車で疾走する、都会派幼児ライフなのだ」という記事ををピックアップ。

「アメリカの幼児たち、こんなカッコイイ三輪車を乗りまわすのかと羨望の眼差しをむけることなかれ、実はこれ、肥満防止の苦肉の策なのだ。(改行)米国幼児1万8000人を対象に調査を行った所、3分の2にあたる1万2000人が基礎体力テスト不合格、1960年当時の児童に比べると、はるかに肥満、虚弱、高血圧という事実が判明したのだ。これでは、学力や精神面の低下にもつながるというわけで考案されたのがこの “タフ・トライク” なのだ。(改行)シートの位置を上下に移動させてバリエーションを楽しみながら、脚部、足首、腰、各部分の筋力鍛練、呼吸器にも効果がある。前輪は安定度を増すために二重輪、フロント・ サスペンションを採用。前輪に組み込まれたペダルは、幼児に合わせて三段階に調節可能だ。また砂を積むスペースもあり、ハードトレーニングにも励めるのだ。」

写真を見ると前輪のホイールカバーにあるロゴから、フィンランドの老舗自転車・フィットネス機器メーカー、Tunturi社製と推察できるんですね。ちなみに世界で最初に幼児用の三輪車が登場したのは1851年頃のイギリスのようです。

「WAKU WAKU WORLD」では「赤ちゃんの泣き声に悩むパパとママに “ララバイ・ロッカー” 原理を教える」という記事が目につきました。

「イギリスのハワード・オーウエンズ氏、生まれて間もない長女の泣き声に悩まされて一念発起。ふと目についたのがアンブローズ博士による、赤ん坊は毎分60ないし70の上下運動で必ず泣きやむという説。そこでさっそくその動きを自動化しようと考え、試行錯誤の末たどりついたのが特製コイルに吊るしたハンモック。泣き出したらこのハンモックで静かに揺らすと、どんな子でもぴたりと泣きやむというから不思議。」

キャプションは「実験の成果で自信をえたオーウエンズ氏、とうとう企業化に乗り出した。商品名 “ララバイ・ロッカー”、値段12.50 ポンド。」

安全基準が厳しくなり、今では記事のような吊り下げ型のベビーベッドはほとんど販売されてないようです。床置き型の電動ベビースイング、電動ベビーバウンサーは存在します。ララバイ・ロッカーの血筋といっていいんじゃないでしょうか。

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そして今回のメインの特集となるのが「特集 easy outdoor 野外生活をスポーツライクに楽しむ」。カラー30ページ構成です。「アウトドアはもはや文明へのアンチテーゼだとか、人間の自然回帰本能といったこむずかしいものではない。我々が都市生活を快適に過ごすためのリフレッシュの場であるのだ。だから気分も “イージー・アウトドア”。理屈をこねないで、思想的にならないで、気楽にアウトドアを楽しんでほしい。天井も壁も床もない広大な空間に身を置けば、きっと心もなごんでくることだろう。フィッシング、トレッキング、サイクリング、バードウォッチング、遊びなんて何でもいい。空と大地をバックにすれば、心はウキウキ、無邪気な少年の時代に帰れるのだ。さてさて、あとは諸君の行動力のみだ。」というテーマで、アドバイザーにA&Fの創業者、赤津孝夫さんを迎え、さまざまなアイテムを紹介してます。

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モノクロ7ページ構成の「特集 ドラッグカタログ」。キャッチに「今日も元気だ。薬が、うまい」とあるんだけど、元気だったら薬なんかいらねえじゃんと思うんですよ。リードは「現代人は、病気である。とりわけアーバン人は、みんな患っている。はっきりいって、心身ともに、すこぶる元気という人は、都会人でないのはもちろん、現代人でもない。ほとんど、北京原人に近い存在である。見てごらん! アメリカのハイ・ソサエティでは、精神科医に通うことがステータスであり、アタッシュケースの中は、ビタミン剤で一杯なんである。一見、元気だけど、実はどっかを軽く患ってる、このノリこそ、いま一番 “旬” である。」。「人類皆病気」という極論でスタートする記事であります。

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「世界の傑作品」はカラー5ページ。今回のラインナップは「オメガ」「バック」「フォルクスワーゲン」「ネスカフェ」「コダック」です。最初のページの右ページがスタンガンの広告で、オメガとスタンガンが似たように傾いてます。オメガとスタンガン、なんとも味わい深い見開きです。

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「幻想発光体サイリューム 化学が織りなす摩訶不思議」はカラー6ページ。サイリュームはアメリカのサイアナミッド社(現オムニグロウ社)の登録商標(現在は、サイリューム・テクノロジーズに引き継がれてます)。発明の発端はアポロ計画での宇宙船内の照明の開発だそうです。昨今、アポロというと宇宙計画じゃなくてチョコレートのことを思い浮かべる人もいるんじゃないでしょうか。ややこしいんですけど、チョコレートの方の名前は宇宙計画ではなくギリシャ神話の太陽神アポロンに由来してて、形状はアポロ11号の司令船(地球への帰還モジュール)がモチーフなんですよ。どういうことなんでしょうか。

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表4はトヨタの初代ビスタ誕生5周年を記念した特別仕様車「ビスタVF-II」。高い実用性で「故障知らずで、車内は広々、実に使いやすい」と長く愛されたクルマです。地味といえば、地味なんですが、それでもこういう四角いクルマいいですよね。

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では、次回の昭和61年6月(48号)をお楽しみに!

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