レザーソムリエ・マキマキのゆったり革講座episodo 11
サスティナブルな展示会に行ってきた!!

2022.04.09

 みなさんこんにちは。レザーソムリエのマキマキです。今回はサスティナブルファッションEXPO春という東京ビッグサイトで行われていた、超大型展示会に行ってきました。この展示会は今流行りのサスティナブル、エコ、エシカルなどの製品や素材を各企業が展示されていました。とうもろこしやバナナを原料としたエコアイテムや、ペットボトル再利用のエコデニムなどが目を引きます。りんごやパイナップルなどの一部を使ったビーガンレザーなんかもありました。

 でも、やはり気になるのは「革」です。レザーソムリエマキマキとしては、外せない素材……。そして見つけました。サスティナブル展示会の中にレザーを並べているブースを発見!!早速お話しを伺いました。

一枚の革からできる製品も見本を展示。

浅草にある老舗革卸の柳喜とうい会社です。革好きなら一度は聞いたことがある、フランスのアノネイ、デュプイ、などの日本正規代理店でHC P(エルメス傘下グループ)の革を取り扱っている革卸さんでした。ではなぜサスティナブルに革なのか……「革は食肉にする際に出る副産物です。革を取る為だけに屠殺しているわけではなく、肉に加工して余ってしまう皮を、加工して皮から革にしています。」との事。そうこれですよね。捨てるのが勿体無いので加工して使いますなんて、今までのどの素材よりもエコではないでしょうか。さらにepisode1でもお話ししたように、革は綿よりも古いという説もあります。肉を食べ、コラーゲンや脂、骨までも再利用しているのです。間違いなく最古のリサイク&サスティナブル!!と言いたくなりますね。

牛革だけでなく、ヤギやワニの革も展示

さらにヨーロッパ自体が革を鞣す際の工場の規制がとても厳しいです。鞣しは水を多めに使うのですが、この排水も全て浄化して、一部では使った水よりも綺麗で栄養価が高くなったりするそうです。もちろん働く人の労働条件やカーボンニュートラルなどにも力を入れていて、さすがだと感じました。

クロコダイルの革の表面。とても綺麗です。

今回はサスティナブル展示会にお邪魔しましたが、人口物の再利用や石油製品とナチュラルを掛け合わせたものは、今後の未来に向けて素晴らしい事だと感じました。でもレザーソムリエとしては、「本革」が一番サスティナブル!!だと思っています。

次回も革に関するお話しをさせていただければと思います。

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  • 1977年生まれのバリバリ氷河期世代。19歳から靴屋のバイトを初めて、そのまま靴、革にどっぷりハマる。靴メーカーやベルトメーカー、靴の組合など、とにかく革がある場所で革の知識だけでなく、売り方やマーケティングを学ぶ。レザークラフトの作家としても活動中。主な作品はレザーベアー。手縫いをこよなく愛するLEATHER ARTIST。 現在はフリーランスで革関連会社のアドバイザー、革、靴、BAGのライターそしてレザークラフトなどをして、日々革について精進中。

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